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群れのルール の商品レビュー

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33件のお客様レビュー

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2019/02/09

集団的模倣と集団思考の境、ただしいものが何かをわかっていないという状態にあるのが人間と群れとの違い。ただしいことをただしく捉えるには多様性を担保し、シンプルなルールでメンバー間で相互作用し、適度な「でたらめさ」を残すこと。

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2018/10/12

群れる生き物の本能に人は学べるか? 「アリの自己組織化」「ミツバチの集合知」「シロアリの間接的協業」「ムクドリの適応的模倣」など、リーダーのいない、群れとしての生物が、いかに自然に適応して賢く生きているか。 そして、そこから、人間が学べる点、その具体例が述べられる。また、破滅的...

群れる生き物の本能に人は学べるか? 「アリの自己組織化」「ミツバチの集合知」「シロアリの間接的協業」「ムクドリの適応的模倣」など、リーダーのいない、群れとしての生物が、いかに自然に適応して賢く生きているか。 そして、そこから、人間が学べる点、その具体例が述べられる。また、破滅的な例として、増えすぎたバッタの暴走が挙げられている。もちろん、人間の暴走も。 具体的な行動に落とすには、当然ながら、この本の記述だけでは不足であるが、アイデアとして知っておくには充分である。 ただし、人は本能だけで生きている訳ではない(そのこと自体が人間の本能かもしれないし、アリたちが本能だけで生きているかどうかはわからないが)ので、物事がややこしくなるのだろう。 [more] (目次) 序 章 困ったときはプロに聞け 第1章 アリ:ボトムアップの「自己組織化」で難問を解く 第2章 ミツバチ:「みんなの意見」で賢い判断を下す 第3章 シロアリ:「間接的協業」で驚異の構造物を生み出す 第4章 鳥:「適応的模倣」で群れが一つの頭脳になる 第5章 バッタ:暴走した群れの悲劇 終 章 賢い群れから何を学ぶか

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2018/10/20

内輪の幹事ほど不毛な仕事もない。 特に50人を超えてくると、店を探すのも一苦労。直前まで参加人数は変動するが、支払い金額は事前に確定しなければならず。余興担当は病欠するし、プレゼント担当は目的のものを買い逃す。当日は案内、アテンド、進行と食事する間も無く。終わった後も「料理が少な...

内輪の幹事ほど不毛な仕事もない。 特に50人を超えてくると、店を探すのも一苦労。直前まで参加人数は変動するが、支払い金額は事前に確定しなければならず。余興担当は病欠するし、プレゼント担当は目的のものを買い逃す。当日は案内、アテンド、進行と食事する間も無く。終わった後も「料理が少ない」だの「日本酒がない」だの「会場が遠い」だの「二次会を仕切れ」だのクレームと要望だけがごちゃまぜに届く。 そして週明けに欠席者に限界まで割り引いた金額を請求しに行っては「最近子供が〜で〜」と嫌な顔とどうでもいい言い訳だけ余分に渡される。 個別に見れば悪い人がいるわけではないとわかるのに、なぜ群れるとこうも扱いづらくなるのか。 本書にはそれを解き明かすヒントとなる群れのルールが載っているわけではない。 ナショナルグラフィックのエディターが書いているだけあってか、動物のルールの例示は良い。 フェロモンによって後ろに続く仲間の行動に影響を与えるアリ。 ダンスと協調により巣作りの場所を民主的に決めるミツバチ。 指揮者がいなくとも住環境の変化のみを頼りに巨大な塚を作り上げるシロアリ。 群れの動きを模倣することで個体以上の反応速度を示すムクドリ、イワシ、トナカイ。 逃げ回る臆病な個体の密集度が臨界に達することで群生相に変化し、攻撃的に周囲に襲いかかるようになるサバクバッタ。 どの生物のルールにも学ぶところがあるのは間違いないが、ナショナルグラフィックのエディターが書いているだけあってか、本書にて提示される活用例がどうにも貧弱。 多数決の弱点に一切触れられないまま、ただのタウンミーティングをハチのシステムと同一視してみたり。 災害時に発生した局所的なボランティアの危険性を検討しないまま、勝手に動くからシロアリのネットワークと同じだと誉めそやしてみたり。 挙げ句の果てにはネットワークという共通点だけから、ほとんど関係ない流行りのスモールワールドネットワーク論を持ちだしてきたりする。 正しくも体系的でない事実だけで構成されたマジメな本は、そこから学びを得るには地力が要求されるためか売り上げは伸び悩むが、間違った体系でまとめた本は、一見してバレにくく、なまじ売れることが多いからタチが悪い。 いやむしろ、このようなあからさまな本よりも、自分が気付けていないだけで、実はウソが紛れている本の方がタチが悪いのかもしれない。 本の内容というものは、常に読者が検証しえない内容が含まれている。どこまでを信じ納得し、どこからを疑い拒絶するのか。 読書とは既存の教養を試される行為であることを忘れてはならない。

