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街場のメディア論 の商品レビュー

4.2

314件のお客様レビュー

  1. 5つ

    97

  2. 4つ

    123

  3. 3つ

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2020/08/14

本好きが本棚に並べているのは、いま読む必要がある本ではなく、いつか読めるようになることを希望している本である。という内容が印象に残った。たしかに私やお父さんを見ても、本棚にある本をすべて読んでいるわけではない。「この人は、こんな難しそうな本も読んでいるんだ」と思われたい、とまでは...

本好きが本棚に並べているのは、いま読む必要がある本ではなく、いつか読めるようになることを希望している本である。という内容が印象に残った。たしかに私やお父さんを見ても、本棚にある本をすべて読んでいるわけではない。「この人は、こんな難しそうな本も読んでいるんだ」と思われたい、とまでは、私はまだ思っていないが、その考え方も面白かった。 著作権についての話も、長く書いてあった。本そのものに価値が内在しているのではなく、受け取った人が「これには価値がある」と思ったときに初めて価値が生まれる、という話。本に限らずコミュニケーションや経済活動の根本はそのような様相らしい。よって、内田さんは本をタダ読みすることも否定しない。むしろ、それを否定する人たちを否定する。本を商品として、読者を消費者としてしか見ていないからこそ、そんな発想になるのだ、と。 本が売れないようになったからと言って、本を読みたい人が減ったわけではないともある。これは、紙の本を守りたい私からしても、心強い言葉だ。しかし私も本をタダ読みすることへの抵抗感が若干あった。読ませてもらっておいて、払わないなんて、と。しかし無料で読書する人を、もう責めまい、と思った。払う必要があるかどうかは彼ら自身が決めて良いことなのだ、きっと。

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2020/08/02

内田樹の考え方すごいなぁって感じ 武道やってるから思いつくのかな 根本に相手との対話でしかなりたたん、相手がいるから成り立つみたいな話。 他人をみーんな先生にして、自分より偉いから、なんでも吸収したろ!的な 俺宛ではなくても俺宛なんだと勘違いする能力。 責任はぜーんぶ自分が...

内田樹の考え方すごいなぁって感じ 武道やってるから思いつくのかな 根本に相手との対話でしかなりたたん、相手がいるから成り立つみたいな話。 他人をみーんな先生にして、自分より偉いから、なんでも吸収したろ!的な 俺宛ではなくても俺宛なんだと勘違いする能力。 責任はぜーんぶ自分が持ってて、色んな人が俺にプレゼントくれてる。 みんなもらって大事にしてこう 人によくわからんものを、自分にしか言えないであろうことをプレゼントして行こう

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2020/07/23

はしかの流行によって休校をした話 『「休んだ間に受けられなかった授業についての補償を大学はどういうかたちで行うのか」と訊ねてきました。わたしはしばらく意味がわかりませんでした。自宅待機は「伝染病の感染を防ぐ」という公共的な目的のための措置であって両制である彼の娘はこの措置によって...

はしかの流行によって休校をした話 『「休んだ間に受けられなかった授業についての補償を大学はどういうかたちで行うのか」と訊ねてきました。わたしはしばらく意味がわかりませんでした。自宅待機は「伝染病の感染を防ぐ」という公共的な目的のための措置であって両制である彼の娘はこの措置によって「伝染病の感染機会から隔離される」というかたちですでに「受益」したと私は考えていたからです。』 心当たりのたくさんある話ですね。

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2020/04/30

・情報を評価するときに最優先の基準は「その情報を得ることによって、世界の成り立ちについての理解が深まるかどうか」ということです。  この本の主題には直接関係ありませんが、私は、第一講「キャリアは他人のためのもの」が好きです。 《人間がその才能を開花させるのは、「他人のため」に...

・情報を評価するときに最優先の基準は「その情報を得ることによって、世界の成り立ちについての理解が深まるかどうか」ということです。  この本の主題には直接関係ありませんが、私は、第一講「キャリアは他人のためのもの」が好きです。 《人間がその才能を開花させるのは、「他人のため」に働くときだからです。人の役に立ちたいと願うときにこそ、人間の能力は伸びる。とにかく「これ、やってください」と懇願されて、他にやってくれそうな人がいないという状態で、「しかたないなあ、私がやるしかないのか」という立場に立ち至ったときに、人間の能力は向上する。ピンポイントで、他ならぬ私が、余人を以ては代え難いものとして、召喚されたという事実が人間を覚醒に導くのです。》  第六講「読者はどこにいるのか」も私にとって興味深い内容です。 《電子書籍が読者に提供するメリットの最大のものは 「紙ベースの出版ビジネスでは利益が出ない本」を再び リーズナブルな状態に甦らせたことです。「読者が読みたかったけど、読むことが難しかった本」への アクセシビリティを飛躍的に高めたえたことです。  つまり、電子書籍の登場により、紙ベースの出版ビジネスが おびやかされることを危惧するよりも、紙ベースでは利益が 出ない本に注目が集まることによって、出版に繋がるなど、ポジティブな展開を促進するように動くべきだ。》  これからは編集者がネタを探すのではなく、電子媒体で 読む読者が、ネタを探してくれる時代になる。  2010年6月中旬に書いたという「あとがき」の中で”好んで「腐りやすい」イシューを扱うというのは、たぶん僕の悪癖の一つなのでしょう。  さて、今回のメディア論の賞味期限はどこまで保つのでしょうか。”と仰っていた内田樹先生でしたが、2018年7月中旬の時点では、”メディアが集中的に論じる論件については、僕たちも選択的に詳しい。  けれども、メディアが扱わないトピックについてはほとんど何も知らない。”という状態は、ネットというメディアのシェア拡大をスマフォの普及が加速させたために、ある意味予言通りになっているような…

