七人の中にいる 改版 の商品レビュー

今邑彩【著】

2013/09/22

誰もが楽しめるサスペンス小説だと思います。「過去を知られたら家族を失う。しかし、このままでは殺されてしまう」という主人公の恐怖と疑心がひしひしと伝わり、非常にスリリングでした。不倫関係の男女や、落ちぶれた元社長のサイドストーリーの絡ませ方も巧妙でした。
しかし、犯人設定が色んな意味でアンフェアな気がしたのと、 犯罪の共犯者である主人公に反省の色が全く見えないところに不満が残りました。

2013/07/12

◆クリスマスイブを控え、ペンション「春風」に集った七人の客。
そんな折、ペンションのオーナー晶子のもとに、21年前のクリスマスイブに起きた医者一家虐殺事件の復讐を予告する手紙が届く…。
刻々と迫る殺人者の足音を前に、常連客の知られざる一面があらわになっていく。
復讐を心に秘めているのは誰なのか。脅迫者は晶子のペンションの常連客の中にいるのか…。
今のこの幸せのために葬ったはずの過去を誰かがあばこうとしている。
葬ったはずの悪夢から、晶子は家族を守ることができるのか―。

面白かった！
やっぱり今邑さんはなかなか肌に合います。

犯人は最初からまさかね‥でもなんとなく‥って思ってた人でした！
東野さんのおかげであらゆる人を疑いながら読むようになってしまったなぁw

人間模様が複雑なんだけど、それぞれにドラマがあって。
みんなキャラが立ってるけど、どこか嘘くさくて疑ってしまう‥そんな物語。

昔と現在が交錯していて、あの事件の登場人物が今回の事件にどう関わってくるのか。
娘の彼氏らしき小説家はもろに怪しすぎるし‥。

長年、交流を深めてきたペンションのお客さんだからこそ信じたいけど、心が乱れてると疑ってしまったり。
現実にもあるよね－；

過去の事件に後ろめたい気持ちがありながらも、今の幸せを守りたくて必死になっている晶子の心理描写が本当に巧みです。

本当の愛は、時に頑なな人の心を動かす力を持っているのかもしれないな‥またそうであったらいいなと考えさせられました。

2013/04/25

おもしろかった！サクサク読めるし、ペンションで次々に起こる奇妙な出来事と、元警察の佐竹が個別に調べていることが、シンクロしているように見せかけつつ、意外なところに犯人がいた！みたいな。
読んでるほうも、章題のとおり、彼かもしれない、きっと彼だろう、もう一人いる？、それとも彼らか？みたいな推察で進むので、真犯人にあっ！となる。
ただ、救いようがない結末かと言えばそんなこともなくて、最後に情愛をとった終わり方だったのがよかった。

2012/11/22

これは携帯やらパソコンが一般的ではなかった時代のお話。
公衆電話探したり、ワープロ使ったりしてます(^◇^;)
これはミステリというよりはサスペンス。
犯人探しというよりは、犯人に狙われる側の心理を
描いてるって感じだと思います。
ただ、忘れちゃいかんのは、主人公が犯罪者だってことよ。
殺してなくても、その場に一緒にいたってことは共犯でしょ。
何もしてないんじゃなくて、何もしなかったことが許せん。
読みやすかっただけに、このモヤモヤ感が辛い。

2012/08/13

ペンションを経営する主人公晶子は過去に犯した罪におびえながらも幸せに暮らしていた。晶子はコックの郁夫と再婚することになり、結婚のお祝いに集まった人たちをめぐっていろんな真実が明らかになってくる。犯人は以外に身近な人。さらっとどんどん読めて面白かった。

2012/05/16

長編ミステリ・サスペンス
ペンションに集まった７人のなかに殺人犯がいるという話 復讐の話です
このタイトルシンプルだけど 私はなんか好きなんですよね＾＾

内容は結構ドロっとした重たい 複雑な過去が絡んできて・・
読み応えもありますね

2011/12/17

21年前の一家惨殺事件の生き残りから「お前の家族も皆殺しにしてやる」という手紙が届いた主人公（事件の共犯）。手紙の主は本日行うパーティーに来る客の誰なんだという作品。

2011/11/14

ペンションのお客さん７人の中に
自分の過去を知っている殺人犯がいる。

まぁ、今邑さんの本だからね。
犯人はすぐにわかったんだけど。
これは、ミステリーって言うよりサスペンスかな？

2011/10/29

今邑さんの著作は初めて読んだが、これは中毒になりそうな予感がした。本格ミステリというよりも、サスペンス色が強い。登場人物の一人一人に、シロ・クロと決め付けたところから、本当にそうなのか？ということを追っかけていくのが良いと思う。人物・風景描写こそ少なく、丁寧とは言えないかもしれないが、その分、登場人物たちが会話を多く交わすので、そこでその人物の性格や振る舞いが分かり、だいたいの人物像はイメージできた。せっかく軽井沢を舞台にしているから、それなりに風景描写があっても良かったと思う。とまあ、それは謎解きを主題にしているわけだから、そんなに言うのは野暮である。それにしても、先が気になる小説だった。作風は、宮部みゆきと松本清張を足して２で割ったような作風。夢中になって読んだ。

2011/08/27

今邑彩の「七人の中にいる」は、まんま「かまいたちの夜」っぽくて個人的につぼでした。まあ、ストックでぶっ刺されて死亡という終わり方ではなかったですが。(・o・)