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2014/05/10

非常に良かった。 もともと興味のある内容だったので、最後まで飽きなかった。 自然の中に現れるカオスの現象を分かりやすい内容でまとめている。

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2013/09/01

The smart swarm ― http://www.toyokeizai.net/shop/books/detail/BI/1cc390a0aefbb353df2f9397f0c7524c/

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2012/04/20

「空気を読む」が何故生物的に備わっているのか ナショナル・ジオグラフィック誌のベテラン編集者であるピーター・ミラーさんが書いた生物が集団として持っている知恵についての本。 企業経営者やコンサルタントといったビジネスのプロでない方が、様々な生き物が見せる「群衆の知恵」につ...

「空気を読む」が何故生物的に備わっているのか ナショナル・ジオグラフィック誌のベテラン編集者であるピーター・ミラーさんが書いた生物が集団として持っている知恵についての本。 企業経営者やコンサルタントといったビジネスのプロでない方が、様々な生き物が見せる「群衆の知恵」についての研究をまとめている。 テーマとしては、「自己組織化」「個体の持っている情報の多様性」「間接的協業」「適応的模写」の特性をそれぞれの生き物の研究で説明。 最後にそれらの特性が不完全な形で発揮された場合の暴走の事例(バッタの大量発生・金融バブル等)が紹介されている。 人間の社会に当てはめた場合の正しい使い方として、 ・ローカルな知識を重視(情報の多様性を維持) ・単純なルールを適用(複雑な計算の必要性をなくす) ・メンバー間での相互作用を繰り返すこと(ささやかだが重要なシグナルを増幅して、意思決定を迅速化する) ・ここのメンバーの行動に適度なでたらめさを残す(集団が常に形どうりにならないために) が必要としている。 生き物の行動から学ぼうとした研究ではあるが、人間に当てはめた事例をみるほど、人間が社会的な生き物なんだなと思う。

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2012/01/16

再読。個人的にお気に入り。 動物の群れの観察結果から、「自己組織化」「情報の多様性」「間接的協業」「適応的模倣」といった一般原則を導き出していく。 もちろんモデル化の例に漏れず、ある程度短絡的な結論にはなってはいるけれど。 ビールゲームとか色の最適化問題とか、研修にはもってこ...

再読。個人的にお気に入り。 動物の群れの観察結果から、「自己組織化」「情報の多様性」「間接的協業」「適応的模倣」といった一般原則を導き出していく。 もちろんモデル化の例に漏れず、ある程度短絡的な結論にはなってはいるけれど。 ビールゲームとか色の最適化問題とか、研修にはもってこいだと思うんだけどそんな噂を聞いたこともないっていう事実が残念。特にSEなんかは必須だと思うがねぇ。

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2011/12/27

「この国の意思決定プロセスをミツバチが見たらどう思うか」 『群れのルール』読み終わり。 先日の読書会で紹介した本。 興味深いというか、とても面白く読ませてもらいました。 内容としては、動物の群れがどのようなことを考えているのか、と言うことを通して、"人間の群れ...

