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人は、なぜ約束の時間に遅れるのか の商品レビュー

3.6

51件のお客様レビュー

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2013/03/18

日本人にはあまりなじみのないスキナーという心理学者の唱える行動分析学の入門書。 とかく行動の責任を精神論や他罰的なものに求めがちなのに対し、手法などの方法論において解決しようとする姿勢が、とても勉強になった。

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2013/01/20

人が約束の時間に遅れる理由について、心理的な切り口で説明した本かと思っていました。 が、そうではなく、約束の時間を守るという行為の前後の行動(先行事象、後続事象)との関わりを考える本でした。 心に原因を求めると、そこで思考が停止してしまう可能性が高くなりますが、行動に原因を求め...

人が約束の時間に遅れる理由について、心理的な切り口で説明した本かと思っていました。 が、そうではなく、約束の時間を守るという行為の前後の行動(先行事象、後続事象)との関わりを考える本でした。 心に原因を求めると、そこで思考が停止してしまう可能性が高くなりますが、行動に原因を求めると、改善の可能性が生まれます。 そういう観点にもとづき、約束の時間を守る、ということだけでなく、様々な行動について説明した本です。

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2013/07/21

2012/06/03-2013/07/21 約束の時間に遅れるのは、血液型でもだらしない性格でもやる気がないからでもない。 ただ、時間を守って良かったという成功体験の欠如だけである。著者はこれを随伴性と呼んでいる。

Posted byブクログ

2012/04/22

学問にしっかり準拠した感じの本。 すこし小難しい用語が出てくるが、 ほとんどたとえ話が出ていて分かりやすいと思う。 あの人が約束の時間を守れないのはなぜか。 →それは、彼がだらしないから。 と結論を出すことが、思考の停止ということがわかります。

Posted byブクログ

2011/11/09

行動を「心」の概念で理由付けしたらそこでおしまい.安易にレッテルを貼るのは確かに危険だと感じた. 先行事象,環境要因をよく観察することで見えてくる「なぜ」がある.

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2011/11/08

Hさんお勧めの図書です。 タイトルがそのものズバリで、笑えますね。 でも「行動随伴性」を理由に約束に遅れることを正当化されると、笑えません。

Posted byブクログ

2011/09/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

行動分析学の本で最初に読んだ本。面白かった。 この本を待ち合わせの時に読んでいたら、感じが悪いと言われたww 以下、抜粋 約束の時間に遅れるのは、「だらしない」でもなく「県民性」でもなく、約束の時間を守るために必要な行動を引き起こすの先行事象や強化する環境要因が欠如しているからかもしれない 場の雰囲気に関わらず自己主張してしまうのは、「B型」「積極性」のせいでなく、自己主張が希望が叶うことで強化され、友達の表情の微妙な変化が自己主張を抑制する先行事象にならなかった学習履歴が原因かもしれな 傘を忘れてしまうのは「うっかり」「加齢」のせいでなく、雨が上がって濡れる心配がないときに、傘の存在を示す先行事象が傘をてに取るという行動を引き起こしにくいからかもしれない。 携帯マナーが悪いのは「モラルの低下」「道徳心の破綻」のせいでなく、車内での携帯の正しい使い方について見本を示されて練習する機会がなく、適切な振る舞いを強化する社会的随伴性が弱くなっているからかもしれない

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2011/07/30

行動分析学。「だらしなさ」と「几帳面」で終わらせてしまってよいのだろうか?という話。なぜジベタリアンが増えたのかという話も、巷でよく言われる「道徳心の低下」というより、現代社会の様々な要因が重なり合って派生している点をあげている。日常でつい忘れがちな貴重な視座。

Posted byブクログ

2011/07/08

行動分析学 視考術 行動の原因を「県民性」や「国民性」のような「心」の概念ではなく、行動と先行事象や後続事象との関係性から説明すること 行動随伴性 行動と環境との相互的、機能的な関係性を表す(スキナー) 「〜のとき(先行事象)〜すれば(行動)〜になる(後続事象)」という関係性...

行動分析学 視考術 行動の原因を「県民性」や「国民性」のような「心」の概念ではなく、行動と先行事象や後続事象との関係性から説明すること 行動随伴性 行動と環境との相互的、機能的な関係性を表す(スキナー) 「〜のとき(先行事象)〜すれば(行動)〜になる(後続事象)」という関係性 行動のなぜを考えるとき。この行動随伴性を視覚化していく 強化・弱化 人が同じ過ちを繰り返す理由は、そこにそのような随伴性があるからと考える 般化 ある場面で学習した行動を、他の似た場面でも自発するようになること 問題の原因のすべてをひっくるめて「道徳心の崩壊」のせいにしている限りはなかなか見えてこない。「行動のなぜ」の答えを心に求める罠は、こんなところに潜んでいる マナーの低下という行動問題の原因は「道徳」という「心」の概念を用いなくても解釈できること、そして行動随伴性を分析した方が、具体的な解決策が考えやすい 刺激等価性 物理的には異なる刺激群が同じ機能を持つようになること BSEで牛が倒れる映像で、米国産牛肉と聞いただけでBSEを想像する 後続行動でなく、随伴性を記述する言語行動によって引き起こされる強化もある。随伴性を記述する言語行動とは、「お湯を注げば3分後に食べられる」や「会員権を買えば十倍になって帰ってくる」のように言ったり、考えたりすること。このような行動や言語によって生み出される言語刺激を「ルール」、ルールによって引き起こされる行動を「ルール支配行動」と呼ぶ アイデアが出てこないなら、それはアイデアを引き出す先行事象が不足していたり、アイデアを出す行動が強化されていないことが原因である可能性がある →想像力や発想の柔軟性のせいにする前に、まずは思考の随伴性を視考すべし カウンターコントロール 反抗 お願いは、脅しにつながる さもなくば〜 自由度を与える

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2011/06/05

「なぜ、そのように行動するのか」 その問いに対して「あの人はそういうひとだから」という個人攻撃がなされることは、よくあることだと思う。 しかし、本書ではそれを行動分析学を基にした『視考術』を用いて、論理的に解き明かしていく。 第4章では「なぜ人は災害から逃げ遅れるのか」といった...

「なぜ、そのように行動するのか」 その問いに対して「あの人はそういうひとだから」という個人攻撃がなされることは、よくあることだと思う。 しかし、本書ではそれを行動分析学を基にした『視考術』を用いて、論理的に解き明かしていく。 第4章では「なぜ人は災害から逃げ遅れるのか」といった問いに答えている。先日の大地震があった今、一読しておく価値があると思う。 教育、特に授業の発問づくりで使えそうだと思ったのが「行動内在的随伴性」です。これは他者が介在せず、行動に後続事象が自動的に続く随伴性を意味します。 人は、行動内在的随伴性で行動しているとき、自分の「意志」で楽しんで取り組んでいるように感じるそうだ。 本書の中では、トイレを例に挙げ、ポスターによるキレイに使おうというお願いと、小便器にハエの絵が描かれている場合とが比較されている。 両者共に後続事象はトイレが汚れないことです。 ところが、後者の方が自分の「意志」に沿って行動していると感じるでしょう。 同じ学習内容でも、意欲的に学習に取り組む授業をつくるためには、学び手が「自分の意志で動いている」と思わせることが大切なんだと思いました。

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