悪の教典(下) の商品レビュー
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再読。 突っ込みどころはあれど、それを気にする間もなく、怒涛の展開で破局に雪崩れ込む語り口が秀逸。 校舎内でのアクションも読み応えがあるけれど、主人公の特異さは、会話や表情など他者との関係性の中により表れるから、事件後の事情聴取の場面をむしろもっと見てみたかった。
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下巻はただの殺人鬼。できるだけ生徒が助かってほしいと思っていた。死んでいい奴は全然いないから。 どういう殺し方をするかの、コレクションみたいだった。 死んで欲しかったな。これからおびえながら生きるのは絶対につらい。続編あるのかしら。読みたいような読みたくないような。
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「新世界より」が良かったので手に取ってみました。 「新世界より」同様、分厚い大作ですが、読みやすい文体で 後半は怒涛の展開でした。 2冊通じて感じたのは、貴志さんは、世界観の構築がものすごく上手い作家さんだなということですね。 舞台設定は全然違いますが、その世界観にリアリティがあ...
「新世界より」が良かったので手に取ってみました。 「新世界より」同様、分厚い大作ですが、読みやすい文体で 後半は怒涛の展開でした。 2冊通じて感じたのは、貴志さんは、世界観の構築がものすごく上手い作家さんだなということですね。 舞台設定は全然違いますが、その世界観にリアリティがあって、その世界に無理なく引き込まれます。 半面、キャラクターの動きだったり、話の展開にやや強引なところが見受けられるので、そこがちょっと残念かな。 上巻が良かっただけに、下巻が少し短絡的になってしまった印象でした。
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人間味何一つないサイコパスが、さくさくさくさく人を殺していく。 読んでてこわくて仕方がなかった。 日常の場面での非日常の殺人劇は、貴志さんのことばで読む人の頭に映像で流しこむもんやからほんまにこわい。 やっぱりすごい文章力に世界観。 躊躇いなく教え子たちを、...
人間味何一つないサイコパスが、さくさくさくさく人を殺していく。 読んでてこわくて仕方がなかった。 日常の場面での非日常の殺人劇は、貴志さんのことばで読む人の頭に映像で流しこむもんやからほんまにこわい。 やっぱりすごい文章力に世界観。 躊躇いなく教え子たちを、『全員一緒に卒業』と称し殺していく。 たった一時間の出来事とは思えない・・。 告白みたいな感情的なとこは一切なく、バトルロワイヤルみたいな感じでもなく、なんか読み終わって恐怖しか残りませんでした。 殺される間際にとある生徒が思ったことば、 「この化け物は、いったい何なんだ。」 そのことばがすべてな気がする。 あくまで教師として、生徒をほめ、生徒の成長に感動し、そのチグハグ感にまたゾッとして。 でもやっぱり読めば読むほど、ハスミンに魅かれる! 発売してすぐに読んだ後、twitterでハスミンに、 『モリタートが聴こえたら気をつけた方がいい』 ってコメントされて本気でビビったなぁ。 映画化にむけて再読。 やっぱり伊藤英明じゃないと思ったけど、映画みたら伊藤英明で合ってました!!
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アメリカに行くしかないけど、それも安心とは言えないな…。 自分で馬鹿の一つ覚えはダメと言いながら、馬鹿の一つ覚えのように殺すことしか考えないのだからどうしようもないよね。 その意味で、彼は頭が良いからその方法を選んでいたのではなく、それが好きだからやっていたと言えるだろう。 結局...
アメリカに行くしかないけど、それも安心とは言えないな…。 自分で馬鹿の一つ覚えはダメと言いながら、馬鹿の一つ覚えのように殺すことしか考えないのだからどうしようもないよね。 その意味で、彼は頭が良いからその方法を選んでいたのではなく、それが好きだからやっていたと言えるだろう。 結局行き当たりばったりと変わらんということですね。 しかしろくでもない。
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上・下巻の感想です。 貴志祐介さんの大ファンなので、少し辛めのレビューです。 とりあえず読ませる力は流石。 時間を忘れ読みふけった。 だが、貴志祐介さんの他の作品と比べると、どうも全てが薄い印象。 特に生徒の印象の薄さや、最後のトリックの陳腐さ、話の作り込みなど、貴志祐介さ...
上・下巻の感想です。 貴志祐介さんの大ファンなので、少し辛めのレビューです。 とりあえず読ませる力は流石。 時間を忘れ読みふけった。 だが、貴志祐介さんの他の作品と比べると、どうも全てが薄い印象。 特に生徒の印象の薄さや、最後のトリックの陳腐さ、話の作り込みなど、貴志祐介さんにしてはいまいちな点が多い。 全体的な印象としても、怖くもないし、謎もないとても中途半端な印象。 一般作品としては充分面白いが、この出来で、このミスや山田風太郎賞をとったというのが、この本一番のミステリー。
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これを映像化するって頭おかしいの?と考えたところで、そもそもこの話が生まれたこと自体鳥肌もの。ちょーこわかった… でも終幕はいまいち。
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あっという間に読み終わった。おもしろかった。 が、不満点を言うと、 蓮見が犯人だという証拠はできれば、蓮見のミスから解明されるのがよかった。 或る機械の録音機能で判明してしまったのはなんだかなあ。
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この本を読み終えて、「一人を殺せば犯罪者だが、百万人を殺せば英雄だ」という言葉を思い出しました。数十人を殺してしまった蓮実先生は、異常で精神病だと思われてすぐ釈放されてしまうんでしょうか。数十人の殺人だと、現実を受け止めたくない気持ちもあってか、こちらの感覚も狂います。そういうこ...
この本を読み終えて、「一人を殺せば犯罪者だが、百万人を殺せば英雄だ」という言葉を思い出しました。数十人を殺してしまった蓮実先生は、異常で精神病だと思われてすぐ釈放されてしまうんでしょうか。数十人の殺人だと、現実を受け止めたくない気持ちもあってか、こちらの感覚も狂います。そういうことで、この本に対しての、自分の感情が上手く表せません。ただ、何の罪のない人たちを自分の都合で殺してしまうのは許せないと思いました。
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下巻では、ついに蓮実の裏の顔、本性が暴き出されてしまう。生徒も薄々感づき、終いには、残虐な事件へと発展し、死体が増え、また、何も罪のない生徒たちが次々と殺められていくさまは恐怖に戦かれてしまった。上巻での蓮実の振る舞いはサイコパスなのが微塵も感じなかったが、ここで、サイコパスな蓮...
下巻では、ついに蓮実の裏の顔、本性が暴き出されてしまう。生徒も薄々感づき、終いには、残虐な事件へと発展し、死体が増え、また、何も罪のない生徒たちが次々と殺められていくさまは恐怖に戦かれてしまった。上巻での蓮実の振る舞いはサイコパスなのが微塵も感じなかったが、ここで、サイコパスな蓮実が暴かれ、目的のためには人を犠牲にするのを厭わないのがまざまざと感じられ、恐怖を感じてしまった。蓮実の言動も凍りつき、ゲームの一部始終に目が離せなくなり、最終的に生き残った生徒の気持ちを思うと悲しく、やるせない思い。
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