「この国の意思決定プロセスをミツバチが見たらどう思うか」 『群れのルール』読み終わり。 先日の読書会で紹介した本。 興味深いというか、とても面白く読ませてもらいました。 内容としては、動物の群れがどのようなことを考えているのか、と言うことを通して、"人間の群れ"(=社会・組織)の運営のヒントを探っていこうというもの。 取り上げられている"群れ"は、アリ、ミツバチ、シロアリ、ムクドリ。 この中でも、ミツバチの物の決め方―巣の場所決め―は、人間のそれと似ている部分がありました。今回は、ミツバチの群れから学べることをシェアします。 ミツバチの群れにいる偵察バチは、新しい巣の場所を決める時、一種の"コンテスト"を行います。 偵察バチが一斉に巣を飛び立ち、新しい巣を作る場所の候補を探しに行きます。そして、しかるべき場所を見つけたらば、巣にもどってきて・・・ 他の偵察バチの前で、"プレゼン"するわけです。 「こういう場所を見つけました。ここは、立地もよくて、こんなお得なポイントもあるんです」ということをダンスで伝えるのです。そのダンスも、まるで訴えかけるように激しいとか。 ここからが面白いのです。その"プレゼン"を見ていた他の偵察バチがどうするか。 実際に見に行くわけです。しかも、自分でいいと思った時に、です。 「なるほど、こいつの推している場所は興味深いな。試しに見に行ってみるか」とでも考えているのかも。人間の家探しに似ていますね。百聞は一見にしかず、ということです。 そして実際に自分の目で見てみて、「なるほど、これはいい物件だ」と思ったらば、その偵察バチは、"支持者"として、最初にその場所をアピールしていた偵察バチと同じダンスを踊り始める。その繰り返しで、一定数の"支持者"を得た場所に決まっていくのです。 こうした、ミツバチの群れの意思決定を抽象化すると、組織の意思決定に似ています。 メンバーがそれぞれの提案をプレゼンして、自分の支持者を作っていき、最後は多数決で決める。 こうした動きを、どうして蜂がやっているかは当人(当"蜂"ですかね)でないと分かりません。この現象を人間の意思決定プロセスに即して考えた時の特徴は次の通り。 ・他者の意見に寛容であること ・他者の意見に流されずに自分で確かめること ・故に、"集合知"がうまく働き、バランスのとれた決定ができること これらのことができる背景には、「みんなが、群れのことを考えて動いている」と言う考えがある、と著者は述べています。蜂は遺伝子的なつながりが強いからだそう。この"あり方"を組織にあてはめることで、ボーイング社の改革は成されたことが出てきます。日本で言えば、"縦割り社会"解決への糸口ですね。 抽象化してしまえば、集団を作った時に、「なにを"正しい"とするか」と言うことになります。よく叫ばれている、"ミッション"です。 動物で言えば単純に、種の繁栄、ということになります。しかし、人間であてはめると、そう簡単にはいかない。考え方次第で単一種族になったり、数億の"組織人"という人種に分かれたりします。自分はどの立場をとるのかが問題(まさに、"アイデンティティ"の問題)。 意見の多様性・集合知を尊重するために、組織として特定の価値観を押し付けすぎることはいけません。その上で、有効な意思決定をするためには、なにより、"ミッション"が必要なのだと思います。 これがなくては、メンバーがどういう方向性で意見を述べればいいのかが解りません。どの部分で自分のスキルを使おうかと考えることもできません。 どうすればミツバチの群れのような意思決定ができるのか、と言われれば、ミツバチの群れのような"ミッション"を持ち、メンバー間で共有・浸透させることが第一だと思います。 もし、"ミッション"がないのなら、メンバーでそれを見つけて行けばいいのでは。その為にはとりあえず、終章にあるような、面白くもない話で拍手喝采することをみんなでやめてみることから始めるのがいいのかもですね。。。 最後に、シェアしたいことをまとめます。 ミツバチの群れから分かること。 ・他者の意見に寛容であること ・他者の意見に流されずに自分で確かめること ・故に、"集合知"がうまく働き、バランスのとれた決定ができること →ミツバチの群れのような意思決定をするには、"ミッション"を持ち、メンバー間で共有・浸透させることが第一 余談ですが、オリエンタルランドでのミッションの浸透のさせ方は卓越しているな、と感じました。 (『9割がバイトでも最高のスタッフに育つ ディズニーの教え方』(10月21日紹介))

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2011/11/25

「群衆の叡智」について探る本。アリや鳥、バッタなどが持つ群れの習性を人間社会に落とし込んで活かした事例がたくさん紹介されていて面白い。震災後、経済的にも不安定でこれから社会の立て直しが求められる日本にとって格好の参考書になるんではなかろうか。 そういう気難しいこと抜きにしても、単...

「群衆の叡智」について探る本。アリや鳥、バッタなどが持つ群れの習性を人間社会に落とし込んで活かした事例がたくさん紹介されていて面白い。震災後、経済的にも不安定でこれから社会の立て直しが求められる日本にとって格好の参考書になるんではなかろうか。 そういう気難しいこと抜きにしても、単純に面白かったー!!

Posted byブクログ

2011/10/29

虫や動物の集団行動メカニズムを解き明かし、人の事例で役立つ何かを探るというユニークな本。出てくる事例が新しめでよい。キーワード: 自己組織化、意見の多様性、間接的協業、適応的摸倣。

Posted byブクログ