七人の中にいる 改版 の商品レビュー
めっちゃ面白かった!!!!!!!!!! 最近読んだミステリで1番好き 最初の事件のところはちょっと怖かったけど、ミスリードが沢山あって最後まで楽しめた!!
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ペンション「春風」の女性オーナーである晶子とコックの中条のささやかな結婚パーティーが、クリスマス・イブに開かれることになった。お祝いのために集まったのは、昔からの常連客が6人、晶子の娘のあずさ(前の夫の洋一との子ども)、そのあずさが偶然知り合ったという売れっ子若手小説家だ。 パー...
ペンション「春風」の女性オーナーである晶子とコックの中条のささやかな結婚パーティーが、クリスマス・イブに開かれることになった。お祝いのために集まったのは、昔からの常連客が6人、晶子の娘のあずさ(前の夫の洋一との子ども)、そのあずさが偶然知り合ったという売れっ子若手小説家だ。 パーティーを控えた晶子の元に一通の封筒が届く。中には男性の惨殺死体が映った写真が数枚入っていた。この男の顔に見覚えがある晶子は、21年前のクリスマス・イブに起こったあの事件のことを思い出していた。きっとそのときの関係者が、今になって復讐しようとしているに違いないと確信しながら。 当時まだ10代だった晶子は、恋人の洋一との間にできた子どもをどうしても産みたいと考えていたが、全くといっていいほどお金がなかった。そこで共通の幼馴染と3人で、裕福な医者の家に空き巣に入ることにした。その夜、医者一家は全員で外食をすることになっていたから、事はスムーズに運ぶはずだった。 ・・・しかしそれは、そのうちの子どもが熱を出してしまい、出かける予定を変更するまでの話なんだけど。 以前この著者の『そして誰もいなくなる』というアガサ・クリステイーのオマージュのような小説を読んだので、途中まで読んでこれもきっとそのパターンだと確信した。 アレでしょう、今度はあの傑作のオマージュでしょ?「わたし犯人分かっちゃったんですけどー」と得意げにキッチンではしゃいでいたのが恥ずかしい。 (大ハズレも甚だしい) 21年前の事件の残酷さを考えれば、あまりにも罪の自覚がない主人公に腹が立つ。だけどそこはあまり深く考えずに、レトロな雰囲気漂うこの本を「へー、そうなんだ」と楽しむのがいいと思う。 あ、でも犬のくだりだけは許せないな。 読んでいて嫌だった。
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「葛西一行という少年が風邪をひいていなかったら、あんな酷い惨劇は起こらなかっただろう 少年が風邪をひいていたらということが全てを変えてしまった」 ↑被害者意識のこの文章がとても腹立つ。
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主人公の晶子が経営しているペンションで、21年前に起きた医者一家殺人事件の復讐劇が始まる。誰もかれもが怪しすぎてハラハラ引き込まれて一気読み。晶子には最後まで感情移入が出来ずモヤっとした。悔い改めている感じにも思えず、自分の立ち位置を正当化しようとしているけど普通に人殺しの片棒担...
主人公の晶子が経営しているペンションで、21年前に起きた医者一家殺人事件の復讐劇が始まる。誰もかれもが怪しすぎてハラハラ引き込まれて一気読み。晶子には最後まで感情移入が出来ずモヤっとした。悔い改めている感じにも思えず、自分の立ち位置を正当化しようとしているけど普通に人殺しの片棒担いた人でしかない。亡くなった家族や彼が気の毒で仕方がない。
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ペンションに招かれた常連客の中に自分を狙う者がいるかもしれない。 過去を隠して幸せになろうとしても上手くはいかないよね。 古い本なので昔っぽさは感じるけど、読みやすくやすくてどんどん話が進むのでよかった。
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どの客にも復讐者と共通点があるように見えて、だんだんと疑心暗鬼になっていく様子がスリリングで面白かったです。 ただ、主人公の晶子に「償い」と呼べるものが何一つなかったことがモヤモヤしました。 肇は郁夫から私刑によって、洋一は早死によって、肇を殺した郁夫も結局は自分で命を落とすことで…という具合に、加害者に当たる人たちはみな、他人の命を奪ったことに対して何か代償を払っています。 晶子も間違いなく医者一家の殺人に関与しているのに、やったことといえば、罪のない宿泊客を疑い(しかも皆優しく接してくれたのに人殺し扱いしているのが酷い…その後お礼も謝罪もないし)、あげく睡眠薬まで飲ませようとし、医者一家の肉親だった郁夫に対しても「後悔したのよ」だけで済ませ謝罪の一言すらない。 罪の意識が全くないと言っても過言ではありません。 しかも結果的に警察に事情を知られることもなく、自分を支援してくれる人を見つけお腹に新たな命を宿して未来を予感させてすらいる。 葛西一家は全員死んだというのに、彼らの死は知らんぷりで自分は家庭を築こうとしている姿勢に腹が立ってしまいました。せめて死なせてしまった人に花を手向けるくらいのことはあっても良かったのでは… 晶子も死んだら納得した、というわけではないのですが、晶子は死んだ人たちへの償いを何一つしていないし、しようともしてないように見えます。立場的には加害者である人の行動としてそれはないんじゃない?と思いました。これじゃ葛西一家があまりにも浮かばれない。 晶子よりも郁夫や見城に共感してしまう作品でした。
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ペンションに集まった客の中に、自分を狙う殺人鬼がいる…ペンションオーナーの晶子と、晶子に想いを寄せる元刑事が、客たちの過去を調べてゆく。 登場人物はそれほど多くないのに、最後のほうまで犯人が誰か見当つかずおもしろかった。 また、後書きにもあるが、携帯電話がない時代のミステリは、なんだかハラハラしますね。公衆電話で連絡をとりあうもどかしさと言ったら…。 ただ、唯一のもやもや点は、主人公・晶子の身勝手さ。自分も強盗に加担しておいて、自分は被害者たちに手は下していないからと言い訳がましい態度が気に食わないし、強盗したことをずっと後悔し反省しているのだというけれど、それならなぜ自首をしないのかと思う。 家庭まで作って、幸せに生きてるのがとても腹が立った。事件の生き残りの青年から殺害予告を受けてからは、自分の罪を棚にあげて、脅迫を受けた可哀想な被害者という立場でいるのが不思議だった。
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晶子と佐竹の二視点から物語が進んでいき、少しずつ物語の核心に迫っていくのが面白かった。その中で他の登場人物の人生が顕になっていき読み進めてしまった。しかし最後、私は分かりやすい勧善懲悪で終わるのが好きなのでモヤっとした。
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携帯電話やネットがなかった時代のサスペンスを読むと、もどかしくて仕方なくなる一方で、時間をかけることの意味を改めて考えたりもする。犯人はほぼ最初から分かるのだけど、展開は面白かった。
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主人公が人としてどうなのか、とか、 犯人がなんとなく分かるっていうのもあるけど、 著者が言うようにこれはサスペンス。 サスペンスとしてはハラハラドキドキしたし、 読者の思考を誘導する書き方が巧みで 十分楽しませてもらった。 凄惨な事件やペンションの謎めく雰囲気など、 ベタな設...
主人公が人としてどうなのか、とか、 犯人がなんとなく分かるっていうのもあるけど、 著者が言うようにこれはサスペンス。 サスペンスとしてはハラハラドキドキしたし、 読者の思考を誘導する書き方が巧みで 十分楽しませてもらった。 凄惨な事件やペンションの謎めく雰囲気など、 ベタな設定も逆に良かった。 怖がりな私にはこれくらいが丁度いい。
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