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2020/04/03

本を書くことは、贈り物をすること。 本を読むことは、贈り物を受け取ること。 その交換を円滑化するために、貨幣が発明された。 上記は、コミュニケーション全般に当てはまる。

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2020/04/01

2010年出版で、終わり頃に10年後どうなっているだろうという感じのことが書いてあった。今が10年後……内田先生の危惧がそのままという印象を私は受けています。 市場化してはいけないもの、教育や医療もかなり変化を求められているように感じる。 そしてこの本を読むとマスメディアの変化...

2010年出版で、終わり頃に10年後どうなっているだろうという感じのことが書いてあった。今が10年後……内田先生の危惧がそのままという印象を私は受けています。 市場化してはいけないもの、教育や医療もかなり変化を求められているように感じる。 そしてこの本を読むとマスメディアの変化への貪欲さがすごく目につくように……。 贈与経済のあたりが少し難しく感じたのでまた何度か読み返すことになりそう。 良い刺激を受けました、ありがとうございます。

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2019/09/24

同時に岸田秀・山本七平さんの"日本人と「日本病」について"と、群ようこさんの"ヒヨコの猫またぎ"を美味しいお菓子を少しずつ食べるみたいに、味わってます。 というか、酒の肴にして、晩酌してます。いずれも、それぞれ、お酒をおいしくしてくれます。

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2019/09/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【気になった場所】 メディアの不調=視聴者の知性の不調 仕事と適性の順番 ◯仕事を通して自分の適性を見つける ×自分の適性に合った仕事を探す →能力は開発するもの 人間の才能を開花させるのは、他人のために働くとき 情報を評価する最優先の基準 →その情報を得ることで世界の成り立ちについて理解が深まるかどうか 各メディアの不調の原因 ・テレビ→ジャーナリストの知的な劣化 ・新聞→テレビの不調を指摘できない点 ジャーナリストの知的な劣化の背景 →なぜ弱者の味方をするかを自問してない →その思考停止が知的な劣化を招く テレビのシステムにも欠陥がある →ミスをしないことを優先し、何を放送するかは二の次になる結果、番組のクオリティが下がる ラジオは番組の制作コストが低い →挑戦的な番組を作っていける 新聞は今のテレビメディアを批判すべき? ・言論の自由と営業妨害の観点でしていない ・強い影響力を持つテレビに対し、その構造の利点と欠点について言及すべき 出版業界も思考停止している →出版業界の伸び悩みを、本を読みたい人が減っている、という外的要因だと思っている 例) 入学試験の現代文に採用されやすい要素 →切り貼りしても著作権者から文句が出ないこと 著作物は商品ではない →書き手から読み手への贈り物 →贈与に対する感謝の気持ちが印税であり、貨幣を用いているだけ

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2019/08/12

キャリア→自分の好きなこと、やりたいことを仕事にすることが正しいことではない。 まずは縁があって始めた仕事の中で自分のよさをどれだけ出せるかということ。 本棚→その人がどういう人かがわかる。読んだ本もあれば、いつかは読みたいけどまだ読んでない本、その人が選んでいるということから...

キャリア→自分の好きなこと、やりたいことを仕事にすることが正しいことではない。 まずは縁があって始めた仕事の中で自分のよさをどれだけ出せるかということ。 本棚→その人がどういう人かがわかる。読んだ本もあれば、いつかは読みたいけどまだ読んでない本、その人が選んでいるということから「自分はこういう人間です」と思われたい表現も含まれている。

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2019/07/22

面白い考え方に出会える。 メディア論というだけあり、マスコミのあり方、テレビの衰退、知的生産力の低下、教育と医療の消費活動化、本の電子化と本棚の有意義性など、今の社会の考え方の根幹を述べていく本。 古い本だけど、メディア全体の違和感の正体をうまく言い当てていると思う。マスコミが自...

面白い考え方に出会える。 メディア論というだけあり、マスコミのあり方、テレビの衰退、知的生産力の低下、教育と医療の消費活動化、本の電子化と本棚の有意義性など、今の社会の考え方の根幹を述べていく本。 古い本だけど、メディア全体の違和感の正体をうまく言い当てていると思う。マスコミが自己のあり方を考えなかった、という点はあまり実感がわかなかったけど。

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