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「怖い絵」で人間を読む の商品レビュー

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76件のお客様レビュー

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2011/10/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

NHK教育テレビで放送されたシリーズのテキストを再編集してものだそうで、図版も数多く収録されていて、非常に興味深く読み進めることができた。 冒頭にて示される「19世紀以前の絵は見て感じるより読むのが先」という氏の方法論で、絵に込められた「現代の目や感性だけではどうにもならない」部分が次第に明らかになっていくさまは、良質のミステリーのなぞ解きを読んでいる気分だった。 氏の作品は初めて読んだが、「怖い絵」という表題はいまいち当てはまらなく感じることが多かった。確かに「怖い」と感じることもあったのだが、「哀しい」「辛い」「切ない」など感情の陰の部分をバラエティ豊かに感じさせられた感じがした。 でも「麗しのロジーヌ」だけは、その陰の部分が一切感じられない。 いくら闇が襲ってきても、裸一貫、徒手空拳でも、「やれるものならやってみろ!!」といったような精神的たくましさを感じさせられた。 たしかにそれは「若さゆえのあやまち」からくるものなのかもしれないが、それはそれでいいじゃん。そんな頼もしい絵だった。

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2011/09/21

芸術というより、西洋史の本ですね。ただ、絵画の背景の詳細に迫っていて、興味深いです。 芸術的視点の記述としては、ゴヤの部分にいたく感銘しました。とりわけ、彼が聾であったからこそ、あそこまでむごさに立ち向かえた、という部分。

Posted byブクログ

2011/10/30

NHKでやっていた番組をまとめたものだそうですが、朝日出版の怖い絵シリーズ1~3の総まとめのような内容でした。テレビ放送見たかったなぁ。 こっちの方が絵画の背景になっている歴史や宗教がより詳しく解説されていて、絵の写真も見やすくなっていてよかった。ヨーロッパの歴史には全然興味なか...

NHKでやっていた番組をまとめたものだそうですが、朝日出版の怖い絵シリーズ1~3の総まとめのような内容でした。テレビ放送見たかったなぁ。 こっちの方が絵画の背景になっている歴史や宗教がより詳しく解説されていて、絵の写真も見やすくなっていてよかった。ヨーロッパの歴史には全然興味なかったけど、ハプスブルグ家の歴史はとても興味深いと思いました。 イーゼンハイムの祭壇画の再現ドラマは想像するだけで恐ろしい。

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2011/07/24

絵をみるのが好きなので 絵の背景にある出来事をせつめいしてくれてるのは大好きです。 NHKで放送していたけど やっぱり本でよむほうがいいなあ

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2011/07/17

「怖い絵」シリーズ、歴史と権力者の暗闇を覗くようなところが 好きで、 この新書も手に取ってみました。 テーマを絞ってあったので、より系統だてて読めて面白かった。

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2011/06/24

絵のモデルにも、また画家にも焦点を当てているため、解釈に奥行きがありかつ分かりやすい文章で西洋絵画に潜む「恐怖」を解説してくれる良書。ただ、こちら側にキリスト教の知識が少なすぎるため、本質的なところで理解できないのが残念。

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2011/06/04

[ 内容 ] 名匠ベラスケスの手による、スペイン・ハプスブルク家の王子の一見かわいらしい肖像画。 しかし、その絵が生まれた“時代の眼”で見ていくと、人間心理の奥底に眠る「恐怖」の側面が浮かび上がる。 悪意、呪縛、嫉妬、猜疑、傲慢、憤怒、淫欲、凌辱、そして狂気…。 詳細な解説を付し...

[ 内容 ] 名匠ベラスケスの手による、スペイン・ハプスブルク家の王子の一見かわいらしい肖像画。 しかし、その絵が生まれた“時代の眼”で見ていくと、人間心理の奥底に眠る「恐怖」の側面が浮かび上がる。 悪意、呪縛、嫉妬、猜疑、傲慢、憤怒、淫欲、凌辱、そして狂気…。 詳細な解説を付したカラー図版三十三点を読み解くことで見えてくる人間の本性とは―。 [ 目次 ] 運命の章―ベラスケス『フェリペ・プロスペロ王子』 呪縛の章―ヴィンターハルター『エリザベート皇后』 憎悪の章―ダヴィッド『マリー・アントワネット最後の肖像』 狂気の章―ゴヤ『我が子を喰らうサトゥルヌス』 喪失の章―ベックリン『死の島』 憤怒の章―レーピン『イワン雷帝とその息子』 凌辱の章―シーレ『死と乙女』 救済の章―グリューネヴァルト『イーゼンハイムの祭壇画』 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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2011/04/23

著者による「怖い絵」ベストセレクション的な本。 本の最後の方の内容説明文に、 本書は「NHK知る楽 探求この世界」において、2010年2月から3月にかけて放送された「「怖い絵」で人間を読む」の番組テキストをもとに加筆・修正し、新たに再編集したものです。 とある。 「怖い絵」を...

著者による「怖い絵」ベストセレクション的な本。 本の最後の方の内容説明文に、 本書は「NHK知る楽 探求この世界」において、2010年2月から3月にかけて放送された「「怖い絵」で人間を読む」の番組テキストをもとに加筆・修正し、新たに再編集したものです。 とある。 「怖い絵」を既に読んでいる方には内容が重複するので新鮮味は無いと思うが、番組を視聴した後で読むと最後の章の「イーゼンハイムの祭壇画」の巡礼の件が、一段と印象的。 新書版で図版と解説もあり、「怖い絵」三冊を手元に置くよりは、こちらのダイジェスト版というかベスト版を持っていたいと思った。 本の評価としては上記のような理由から、3が妥当だと思う。

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2011/04/25

タイトルから想像するほど過剰ではなく、入門書として楽しく読める。ただし絵画や歴史好きには物足りなかったり、反論がでてきたりしそう。知識のない初心者向けかなぁと。

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2011/04/18

新書なのにこの値段…?って思ったけどカラーで世界の名画が載ってるんだから、まぁ当然かと。美術書にありがちな小難しい専門的な記述はほとんどなく、好奇心をかきたてられるドラマ感たっぷりの解説にハマってしまいました。美術館に行くのがもっと楽しくなりそう!

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