さくらの丘で の商品レビュー
ある田舎の村の丘の上に建つ洋館を舞台にした切ない物語。 昭和25年の三人の少女とその孫である現代の三人の女性の話が交互に語られる。 まだ戦争の記憶も生々しい時代に、三人の祖母が守りたかったもの、そして、長い年月隠し続けた秘密を孫たちが解き明かしていく。 大きな時代の波の前に...
ある田舎の村の丘の上に建つ洋館を舞台にした切ない物語。 昭和25年の三人の少女とその孫である現代の三人の女性の話が交互に語られる。 まだ戦争の記憶も生々しい時代に、三人の祖母が守りたかったもの、そして、長い年月隠し続けた秘密を孫たちが解き明かしていく。 大きな時代の波の前には、個人はあまりにも無力だが、だからこそ一人一人の思いが大切だと感じさせれられる一冊。
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小路さんの本はフワッと優しいので読みやすい。 これはお祖母ちゃん達が、それが秘密で無くなっても大丈夫な時代になるまで、大事に慎重に隠し続けた謎を、孫たちが知る物語。 洋館の中庭の桜、きっときれいなんだろうな。 戦争の中で、敵味方で殺しあった敵国の人間。でもその人だって戦争に...
小路さんの本はフワッと優しいので読みやすい。 これはお祖母ちゃん達が、それが秘密で無くなっても大丈夫な時代になるまで、大事に慎重に隠し続けた謎を、孫たちが知る物語。 洋館の中庭の桜、きっときれいなんだろうな。 戦争の中で、敵味方で殺しあった敵国の人間。でもその人だって戦争に巻き込まれた一個人。 その人が殺したわけじゃないけれど、自分の肉親を殺した国の軍人だった人。戦争を憎んで、個人を憎まない。それだけでも当時は難しいことだっただろうと思う。
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3人の女性が孫に託した想い。 戦争でも被害を受けずにいたさくらの丘の西洋館。 素敵なお屋敷を舞台に、戦後と現代を綺麗に 結んでいます。 章毎に祖母の娘時代と現代の孫たちの行動が タイアップされていて、やさしく謎解きされていきます。 大きな盛り上がりはありませんでしたが、 心...
3人の女性が孫に託した想い。 戦争でも被害を受けずにいたさくらの丘の西洋館。 素敵なお屋敷を舞台に、戦後と現代を綺麗に 結んでいます。 章毎に祖母の娘時代と現代の孫たちの行動が タイアップされていて、やさしく謎解きされていきます。 大きな盛り上がりはありませんでしたが、 心安らかに読める一冊でした。 死んで尚結ばれる本が続いています。 表紙も飾りたい位にステキ☆
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大好きだった祖母が亡くなり手紙と鍵を受け取ったら。 祖母の子供の頃の話も聞いていて同時代を一緒に生きてきたような気分なら分かり合えるところもあるのかも。 連絡を取った女性たちとも昔からの知り合いのようで。 知らなかったことがちょっとずつわかってくる面白さってワクワクするなぁ。
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さくらの丘に建つ西洋館。 祖母たち3人の思い出が詰まったその洋館は、孫たちへと遺された。 それぞれの孫3人に遺されたのは、西洋館と3つの鍵。 なぜ世代を超えて彼女らに託されたのか。 鍵はどこの鍵なのか。 祖母たちと孫たち、二つの時代を行き来しながら語られる西洋館の物語。 読ん...
さくらの丘に建つ西洋館。 祖母たち3人の思い出が詰まったその洋館は、孫たちへと遺された。 それぞれの孫3人に遺されたのは、西洋館と3つの鍵。 なぜ世代を超えて彼女らに託されたのか。 鍵はどこの鍵なのか。 祖母たちと孫たち、二つの時代を行き来しながら語られる西洋館の物語。 読んでいくうちに、過去と現代が繋がり、謎が明かされていく感じが面白かったです。 過去の祖母たちの繋がりが、現代のそれまで出会ったこともなかった人々を繋げていく。 人の繋がりって不思議で面白いですね。 そんなことも感じられる作品でした。 桜が繋いだ出会いの物語です。
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おばあさんが亡くなる時に、孫にとある家を遺すとの遺言が。 金銭的な価値は少ないけれど、おばあさんの思い出のたくさん残る建物。 その建物では一体どんなことが起こったのか。なぜ、同時に3人の孫に残されたのか。 というミステリー。 しかし、ミステリーではあるものの、全く恐ろしい雰囲気...
