優しいおとな の商品レビュー
小学生や中学生ぐらいの子供のホームレスはストリートチルドレンと呼ばれています。 親の保護がなく家もなくお金もない彼らは、犯罪にも走りやすく、 児童買春といった行為にも及ぶために社会問題となっているようです。 その存在がなぜできたのか。 背景には幼児虐待やネグレストなどの問題もある...
小学生や中学生ぐらいの子供のホームレスはストリートチルドレンと呼ばれています。 親の保護がなく家もなくお金もない彼らは、犯罪にも走りやすく、 児童買春といった行為にも及ぶために社会問題となっているようです。 その存在がなぜできたのか。 背景には幼児虐待やネグレストなどの問題もあるようです。 桐野さんもこの本の中でそれとなく書かれていました。 近未来(?)の東京。渋谷界隈をねぐらとするホームレスに混じって、若干15歳のストリートチルドレンのイオンは、たった一人で毎日の食を調達しながら生きていました。自分の両親も家庭のぬくもりも知らず、ただ生きていくだけの毎日です。そんな中、彼は、施設に暮らしていた頃、兄のように慕っていた「鉄」がいたことを思い出します。 「鉄」の教えである言葉「大人は三種類だ。優しいか、優しくないか、どっちつかずか」を胸に一匹狼を誇りとしていたのですが・・・。 「鉄」を求めて、イオンは渋谷の地下で生活する闇人の国へ行きます。そこで出会った人々と普通の外界で生きている人々との不思議な繋がり。そして最後の方で分かるイオンの生立ちとその生活の謎…。 家族の愛を知らないイオンには、 全てがどっちつかずの大人に見えることでしょう。 だから大人には近づかない。一番苦しめられるから。 そんな思想がイオンを孤独なストリートチルドレンに せきたてているのかもしれません。 イオン以外にも社会からはみ出された子供たちというのは、 こんな思想をもっているのでしょう。 おとなは信用できない。だから逃げる。 果たして「優しいおとな」って誰が決めるのでしょう。 ストリートチルドレンをかくまって施設にいれるだけであとは知らん顔。 それが「優しいおとな」のハズがありません。 小説だけでなく、本物のストリートチルドレンの存在は、 私たち「おとな」への無言の抗議かもしれません。
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東京のストリートチルドレンの話ですね。 フィクションですが、本当の話のように思えてしまいました。 ストリートチルドレンの生活は幸せではないことが、伝わります。 文字も読めない。食べ物もない。家族もいない。寝床もない。 マンホールの地下水の魚を食べて、魚は家庭洗剤の泡の味。 作...
東京のストリートチルドレンの話ですね。 フィクションですが、本当の話のように思えてしまいました。 ストリートチルドレンの生活は幸せではないことが、伝わります。 文字も読めない。食べ物もない。家族もいない。寝床もない。 マンホールの地下水の魚を食べて、魚は家庭洗剤の泡の味。 作者が伝えたいことは、優しさや愛情なんだと思いますが、自分の場合は、この本を読んで、過酷なストリートチルドレンの生活をみて、愛情も含めて、自分自身はたくさんのものを与えてもらって生きてるんだなぁと思った。そんなふうに受け取りました。 みじかにいる家族や友達は大切な存在です。
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ちょっと漫画っぽいというか、子供向けな感じがしてしまった。装丁のせいかもしれない。 誰かと誰かが、実は知り合いで……という部分が、ちょっと多すぎて嘘っぽい気がした。そこが残念と言えば、残念。 でも人物設定や描写等は、かなり好き~! イオンがすごくカッコイイ子のように思えたからか...
ちょっと漫画っぽいというか、子供向けな感じがしてしまった。装丁のせいかもしれない。 誰かと誰かが、実は知り合いで……という部分が、ちょっと多すぎて嘘っぽい気がした。そこが残念と言えば、残念。 でも人物設定や描写等は、かなり好き~! イオンがすごくカッコイイ子のように思えたからかな? 総合評価は、高めです。
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装丁と帯に惹かれてずっと買いたかったハードカバー。 想像以上に良かった。 桐野さんの最後の望みさえ叩き潰されてもうどうすんの…!! って感じからちょっとだけ浮上して、でもどうしようもなく終わるのね。 ラストは泣きました。 久々に本読んで泣いた。 いい話だった… 桐野さんの...
装丁と帯に惹かれてずっと買いたかったハードカバー。 想像以上に良かった。 桐野さんの最後の望みさえ叩き潰されてもうどうすんの…!! って感じからちょっとだけ浮上して、でもどうしようもなく終わるのね。 ラストは泣きました。 久々に本読んで泣いた。 いい話だった… 桐野さんの癖のある話のかんじが良い。他も読みたいな…。 モガミ…錫… いい買い物した!!
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少し新聞で読んで、その時は入り込めなかったが、本を読むと印象が変わった。図書館でYAコーナーにあるだけあって、桐野夏生にしては優しく読みやすい。ストリートチルドレンの話。松本大洋のような世界が広がる。切なく暗いが、最後に少し救われる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
内容(「BOOK」データベースより) 家族をもたず、信じることを知らない少年イオンの孤独な魂はどこへ行くのか―。 家族を持たず、大人に敵意を抱く主人公の少年が、児童相談所の世話になることを良しとせず、アンダーグラウンドで生活している少年達とかかわりあいになり、かつての兄貴分だった少年を捜すストーリー。
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他人のレビューを見てみると、入り込めなかったなどの言葉がいくつかあったが、私はそんなことなく自然と話しに入っていくことができた。それは、私がイオンと同じ子供だからなのか、同じように優しいおとなを探しているからなのか。とにかく私にとって大切な本の一冊になった。 スカイエマのイラスト...
他人のレビューを見てみると、入り込めなかったなどの言葉がいくつかあったが、私はそんなことなく自然と話しに入っていくことができた。それは、私がイオンと同じ子供だからなのか、同じように優しいおとなを探しているからなのか。とにかく私にとって大切な本の一冊になった。 スカイエマのイラストとてもいい感じ。
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表紙・挿絵はスカイエマさん。すてき。 舞台は近未来・東京。ストリートチルドレンのイオンが主人公。 誰にも頼らずに生きるイオン。感情がないようなイオン。 公園から地下、川に住む。いろんなものが荒んで見える。 春樹の「1Q84」とかちょっと似てる? 後半がぱたぱたした感じ。もう少...
表紙・挿絵はスカイエマさん。すてき。 舞台は近未来・東京。ストリートチルドレンのイオンが主人公。 誰にも頼らずに生きるイオン。感情がないようなイオン。 公園から地下、川に住む。いろんなものが荒んで見える。 春樹の「1Q84」とかちょっと似てる? 後半がぱたぱたした感じ。もう少しイオンの感情の揺れを読みたかった。 前に「東京島」で桐野夏生から離れてたけどイメージ変わりました。
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ストリートチルドレンのイオンの半生?を描いた作品。世間に反発しながら、一人で生きるイオンに最初は共感出来なかったが、ラストは優しい気持ちになれた。
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「優しいおとな、優しくないおとな、どっちつかず」おとなは3つに分かれる。 幼いころにきょうだいに教えてもらった言葉。 ホームレスの少年イオンは、公園での生活、アンダーグラウンドの生活を経て、最後に身近にいる「優しいおとな」の存在に気づく
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