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街場のメディア論 の商品レビュー

4.1

315件のお客様レビュー

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2026/02/10

・一緒に革命できるかという判断基準。 ・メディアは世界の成り立ちに迫れるかが価値。 ・弱者を一次的に正義として扱うのは方便。 ・言葉の重みや深みというのは、それを書いた個人が、その生き方を通して「債務保証」するものである。 ・少しでも価値判断を含むものは、そのコンテンツの...

・一緒に革命できるかという判断基準。 ・メディアは世界の成り立ちに迫れるかが価値。 ・弱者を一次的に正義として扱うのは方便。 ・言葉の重みや深みというのは、それを書いた個人が、その生き方を通して「債務保証」するものである。 ・少しでも価値判断を含むものは、そのコンテンツの重みや深みは、固有名を持った個人が保証する他ない。 ・だが、今あるほとんどのコンテンツは定型だ。 ・メディアの暴走というのは、最終的な責任を引き受ける個人がいないからだ。 ・「真に個人的な言葉」というのは、ここで語る機会を逃したら、ここで聞き届けられる機会を逃したら、もう誰にも届かず消えてしまう言葉。 ・「私が存在しなくなっても誰も困らない」言葉を使っていると自分を損なう。 ・メディアの衰退は、「どうしても言いたいこと」ではなく「誰でも言いそうなこと」だけを選択的に語っているうちに、存在しなくても構わないことに気づかれた。 ・「世論」というのは「誰もその言責を引き受けない言葉」。「誰でも言いそうなこと」「誰かが言う事」「黙っていで平気なこと」 ・どうせ口を開くなら「自分がここで言わないと、多分誰も言わないこと」 ・人間を人間たらしめている能力「贈与をうけたとおもいなす」能力。 ・宗教=世界を「絶対的他者からの贈り物」とみなす力。 ・ ・自分の中に「命が危うくなるとたちまちそれを否定する言葉」がどのくらい含まれている。 ・市場経済が始まる前から存在したものは商取引のスキームにはなじまない。 ・人と付き合うときに知るべきことは、その人が「本当は何者であるか」ではなく「どんな人間であると思われたがっているか」。 ・世界を意味で満たし、世界に新たな人間的価値を創出するのは、人間のみに備わった、このどのようなものをも自分宛ての贈り物だと勘違いできる能力。

Posted byブクログ

2025/02/24

この本が刊行されて早15年が経ち、当時は黎明期だったSNSも今や立派なメディアである。さて、この本を通じて、マスメディアの構造や、内部にはらむ慢性的な問題について認識できた。この廃れた内部構造も知らずに、のうのうとテレビを見ていた私は今思えば、無垢っぷりも甚だしいこと。では、SN...

この本が刊行されて早15年が経ち、当時は黎明期だったSNSも今や立派なメディアである。さて、この本を通じて、マスメディアの構造や、内部にはらむ慢性的な問題について認識できた。この廃れた内部構造も知らずに、のうのうとテレビを見ていた私は今思えば、無垢っぷりも甚だしいこと。では、SNSが出てきた現在、メディアを取り巻く問題はどのように変化したのか?SNSは、著者の述べる「ミドルメディア」に該当し、半分は著者の希望通りの変化だ。しかし、私たちは、よりメディアリテラシーを求められるようになっただろう。

Posted byブクログ

2025/02/22

p.210 「この「あとがき」を書いているのは二〇一〇年六月中旬、……本書では特に既存マスメディア(新聞、テレビ、出版社)に対して、たいへんきびしい言葉を書き連ねました。……十年後もあいかわらずテレビではどの局も同じようなバラエティ番組を放送し、新聞は毒にも薬にもならない社説を掲...