おばあさんが亡くなる時に、孫にとある家を遺すとの遺言が。 金銭的な価値は少ないけれど、おばあさんの思い出のたくさん残る建物。 その建物では一体どんなことが起こったのか。なぜ、同時に3人の孫に残されたのか。 というミステリー。 しかし、ミステリーではあるものの、全く恐ろしい雰囲気ではありませんでした。 そして何か素敵な思い出があるんだろうなとワクワクしながら読みました。 ラストまで読んでみると、素敵な思い出というよりも切ない思い出でしたが、少女たちが生涯かけて守り抜いた秘密の存在は、やはり素敵なものに思えました。孫たちがそんなおばあさんの遺志をきちんと理解してくれたことに何よりも安堵しました。 なんといっても桜の木を中心として作られたというその建物に足を踏み入れてみたくなりまますね。
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春には、いちめんに花をつけた桜の木がどの部屋からも見える、丘の上の洋館。 この美しい洋館に眠る秘密を、戦争直後の少女時代から おばあちゃんになって亡くなるまで60年以上ずっと 手を取り合って守り続けたミッちゃん、きりちゃん、はなちゃんが素敵です。 この3人が、洋館をなぜ孫娘の...
春には、いちめんに花をつけた桜の木がどの部屋からも見える、丘の上の洋館。 この美しい洋館に眠る秘密を、戦争直後の少女時代から おばあちゃんになって亡くなるまで60年以上ずっと 手を取り合って守り続けたミッちゃん、きりちゃん、はなちゃんが素敵です。 この3人が、洋館をなぜ孫娘の満ちる、沙代、香織3人に共有財産として遺したのか、 それぞれの孫娘に1本ずつ託された鍵には何の意味があるのか。。。 昔なつかしい少女小説を彷彿とさせるような謎が おばあちゃんたちが少女であった昭和初期と、孫娘たちが謎を追う現代と 時を行きつ戻りつしながら解き明かされていきます。 洋館に纏わる秘密が悲痛なものであるだけに、 戦争の影がどんなに目をこらしても見えなくなる孫の世代まで 静かに秘密を胸に抱き続け、孫娘がやさしく健全に育つよう心を砕き 実は4本あった鍵が、心ある人たちの手でちゃんと4本揃えられた時にだけ 秘密が明かされるよう準備したおばあちゃんたちの真意が 孫娘たちにちゃんと伝わったことに救われます。 村はずれの洋館でけいこさんとロンさんが過ごしたささやかな幸せの日々と 悲し過ぎるその結末に込められた小路さんの戦争根絶の願いが 甘すぎる、絵空事だと言われても、まっすぐに胸に届く物語です。
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うーん・・・悲しいお話で残念でした。さらっと流してますけど、相当哀しいですもの・・・。その一点を除けば、美しくて、現在と過去のドキドキ、ハラハラ、ワクワクが交差する楽しいお話なんですけどね。戦争、嫌いです。。。
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絶賛します!押しです。 ファンタジーとしても、ミステリーとしても、戦後間もない時代の不思議な家?でのあれこれと、それが現代にタイムスリップをしたかのような既視感…さらに結末までに行き着くまでの都合の良い(笑)一連の人々との関わりはテンポ良く一気に読んでしまいました。 結末...
絶賛します!押しです。 ファンタジーとしても、ミステリーとしても、戦後間もない時代の不思議な家?でのあれこれと、それが現代にタイムスリップをしたかのような既視感…さらに結末までに行き着くまでの都合の良い(笑)一連の人々との関わりはテンポ良く一気に読んでしまいました。 結末も心を暖かくしてくれる作品です。 特に疲れた女性にお勧めです♪
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読んで良かった。面白かったけど、「学校」は「赤川」に、むにゅむにゅ 譲るべきだと思う。どうなるかは分からないけど、そういう風に提案する 人が、3人の中に居ると良いのにな。って思う。定期集合の約束する前に。 きっちりやってくれてる筈だ、と思って、勢い良く本を閉じた。
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