ブレイズメス1990 の商品レビュー
医療とカネ 【内容】 あらゆる反発を受けながら、たった一人で日本の医療界に闘いを挑んだ天才外科医天城と、なりゆきから?彼と行動をともにする世良。 それは世良の長く続いてゆく闘いの物語の、発端でもあった。 「スリジエセンター1991」に続く。 桜宮三姉妹とその父が登場(話には関わ...
医療とカネ 【内容】 あらゆる反発を受けながら、たった一人で日本の医療界に闘いを挑んだ天才外科医天城と、なりゆきから?彼と行動をともにする世良。 それは世良の長く続いてゆく闘いの物語の、発端でもあった。 「スリジエセンター1991」に続く。 桜宮三姉妹とその父が登場(話には関わらない)、チーム・バチスタの桐生恭一も少しだけ登場。 【感想】 先に「スリジエセンター1991」を読んでしまっていたので、どこか悲しい感じ。 (2014年01月10日読了)
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守銭奴、傲慢、我儘…、とてもお近づきになりたくないような天城先生。 でも、その手技と嘘のない発言に、ぐいぐいと引き込まれてしまいます。 大学病院の権力争いや上下関係など、どうでもいいこと(?)に 日夜翻弄される下っ端研修医に、良い喝を入れてくれます。 お金も大事!見事に事務長そ...
守銭奴、傲慢、我儘…、とてもお近づきになりたくないような天城先生。 でも、その手技と嘘のない発言に、ぐいぐいと引き込まれてしまいます。 大学病院の権力争いや上下関係など、どうでもいいこと(?)に 日夜翻弄される下っ端研修医に、良い喝を入れてくれます。 お金も大事!見事に事務長その他もろもろを黙らせる力があります。 確かに、綺麗事だけで主張しても、伴う財力がないと説得力に欠けます。 財力と手技を兼ね備えた天城先生。 数々毒を吐きますが、かっこ良く思えてきます。 お馴染の高階先生がでてきます。 天城先生とは違った正統派な発言になんとなくホッとします。 続編の『スリジエセンター 1991』も、必読ですね
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(「極北ラプソディ」と「ケルベロスの肖像」のネタバレ内容を踏まえた感想です。) 「極北ラプソディ」で極北市民病院の再建請負人として院長となる世良の若かりし頃の物語。 そして、高階院長が「ケルベロスの肖像」で、悔いていることの一つとして挙げた、「引っこ抜いてしまった『桜の木』」、すなわち「スリジエセンター」に関するエピソードの前篇。 極北ラプソディでの世良は、かなり医療に対してシビアで論理的な考え方をするのですが、なぜ世良がそのような考え方、生き方をするようになったのかが、次作の「スリジエセンター」と併せて描かれています。 (現時点で「スリジエセンター」は読んでいる途中) 極北ラプソディでの世良と今中の関係は、本作における天城と世良の関係に酷似しているように思います。 加えて、桜の木が高階先生らによって引っこ抜かれてしまう運命を踏まえると、世良が天城の影響を大きく受けて、あのような生き方をしているのだろうな、ということは想像できます。 そして、新人看護師だった花房との関係と、なぜ花房のもとを離れたのかも・・・。 (花房美和ちゃんはかわいい女性ですねぇ~。小柄なのに芯は強くてまっすぐで。「極北ラプソディ」の最後に元に戻って良かった。) なんだか、スリジエセンターを読み終わったら、田口・白鳥シリーズ(バチスタシリーズ)における東城大学医学部付属病院や高階院長に対する見方が全然違ってくるように思うんですよ。 田口センセや高階院長側の視点だけでなく、天城や世良側の視点を持つことで、物語に対する印象が全然違って見える。 「ケルベロスの肖像」のクライマックスで、桜宮小百合らにより、高階院長の過去の「罪」が暴かれるわけですが、それを読んだときに、「ハリー・ポッター」シリーズにおけるダンブルドアのようだと思いました。 この人だけは信用できる、無敵で揺らがない存在だと思っていたのに、実は過去に過ちを犯していて、その罪を背負って生きていて、それが弱点になる。 田口・白鳥シリーズで描かれる物語の原点が、「ブラックペアン1988」~「スリジエセンター1991」の3部作で描かれています。 「ケルベロスの肖像」では名前と、敵か味方か知れない存在感だけが浮き上がっていた天城が、本格的に表舞台に登場します。 全編、天城の存在感に圧倒されて読み進めてしまいました。 本作を読んだら、海堂尊の他の作品の世界観により深みが加わります。
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世良ジュノ(^.^) モナコがスゴイ感じに描いてあり、ゴージャス感を醸し出すロケはそこなのかと、少し感慨深い。
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登場人物がどんどん強烈になってきた感がある。今回はいつもより派手でエンターテイメント感が強い。これ以上、キャラの強烈な人が出てくるのだろうか。
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ブラックペアンの続き ハートセンター創設の為に招聘された天城の話 語り手は世良 後の世良先生に大きな影響を与えたに違いない。
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医療もの モナコで活躍する日本人心臓外科医でバイパス技術は世界一。彼にしかできない新術式を持ち彼のオペの為には患者は全財産の半分をルーレットに乗せなければならない経済論者である。 そんな彼が日本で心臓外科専門病院を作るために日本に招聘される事になるが、そのレターを託されたのは医...
医療もの モナコで活躍する日本人心臓外科医でバイパス技術は世界一。彼にしかできない新術式を持ち彼のオペの為には患者は全財産の半分をルーレットに乗せなければならない経済論者である。 そんな彼が日本で心臓外科専門病院を作るために日本に招聘される事になるが、そのレターを託されたのは医師3年目の主人公世良であった。 守銭奴ながら凡人には見えない視点から神のような独自の世界を築いていく天城に翻弄され続けるというストーリー。 海堂尊作品は初めて読みましたがとても斬新で面白かったです!
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バブル3部作その2。若き世良がふたたび登場。ブラックペアンの後、極北クレイマーで世良くんと衝撃の再会をしての本作。再会した世良に感じた違和感はどうやら天城先生との出会いにあるようだけれど…。天城は命とカネを天秤に掛け、カネを選択するような所が気に入らないと思ったけれど、後の時代を描いた作品では救急や小児、終末期医療の赤字が問題視されています。天城は人々よりも遠くを見つめているのかもしれない。彼の情熱の根源と、その進む道を知りたい所。次作に期待!
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心臓外科手術で類を見ない方法を確立した天城雪彦を、東城大学病院に招聘し、後に付属の心臓外科センターに従事させようとする。 天才・天城の助手に指名されたのは、医局員三年目の世良雅志。 天才だけに凡人には理解しがたい天城には敵も多く、世良は苦労するものの、まず天城の手技に魅せられ、だ...
心臓外科手術で類を見ない方法を確立した天城雪彦を、東城大学病院に招聘し、後に付属の心臓外科センターに従事させようとする。 天才・天城の助手に指名されたのは、医局員三年目の世良雅志。 天才だけに凡人には理解しがたい天城には敵も多く、世良は苦労するものの、まず天城の手技に魅せられ、だんだんその思想にも影響されていく。 確かに天城のやり方は極端だけど、彼を排除することに一致団結し、素晴らしい手技をも日本医療から遠ざけようとする東城大学の面々にはウンザリ。 そんなことより、みんな手技をモノにして、天城を不要とするぐらいの意地はないんかい。 天城の公開手術は成功に終わり、いよいよセンター設立へ話は進む。 すべてがスマートな天城、このまま彼の思想の詰まったスリジエ・ハートセンターが完成するのか…、楽しみ。
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