さくらの丘で の商品レビュー
小さな町に建てられていた西洋館。それは戦後、三人の祖母たちからその孫に引き継がれた強い想いの込められた西洋館だった。孫たちは何故、引き継がれたのかその紐を解いていく。解けるにつれ切ない想いと、謎が解けた事で心が温かく又、受け継ぐ事を強く思うのだった。一言、いい話でした。
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読みやすくて一気読み。なにより切ない話もちりばめられながら、結果は心があったかくなる結末だった。 時代を超えて再開する意志と想い、ちょっと泣けてくる。
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“さくらの丘”を満ちるたちに遺す―。遺書には、祖母が少女時代を送った土地を譲ると書かれていた。一緒に渡されたのは古びた鍵がひとつ。祖母の二人の幼なじみも、同じメッセージをそれぞれの孫たちに伝えていた。なぜ、彼女たちは孫にその土地を遺したのか。鍵は何を開けるものなのか。秘密をさぐり...
“さくらの丘”を満ちるたちに遺す―。遺書には、祖母が少女時代を送った土地を譲ると書かれていた。一緒に渡されたのは古びた鍵がひとつ。祖母の二人の幼なじみも、同じメッセージをそれぞれの孫たちに伝えていた。なぜ、彼女たちは孫にその土地を遺したのか。鍵は何を開けるものなのか。秘密をさぐりに三人の孫は、祖母たちの思い出が詰まった地を訪れた―。三人の少女たちの青春が刻まれた西洋館、そこを訪れた私たちが見た光景は―二つの時代が交差する感動の物語。
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話の筋とは関係なく、「墓標」のイメージがある。 さくらだからなのか。 さくらのしたには、モノクロオムの記憶と素敵な物語が眠っている。
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今と戦後をつなぐミステリー。 3人のおばあちゃんの残した洋館の謎を、 3人の孫娘が解明する。 素敵な洋館の隠し部屋、3本の鍵、というだけで、十分な素材。 哀しいお話でもあったけれど、 安らかであってほしいと思う。 戦争は嫌いだ!という赤川警察官の存在がよかった。
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祖母が少女時代を過ごした想い出のつまった洋館を、遺言で譲り受けることになった三人の孫娘たちは、祖母たちの思い出の地を訪ね、洋館の秘密を紐解いていくことになる。心温まる秀作。
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3人の祖母から洋館とその鍵を譲られた満ちる、紗代、香織は洋館に秘められた物語を解き明かすために、洋館の建つさくらの丘へと赴くのだった。 現代での孫たちの行動を記す章と、戦後間もない祖母たちの娘時代を記す章が交互に配置されて、さくらの丘に建つ洋館の秘密が明かされていきます。そこに...
3人の祖母から洋館とその鍵を譲られた満ちる、紗代、香織は洋館に秘められた物語を解き明かすために、洋館の建つさくらの丘へと赴くのだった。 現代での孫たちの行動を記す章と、戦後間もない祖母たちの娘時代を記す章が交互に配置されて、さくらの丘に建つ洋館の秘密が明かされていきます。そこには戦争がもたらした悲しみがありました。直接的な戦争の描写はないのですが、直接的ではないので余計に生活の中に沁み入る戦争の悲惨さを感じます。しかしその中でも未来に向けて進む一歩もありました。 さらっと書かれて情景が流れるような印象があります。どちらの章も主となる人物の一人称で書かれているため、他の人々の感情はその人物の目を通して見ることになります。なので想像させる余地があるのですね。そこに色々な想いが垣間見れます。物足りなさも感じますが、その部分が想いを膨らます余地なのかなとも思えます。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
とある田舎の西洋館を舞台に、現在と過去が交錯しながら紡がれる物語。 姉妹のように過ごした3人の祖母達の視点の戦後の出来事と、西洋館を遺された孫娘達視点の現在と。 何故3人の祖母達は孫娘達に西洋館を遺したのか? 面白かったのですが後半駆け足気味で、もう少しページを割いて語ってほしかったなーという印象。
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3人の祖母が3人の孫娘に託した西洋館の鍵。 なんと言ってもロケーションが良い。 隠された謎を解き明かしそれぞれ祖母の意志を継いでゆくだろうことは喜ばしい。 現代と戦後まもなくの祖母達の暮らしが交互に出てくる書き方は小路さんお得意だろうと思うが、随所で情景が目に浮かんでくる筆致は流...
3人の祖母が3人の孫娘に託した西洋館の鍵。 なんと言ってもロケーションが良い。 隠された謎を解き明かしそれぞれ祖母の意志を継いでゆくだろうことは喜ばしい。 現代と戦後まもなくの祖母達の暮らしが交互に出てくる書き方は小路さんお得意だろうと思うが、随所で情景が目に浮かんでくる筆致は流石としか言いようがない。
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小路幸也さんの本は。。。 小路幸也さんは、今好きな作家さんなんだけど、この作品は私は面白くなかったなぁ。。 警察の赤川さんとロンさんの存在がなかったら、もっとこの作品は低評価(*_*) 赤川さんと、ロンさんの人柄とそれに関わる「戦争」の所に星ひとつ。 それと、昭和時代の物語のみに...
小路幸也さんの本は。。。 小路幸也さんは、今好きな作家さんなんだけど、この作品は私は面白くなかったなぁ。。 警察の赤川さんとロンさんの存在がなかったら、もっとこの作品は低評価(*_*) 赤川さんと、ロンさんの人柄とそれに関わる「戦争」の所に星ひとつ。 それと、昭和時代の物語のみに星ひとつ。 「祖母が孫に託した」ってトコが物語の軸なんだと思うんだけど、現代の物語がなんだか邪魔。 現代は、昭和の添え物のような、もっとシンプルな方が良かった。
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