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赤朽葉家の伝説 の商品レビュー

4

209件のお客様レビュー

  1. 5つ

    59

  2. 4つ

    84

  3. 3つ

    42

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

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2019/01/16

面白かった! 第3部は推理小説といわれたりしているけど、謎については途中でわかってしまったが、そんなこと関係なく読み応えがあった。

Posted byブクログ

2019/01/16

おもしろい。 神話的な世界から入り、現代の苦悩へと続く。 時代時代のファッションが取り込まれ、懐かしさとユーモアがいい。 やっぱり現代の若者である瞳子に共感する部分が大きい。 でも、きっとその時代時代に生きた人々も同じような悩みを抱えていたのではないかという気もする。 ただ、...

おもしろい。 神話的な世界から入り、現代の苦悩へと続く。 時代時代のファッションが取り込まれ、懐かしさとユーモアがいい。 やっぱり現代の若者である瞳子に共感する部分が大きい。 でも、きっとその時代時代に生きた人々も同じような悩みを抱えていたのではないかという気もする。 ただ、定職に就くことという固定観念が崩れ、人生の選択という面での、あからさまな自由の前では、悩みが深くなるのは確かな気がする。 全共闘世代が、時代の変化とともに簡単にサラリーマンへと変貌した、そこにも苦悩はあったはずだ。 そうだとすると、今という時代に特有の悩みとは、なんだろう。 なんとなくでも生きて行けてしまうというのは、確かに物質的に豊かな今特有の状況とも考えられるが。 仕事ってなんだろうなぁ・・・ なんてことを就職前の今しみじみと考えてみる。 苦しさと悲しさの違いってどこにあるんだろう? わかるようなわからないような。

Posted byブクログ

2010/12/03

 これは…すごくよかった。すごくおもしろかった。  鳥取の旧家に生きる3代の女性たちとその一族、そして彼らを取り巻く日本という国の物語だ。 1つの家族、個人を通して時代を読むということ。歴史という時代のうねりの中で必死に生きる個人を見るということ。どちらも同じようでいて、しかした...

 これは…すごくよかった。すごくおもしろかった。  鳥取の旧家に生きる3代の女性たちとその一族、そして彼らを取り巻く日本という国の物語だ。 1つの家族、個人を通して時代を読むということ。歴史という時代のうねりの中で必死に生きる個人を見るということ。どちらも同じようでいて、しかしたとえば民俗学においてこの2つは決して同じ手法ではない。たぶん。それが、物語の中では平然と両立するから不思議だ。ここには、3人の女性の人生と、戦後の日本が歩んできためまぐるしい歴史が所狭しと描かれている。  そして、冒頭で提示され、最後の最後で鮮やかに明かされるひとつの謎。わくわくして、悲しくて、寂しい。この本からは、「書物の力」みたいなものを感じる。そんなものがあればの話だけど。

Posted byブクログ

2010/11/28

見事です!文体や、ところどころの飛躍というかぶっとんだ設定はやや好みが分かれるところかもしれません。でもお勧め!女たちの年代記であり、ミステリであり、その“時代感”というか…歴史、風俗、政治、思想その他諸々をぐっとリアルなものとして感じさせてくれる。かなり骨太な作品です。

Posted byブクログ

2010/11/24

鳥取の旧家に生きる女三代の物語。 ストーリーとしては面白いが、もっと掘り下げて描いてくれたら、もっと面白かったかも。

Posted byブクログ

2010/11/17

創元推理から出てるからミステリかと思ったら全然違うかった。 なんというか、文体が色っぽい。別に色っぽいシーンなんてありませんが。薄ら怖いというか、背筋がさわっとする感じが常につきまとっていて、気持ち悪いような、ちょっとクセになるような。人物像と時代性がリンクしていて背景もきっち...

創元推理から出てるからミステリかと思ったら全然違うかった。 なんというか、文体が色っぽい。別に色っぽいシーンなんてありませんが。薄ら怖いというか、背筋がさわっとする感じが常につきまとっていて、気持ち悪いような、ちょっとクセになるような。人物像と時代性がリンクしていて背景もきっちりしているし、面白い。あの女の人たちの描き方は女の人でないと無理だな!

Posted byブクログ

2010/11/07

3世代にわたる女たちの人生の系譜…だけど、ドライでときどき面白い文体でサラッと読めます。最初から最後まで万葉さまが可愛らしかった。

Posted byブクログ

2010/10/28

時代、家族、女としての生きかた。大きな、多様なテーマを孕んでいてお腹いっぱいになるかと思いきや、始めに投げかけられる『謎』が、最後の最後に切なく解かれ…。色々印象的なエピソードもあったけれど、やっぱり万葉さんの心情というか、世の見方、人の見方が作品通して一番印象的。 赤は一族の...

時代、家族、女としての生きかた。大きな、多様なテーマを孕んでいてお腹いっぱいになるかと思いきや、始めに投げかけられる『謎』が、最後の最後に切なく解かれ…。色々印象的なエピソードもあったけれど、やっぱり万葉さんの心情というか、世の見方、人の見方が作品通して一番印象的。 赤は一族の色で、血の色で、滾る思いの色なのかなぁ。どっぷり赤朽葉一族の世界にはまってしまった!

Posted byブクログ

2010/10/26

淡々とした語り口なのに、壮大な流れや空気感が肌で感じられる。切なくなるし、嬉しくもなるし、ぞっともする。

Posted byブクログ

2010/10/24

桜庭一樹、本当に最近はまっとうなもの書く方なんだなぁとか思う。女系家族親子3代の家族物語。これがまた、とんでもない家のとんでもない女達。 割と時代描写が律儀にきちんと描かれていて、そういうとこは若干読むのが難儀だったり。。また読み飛ばす病が出てしまいました。 でも最後に空を飛ぶ男...

桜庭一樹、本当に最近はまっとうなもの書く方なんだなぁとか思う。女系家族親子3代の家族物語。これがまた、とんでもない家のとんでもない女達。 割と時代描写が律儀にきちんと描かれていて、そういうとこは若干読むのが難儀だったり。。また読み飛ばす病が出てしまいました。 でも最後に空を飛ぶ男の謎が悲しく解けるのが、良かった。 最後の瞳子は自分くらいかなぁと思ったら、不思議な感じだった。 描写を読むのが面倒臭くさえなければ、なかなか重厚で面白かったと思う。

Posted byブクログ