小袖日記 の商品レビュー
失恋して絶望していたら雷に打たれ異次元に!『源氏物語』を執筆中の香子様に仕える女房・小袖と体が入れ替わってしまっていて…なんて読む前からウキウキしてしまう設定。とても面白かったです。実際の『源氏物語』の裏に実は隠れているエピソードの数々。時代が異なる女性の生き方、恋心。笑いあり涙...
失恋して絶望していたら雷に打たれ異次元に!『源氏物語』を執筆中の香子様に仕える女房・小袖と体が入れ替わってしまっていて…なんて読む前からウキウキしてしまう設定。とても面白かったです。実際の『源氏物語』の裏に実は隠れているエピソードの数々。時代が異なる女性の生き方、恋心。笑いあり涙あり。『源氏物語』を知っている方が絶対に面白いので先に読んでおくことをお勧めします。平安の貴族の世界は、一度覗いてみたいと思う世界ですね。といっても小袖のように実際タイムスリップしたらそれはそれは大変なのだけど。
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堺三保さんの解説にもあるように、平安時代の人の生活習慣が作品内に書かれていて面白い。 平安時代が舞台だが、主人公はタイムスリップした平成の29歳OLの軽い口調(一人称は“あたし”、時々関西弁が混じる)で物語が進んでいくので、時代物が苦手でも読みやすいかと思う。 ところで改めて警察...
堺三保さんの解説にもあるように、平安時代の人の生活習慣が作品内に書かれていて面白い。 平安時代が舞台だが、主人公はタイムスリップした平成の29歳OLの軽い口調(一人称は“あたし”、時々関西弁が混じる)で物語が進んでいくので、時代物が苦手でも読みやすいかと思う。 ところで改めて警察庁のHPを確認したが、トータルの自殺者数は年々少なくなっており、本書が単行本版で初刊行された2010年には31,690人だったのが、昨年2018年には20,840人にまで減少していた。いつか“内戦”が終わる世の中が来るといいな。
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源氏物語をちゃんと読みたい、と思えた作品。 作者なりの源氏物語の裏側の解釈?妄想?…と言っていいのだろうか、がすごく斬新で面白い。 主人公は現代の女性で、平安時代の女性と入れ替わってしまうということなのだが、彼女自身だけでなく、彼女がお仕えする香子様がチャーミングで、キャラが立っ...
源氏物語をちゃんと読みたい、と思えた作品。 作者なりの源氏物語の裏側の解釈?妄想?…と言っていいのだろうか、がすごく斬新で面白い。 主人公は現代の女性で、平安時代の女性と入れ替わってしまうということなのだが、彼女自身だけでなく、彼女がお仕えする香子様がチャーミングで、キャラが立っていて良い。 最終局面では、彼女が入れ替わった女性…小袖のキャラクターも少し判明して良かった。もっと小袖のことを知りたかった。 そして最後は割とあっけないなと思ってしまったが、全体通して面白かった。
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すごく昔に読んだ本を実家で見つけたため再読 初めて読んだ当初はすごく面白かった気がしたんだけど、そこから大分たって再読すると、「あれ、こんな男性批判してたっけ?」ってなった まぁでも実際女性が感じるリアルなところあるよね、、、
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内容は王道のタイムスリップもの。 平安時代に飛んでそこでの生活に順応していく様は違和感なく楽しめた。 源氏物語の有名な章に合わせた登場人物やエピソードなど、歴史の新解釈を読んでいるかのようでとてもわくわくして引き込まれた。 主人公が京都の人間であり、且つ文学研究会に所属していたか...