p.210 「この「あとがき」を書いているのは二〇一〇年六月中旬、……本書では特に既存マスメディア(新聞、テレビ、出版社)に対して、たいへんきびしい言葉を書き連ねました。……十年後もあいかわらずテレビではどの局も同じようなバラエティ番組を放送し、新聞は毒にも薬にもならない社説を掲げ、インスタント自己啓発本がベストセラーリストに並んでいる……というようなことになった場合には、ほんとうにお詫びの申し上げようもありません。」 と書いてあるが、何のことはない、二〇一〇年当時の内田が望んだ十年後にはならなかった、というだけのこと。 内容自体は今でも読める。当時と今とでメディアをめぐるあれこれに大した変化は起きていない。 強いて言えば、ウソ・デマ・デタラメ・誹謗中傷の類を政治家が取り繕わずに多用するようになった、というくらいか。 過去に自分が書いた展望は間違っていたと訂正する、なぜ自分が考えたようにはならなかったのかを反省し、何を見逃していたのかを再考熟考する、というような誠実さとでも言うべきものがこの人にあるのかどうか、わたしはまだ確認していない。

Posted byブクログ

2024/02/01

(著者の中では繋がっているのかもしれないが)飛躍のしすぎなのではと思う点や、著者の個人的な体験を一般化しすぎているように思う点、いささか乱暴ではと感じる論の展開もあり、同意できない部分があった。 2010年出版の書籍なので、現在からするとズレを感じるのも仕方ないかなという感。

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2023/03/01

キャリア教育について 現在の支配的な教育観は、「自分ひとりのため」に努力する人間のほうが、競争的環境では勝ち抜くチャンスが高い。しかし人間が才能を開花させるのは「他人のため」に働くとき。自分のしたいことや適性はどうでもよくて、任された仕事に対して「私がやるしかない」という状況が人...

キャリア教育について 現在の支配的な教育観は、「自分ひとりのため」に努力する人間のほうが、競争的環境では勝ち抜くチャンスが高い。しかし人間が才能を開花させるのは「他人のため」に働くとき。自分のしたいことや適性はどうでもよくて、任された仕事に対して「私がやるしかない」という状況が人間の覚醒を導く。自分が果たすべき仕事を見出すのは、本質的に受動的に経験によるものだ。 メディアについて 昨今のメディアの劣化について様々な角度から論じている。メディア独自の個性的でかつ射程のひろい見識に触れて、一気に世界の見通しが良くなった、というようなことを筆者は久しく経験していない。それが無理ならせめて、複雑な事象を複雑なまま提示するというくらいの気概はしめしてもよいのではないか。 メディアの危機に際会して 資本主義社会の商品とサービスが行き交う市場経済の中で、「なんだかわからないもの」の価値と有用性を先駆的に感知する感受性はすり減っていく。どのような「わけのわからない状況」も、そこから最大限の価値を引き出そうとする人間的努力が必要であり、今遭遇している事態を「自分宛ての贈り物」として好奇心を持って迎入れる人間だけが危機を生き延びることができる。

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2023/01/04

まえがきがあまり堅苦しさもなかったので、何となく読み進めていたらどんどんのめり込んで、気がついたら読み終えた一冊。教育論から本筋のメディア論等一冊で取り扱うテーマは多岐に渡っていたように感じます。基本的に目の前にあるものがこの世の正義として疑わないスタイルのため、はっとする言葉に...

まえがきがあまり堅苦しさもなかったので、何となく読み進めていたらどんどんのめり込んで、気がついたら読み終えた一冊。教育論から本筋のメディア論等一冊で取り扱うテーマは多岐に渡っていたように感じます。基本的に目の前にあるものがこの世の正義として疑わないスタイルのため、はっとする言葉によく巡り会うことができました。

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2022/06/28

内田先生が教授を務めていた神戸女学院大学での講義をベースに書籍化したもの。メディアに関する授業であり、メディア志望の学生が多く聴講している授業であるが、メディアに対して、楽観的ではない論調の授業である。 医療と教育という、市場主義やイデオロギーをベースにものを語ってはいけないはず...

