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優しいおとな の商品レビュー

3.5

113件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

    42

  3. 3つ

    40

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

    1

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2012/12/26

読売新聞で読んでいましたが、本が出てからじっくり読もうと思っていた作品です。桐野さんの本にしてはサラっとした内容だなと思います。最後の病院に続々いろんな人がみまいに来たシーンとモガミの告白が良かった(^^)一番好きなキャラは錫ですね、あんな素直で純粋な性格の子小説でもなかなかいな...

読売新聞で読んでいましたが、本が出てからじっくり読もうと思っていた作品です。桐野さんの本にしてはサラっとした内容だなと思います。最後の病院に続々いろんな人がみまいに来たシーンとモガミの告白が良かった(^^)一番好きなキャラは錫ですね、あんな素直で純粋な性格の子小説でもなかなかいないよなぁ…話とは関係ありませんが、カバー・挿し絵がかっこよすぎる(*´ω`*)

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2012/11/25

ホームレスの話。地上の公園に住む組、定住しない組、川の近くに住む組、地下に住む組が存在し、お互いがけん制しあって生きている。 最後の流れで、いままでの流れが断ち切られてしまったように思えた。主人公の「きょうだい」に対する執着心も意外とあっさり途切れてしまうところもすっきりしなかっ...

ホームレスの話。地上の公園に住む組、定住しない組、川の近くに住む組、地下に住む組が存在し、お互いがけん制しあって生きている。 最後の流れで、いままでの流れが断ち切られてしまったように思えた。主人公の「きょうだい」に対する執着心も意外とあっさり途切れてしまうところもすっきりしなかった。

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2012/10/18

苦しい物語でした。 Street Childrenのイオンが、拠り所を見つけては失い、彷徨う。 ホームレスであふれかえった、 秩序の崩壊したトーキョーの描写が生々しい。 地続きの、すぐそこにあるフィクション。

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2012/09/24

新聞の連載で読んでいたのですが、新聞変えたので、中途半端になってました。 簡単に言うと、主人公のイオンが、色々な体験や人探しをして優しい大人かわかるようになる話です。

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2012/09/09

予備知識なく選んだ本だったが、桐野夏生が元はジュニア小説家だったことを思い出させる作風だった。いつもの生々しさはあまりなく、主人公が紆余曲折の末たどり着く先は、「アウト」や「グロテスク」にはない、人間の生を肯定的に象徴するものだった。 装丁のイラストは、漫画家によるものだろうか、...

予備知識なく選んだ本だったが、桐野夏生が元はジュニア小説家だったことを思い出させる作風だった。いつもの生々しさはあまりなく、主人公が紆余曲折の末たどり着く先は、「アウト」や「グロテスク」にはない、人間の生を肯定的に象徴するものだった。 装丁のイラストは、漫画家によるものだろうか、確かにマンガとしたら面白そうだ。

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2012/08/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ホームレスであふれかえるシブヤの街。大人も子供も、今日を食いつなぐのに必死で生きている。主人公イオンもそんな一人。 はじめ、イオンは荒んだ子供だった。孤独を厭わず、群れを嫌い、一匹狼のように強く生きていく。だが、その影には常にモガミという優しいおとなの存在があった。だが、ある事件をきっかけに地上を捨て、地下に潜ってしまう。再び地上に戻った時には、何もかもが自分のせいで……。 どうしようもない悪ガキで、ロクに口のきき方も知らない子供だったイオンだったが、いろんな人の優しさに触れて見違えるように成長した。そして、最後に自分のしたことにケリをつける。探し求めていたものに出会え、本当の【優しいおとな】の元に帰ってゆく。終わり方が切なかった。 新聞連載時、スカイエマさんの魅力的な挿絵に惹かれ、毎週楽しみに読んでいた小説。当時は途中からしか読めなかったので、今回改めて初めから読んでみた。もしかしたら、いつの日か、日本にもこんな未来がやってくるのかもしれない。

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2012/08/15

正直な感想を言うと、らしくない感じ。 桐野夏生らしさというものが、あまり感じられなくて残念。 全体的に非常に軽い為、読みやすいのだけれども、ある程度のリアリティも感じられる。 娯楽小説として及第点の作品なのだけれども、満足できないのは、筆者が桐野夏生であるからに他ならない。 もっ...