内容は王道のタイムスリップもの。 平安時代に飛んでそこでの生活に順応していく様は違和感なく楽しめた。 源氏物語の有名な章に合わせた登場人物やエピソードなど、歴史の新解釈を読んでいるかのようでとてもわくわくして引き込まれた。 主人公が京都の人間であり、且つ文学研究会に所属していたからこそだけど、源氏の話を覚えてないとタイムスリップしてもあそこまで馴染めないとは思った笑 平安から現代に戻るまで、そして現代に戻ってからの話の展開は個人的にあまり今まで読んだことのないラストだったが、初めての感覚で面白かった。
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平安時代にタイムスリップした上に、体も入れ替わるという設定にまず驚きました。 本当の『源氏物語』に小袖(に成り代わった現代の「あたし」)が現代の感覚で推測するような秘話があったかはわかりませんが、時空を超えた世界に思いを巡らせるのは、物語に厚みが加わり、心に響いてきました。
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恋をしたのは良いのだが、上司との不倫で、その恋も破れてしまった主人公は、自爆自棄に陥り、死んでやる!と、思ったのもつかの間、雷に打たれて、気を失ってしまう。 そして、目が覚めたら、そこは、おかめばかりの大群で、逢った。 そう、平安の時代にタイムスリップしてしまい、小袖という17...
恋をしたのは良いのだが、上司との不倫で、その恋も破れてしまった主人公は、自爆自棄に陥り、死んでやる!と、思ったのもつかの間、雷に打たれて、気を失ってしまう。 そして、目が覚めたら、そこは、おかめばかりの大群で、逢った。 そう、平安の時代にタイムスリップしてしまい、小袖という17歳の肉体へ、、、、 話が、面白い進み方で、それでいて、源氏物語の話が、、、、並行している。 アレルギーのことや、病気の糖尿病、乳がんなど、、、今の病名も含めて、そうでないのか?と、思わすところが、面白い。 いじけた姫君達や、ブスと言われた姫なども、解釈の仕方で、楽しい話になっている。 SF的なのかと、思いながらも、恋と源氏物語を取り混ぜ、楽しい小説になっている・・・・ 最後は、又、現在に戻るのだが、、、小袖に会えるのか?その前に、新しい恋を!と、思ってしまって読み終えた。
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とてもおもしろく読んだんだけど、今も昔も男ってやつはろくでもないな!とも思ったので男の人が読んだら気を悪くしそう。
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再読。不倫の末失恋したOLが、平安時代にタイムスリップして小袖という女官の身体に入ってしまう。お仕えする香子さまが執筆する「源氏物語」のネタ集めをする物語。 始めは主人公が源氏物語から連想する平安時代の女性観に共感しつつ、しだいにその時代の境遇に置かれた女性たちの悲しみや優しさ、たくましさに感情移入しながら読みました。特に病気などに関しては何とも切なく、涙する主人公が好きです。 香子さまの矜持も天晴だと思います。 洋子さんのその後が気になりますね。
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※このレビューにはネタバレを含みます
ひょんなことから、平成時代から平安時代の『源氏物語』の世界へトリップしちゃった"小袖"の物語。 "小袖"が羨ましい。 『あさきゆめみし』ファンとしては是非とも"小袖"に成り変わって紫式部、こと香子さまの右腕にも左腕にもなって『源氏物語』に纏わる女性達を取材したい。 平安時代は、何か不可解な出来事が起こると、怨霊や物の怪・生き霊の類いに祟られている、と直ぐに加持祈祷を行い悪い霊を追い払う…という展開が普通。 今回のように論理的に謎の真相を突き詰めるとスッキリ納得できた。 何事も、あるかないかの正体不明のものを原因にしてしまうからモヤモヤしてしまうのだ。 案外、実際のところもこんな明確で単純な原因だったのかも…と考えるととても楽しい。 『末摘花』『葵』が特に好き。 しかしいつの時代も、生身の人間の嫉妬は恐ろしいことよ。 そしていつの時代の女性達もまた、理不尽な荒波に揉まれがらも懸命に生きている。 "小袖"には今一度トリップしてもらって、他の『源氏物語』モデルの裏話を探ってきてほしい。 いや、今度は私が!
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