内田先生が教授を務めていた神戸女学院大学での講義をベースに書籍化したもの。メディアに関する授業であり、メディア志望の学生が多く聴講している授業であるが、メディアに対して、楽観的ではない論調の授業である。 医療と教育という、市場主義やイデオロギーをベースにものを語ってはいけないはずのものに対して、メディアがずっとそのように語ってきたこと。メディア自体も、医療や教育と同じく市場主義で語ってはいけないはずのものであったことに、メディア自体が気づいていないこと、そういったことにより、メディアの将来は決して明るくない、ということを書いている。 私はわこの本を電子書籍で電車の中で読み終えた。kindle unlimitedで読んでいるので、私にとって、本書を読むことの追加コストはゼロだ。また、私は図書館で本をよく借りる。それも、基本的にはコストゼロだ。そういった状況に対して異論をとなえる人たち、すなわち、図書館がなければ、自分の本を購入してくれて自分に印税をもたらしてくれていたはずなのに、それがなくなったために、自分は損をしている、と考える人たちがいることを内田先生は本書内で紹介している。それに対して、内田先生は、自分は全く構わないという考えを紹介している。 それは、もともとものを書く目的は、自分の考えを広く知ってもらうためであり、図書館で多くの人に自分の本を読んでもらうのは嬉しいことであること。まず読んでもらわないと、自分の本の中身を読者は知ることが出来ず誰も自分の本を買おうとしないはずであるが、図書館ではそのような機会を作ってもらえること。そういったことが、内田先生の考えの根拠である。内田先生が書いたものを、自分にとっての贈り物と考えてくれる人たちがいること、そもそも何かを書くというのは、まず商売ベースの動機で始まっているわけでもないだろうということでもある。 こういう考え方を初めて読んだが、なるほど、と思える考え方であった。

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2022/05/05

医療と教育は市場原理にのせてはいけないものなのに、その路線でメディアが論じてきてしまったこと、学生や患者が、最上の努力で最大の効果を得ようとしていること、批判をすることが権利であり貢献していると錯覚していること、そしてそれを善意に基づいて行っているという刷り込まれた無自覚な意識と...

医療と教育は市場原理にのせてはいけないものなのに、その路線でメディアが論じてきてしまったこと、学生や患者が、最上の努力で最大の効果を得ようとしていること、批判をすることが権利であり貢献していると錯覚していること、そしてそれを善意に基づいて行っているという刷り込まれた無自覚な意識と行為が、医療と教育を崩壊させている…。 もやっとすることを、内田先生は論理的にわかりやすく整理してくれています。 12年経ってますが、全く色褪せてないです。

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2022/02/04

まえがき 第一講 キャリアは他人のためのもの 第二講 マスメディアの嘘と演技 第三講 メディアと「クレイマー」 第四講 「正義」の暴走 第五講 メディアと「変えないほうがよいもの」 第六講 読者はどこにいるのか 第七講 贈与経済と読書 第八講 わけのわからない未来へ あとがき ...

まえがき 第一講 キャリアは他人のためのもの 第二講 マスメディアの嘘と演技 第三講 メディアと「クレイマー」 第四講 「正義」の暴走 第五講 メディアと「変えないほうがよいもの」 第六講 読者はどこにいるのか 第七講 贈与経済と読書 第八講 わけのわからない未来へ あとがき クレーマー論 患者様と呼んだことによって変わったこと

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2021/12/02

贈与で社会は成り立っているということと、"紙媒体の"本とを絡めた話が好きだった。 (読んだか読んでないかは別として、そしてそれは必ずしも重要ではなく)自分の本棚が、自分や他人にどう思われたいか、どういう人間になりたいか、という主観ありきで作っていけるところ。...

贈与で社会は成り立っているということと、"紙媒体の"本とを絡めた話が好きだった。 (読んだか読んでないかは別として、そしてそれは必ずしも重要ではなく)自分の本棚が、自分や他人にどう思われたいか、どういう人間になりたいか、という主観ありきで作っていけるところ。買って、積んで、並べて見ること。が紙の本を買うことの醍醐味だなと思いました

Posted byブクログ