正直な感想を言うと、らしくない感じ。 桐野夏生らしさというものが、あまり感じられなくて残念。 全体的に非常に軽い為、読みやすいのだけれども、ある程度のリアリティも感じられる。 娯楽小説として及第点の作品なのだけれども、満足できないのは、筆者が桐野夏生であるからに他ならない。 もっと、苦しくてドロドロした作品が読みたかった。 けれど、今までの桐野夏生作品にはなかった、ワクワクする気持ちが、優しい大人を読むことで湧いてきたことは特筆しておくべきだと思う。

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2012/08/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

表紙といい、中にもかっちょいいイラストがたくさんあって、桐野夏生っぽくない、と思ったら、読売新聞土曜朝刊の連載だったそうだ。新聞でこんなかっちょいい絵を使うなんて。素敵だわ。適当に借りた本だったから、読まずに1回返そうかと思ったけど、読んで良かった。少年ホームレスも多い、スラムのような格差社会。近未来をイメージしているのか。まさか、とは思うけど、ほんとにこうなったらどうしよう、と思う。自分的にはモガミに一番近い立場かと思うけど。参考文献に、我が愛読書・「カルトの子」が出てて、おぉーと思う。同じ人の「洗脳の楽園―ヤマギシ会という悲劇―」も出てた。そうだよな。イオンの育ったという照葉もヤマギシ会と同じような感じだもんな。つーか、ヤマギシ会だって、本来はこういう照葉のような志だったんだろう、と推察する。しかし、実親に虐待される子、とらわれる子も多いわけで。親が万能だとは思わないけど、やっぱり子どもは愛着を持てるように、大切に育てられてほしいと思う。つくづくTを思う。やはり私も自分の子を産むべきか。

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2012/06/04

眠れないので読み始めたけど、イオンの暮らすシブヤはホームレスだらけで年端もいかない子供たちまでもホームレス、配給の食事にありつけなければ餓えて凍えて淘汰されていく世界。 重い…。おとなは優しいおとな 優しくないおとな どっちつかず、この三種類のみ。どっちつかずのおとなと、センタ...

眠れないので読み始めたけど、イオンの暮らすシブヤはホームレスだらけで年端もいかない子供たちまでもホームレス、配給の食事にありつけなければ餓えて凍えて淘汰されていく世界。 重い…。おとなは優しいおとな 優しくないおとな どっちつかず、この三種類のみ。どっちつかずのおとなと、センターの子供たちにいじめられ児童センターを脱走してきたイオンは群れず独りで生きる。 やがてきょうだいを求め、アンダーグラウンドに下り…。 何が起きてこんな世界になったのかも分からずひたすら暗い。 後半ようやく光が差すまで…疲労感が大きいです。

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2012/06/03

平等というのは難しい言葉だと思った。全てが平等だなんてそんなのは不可能だ。私には何が正しいのかわからなかった。優しいおとながいなければ子供は生きていく事ができない。愛する人がいてこそ生き続ける事ができる。イオンはそれを見つけることに、気が付くのに、時間がかかりすぎてしまったのかも...

平等というのは難しい言葉だと思った。全てが平等だなんてそんなのは不可能だ。私には何が正しいのかわからなかった。優しいおとながいなければ子供は生きていく事ができない。愛する人がいてこそ生き続ける事ができる。イオンはそれを見つけることに、気が付くのに、時間がかかりすぎてしまったのかもしれない。それでも最期まで隣にきょうだいがいてくれた彼を不幸せだとは思わなかった。

Posted byブクログ