赤朽葉家の伝説 の商品レビュー
だめ。 すっごい読むのに時間がかかった そして苦労した。 評判いいけどわたしには合わなかった 私の男とはまたちがう
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いわゆる百年の孤独的世界。赤朽葉家は永遠に不滅であって侵すべからず。その「家」の歴史というものの素晴らしさと「人」の人生の平行線的接点の交叉がすごい。・・・とにかくすごい。親子というよりは親戚家族の有象無象の愛憎劇だったり、閉鎖空間の人間心理の惨さだったり、ミステリ的事件だったり...
いわゆる百年の孤独的世界。赤朽葉家は永遠に不滅であって侵すべからず。その「家」の歴史というものの素晴らしさと「人」の人生の平行線的接点の交叉がすごい。・・・とにかくすごい。親子というよりは親戚家族の有象無象の愛憎劇だったり、閉鎖空間の人間心理の惨さだったり、ミステリ的事件だったり、大体そんな感じ。千里眼・少女マンガ・特に何もない・・・のお話。
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ようこそビューティフルワールドへ! とてもきれいで、しかも古い文学全集のような二段組みの装丁です。万葉・毛鞠・瞳子、女三代の鉄鋼一家の物語は、表現が微細で目に浮かぶような描写でした。神話の時代から現代へ、ようこそビューティフルワールドへ!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2006年の刊行、第60回日本推理作家協会賞受賞、このミス第2位の作品で、ずっと読みたかった一冊です。著者の他の作品『ゴシック』も最近アニメになってるし旬の女流作家さんですね。 鳥取県を舞台に旧家の女3代に渡る物語で、戦後の昭和史に連動して赤朽葉家の女3代の人生が語られます。中でも2代目赤朽葉毛毬の物語、ローティーンの頃からバイクを駆ってレディースで中国地方を統一し、その後プロマンガ家として「あいあん天使」を大ヒットさせ斜陽の憂き目にあった赤朽葉製鉄を陰ながら支えるも夭折してしまう…このあたりはスピード感もありキャラも元気で楽しい!本来この第二部の部分はもっとページ数も多かったようですが、全体のバランスを鑑み大幅に縮小し1冊にまとめたようです。 この部分はスピンオフ作品『製鉄天使』としてまとめられてます、いずれ読みたいですね! この作家さん初読みですが、擬音がすごく特徴的に感じました。女性ならではなのか?柔らかいというか?なんとなくクセになってしまいます。またちょっとファンタジー色が強いというか、1代目赤朽葉万葉の千里眼能力とか赤朽葉の大屋敷の様子とか、独特の世界観があります。(こういうの「マジックリアリズム」というそうです!ウィキにありました)その中で親子3代女の生き様なんですが、これもやはり独特に感じました。 2007年のこのミス2位は前述の通りですが、1位は『警官の血』佐々木譲氏だったんです!同じ年にかたや男3代、かたや女3代の物語が並んだのは偶然でしょうが、どちらも読んだゆえ比較して論じてしまうと、女3代が受け継ぎながら守り続けるモノは家であり血筋である、と思わざるをえません。男3代父から息子へ繋いでいったモノは、男としてあるべき姿、誇り、直接手渡していける無形のモノと読み取ると自然に読者の熱は上がるし、作品世界に没頭できますが、女性は男以上にクールなのか、家を守るため婿を取って子を成し…と、そこらへんにロマンがないんですよね~ かといってこの作品が面白くない、というとそれは全く別で面白いのは間違いないんですが、男女が宿命的に結びついて燃え上がる♪的なロマンスはありませんでした。そのあたりを混ぜちゃうと、また作品世界が様変わりしちゃうんでしょうが… そんなわけで楽しく読み終えたし、スピンオフ作品への興味も湧きました。他の著作にも挑戦したい作家さんです。
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序盤はサンカに置き去られた千里眼娘と下々には得体のしれない地方の旧家がどう絡んでいくのか謎めいた展開に惹き込まれていくのだが、嫁入り後はそういった神秘性は消え去り、伝説の不良娘が伝説の漫画家になって燃え尽きて死ぬというまさに漫画のようなベタで出来過ぎた展開。終盤は一転してミステリ...
序盤はサンカに置き去られた千里眼娘と下々には得体のしれない地方の旧家がどう絡んでいくのか謎めいた展開に惹き込まれていくのだが、嫁入り後はそういった神秘性は消え去り、伝説の不良娘が伝説の漫画家になって燃え尽きて死ぬというまさに漫画のようなベタで出来過ぎた展開。終盤は一転してミステリーな展開となるがそれも中途半端で結局何がしたかったのか最後までよくわからない作品。
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南米コロンビアを舞台とした『百年の孤独』のオマージュが鳥取県でもできちゃうっていうのがおもしろいと思った。
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千里眼を持つ祖母、漫画家の母、平凡な私の話。こういう人生がギュッと詰め込まれた話大好物です。本当に面白かった。映画「風と共に去りぬ」「バリー・リンドン」
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読み応えあり。 とにかく活字が小さくて、1頁にぎっしり文字が詰まっていて・・・ってことではなくて、 昔語りでは、とにかく面白い人が沢山出てきてあんなことやこんなことをいろいろやってくれて楽しい。 3代目ともなるとそんな輝きが希薄になって小さくなって消えてゆく。
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桜庭一樹は今までにも何冊か読んできたけど、これはすごい。この一冊で完全に私の中の桜庭一樹の位置が二段階アップ。 サンカへの興味が再燃。
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三世代にわたるミステリーストーリー。 スピード感っていう表現は見合わないけれど、三世代の時間軸が明確かつ自然。 一気に読み切れるスピード感ある作品でした。 桜庭作品らしい、ユニークなキャラクターの名前がすごく良かった!
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