小袖日記 の商品レビュー

柴田よしき【著】

2013/03/28

源氏物語関連の作品を見たり読んだりしていて、手にとった本。

現代のOLが源氏物語の時代にタイムスリップしてしまい、源氏物語の執筆の手助けをする話。

源氏物語の話に沿ってOLがうまいこと話を繋ぎ合わせていく描写が旨くて面白かった。

2013/01/31

個人的にはすごく好きなタイプの小説。
もちろん設定には無理がある部分もあるけれど、ぶっ飛びＳＦ本として見れば内容は私の好きな源氏物語に絡めて、違う角度からそれを読むってかんじで楽しい！！
そもそも源氏物語が架空の話なので、過去にタイムスリップしてその話の過程を実体験するっていうのは違うのだけど、そこは上手い具合に軸（次元）が違うってことでなんとなく納得できるし。

そこは置いておいて、その時代の女性のこと、特に恋愛が絡んだいろいろは単純に興味深い。今とはずいぶん違うし、まぁ実際どうだったかなんてわからないけど。空想するって楽しいよね。

【Amazonから】
上司との不倫に破れて自暴自棄になっていたあたしは、平安時代にタイムスリップ!女官・小袖として『源氏物語』を執筆中の香子さまの片腕として働き、平安の世を取材して歩くと、物語で描かれていた女たちや事件には意外な真相が隠されていた―。ミステリーをはじめ幅広いジャンルで活躍する著者の新境地。

2013/01/20

源氏物語が大好きなので、とりあえず読むことに。

荒唐無稽で、残念な感じかな～と
ちょっと心配していましたが、
意外と悪くない。

源氏本編とのつなぎもちゃんとできているし、
つじつまの合わない部分が少ない。

紫式部と主人公が心通わせるあたりは、
結構癒された。

もう少しだけ設定や描写方法を変えれば
（雷に打たれてタイムスリップ、
主人公は不倫して自棄になっている、など
チープさが目立つ）
かなりいい小説になりそう。

2012/12/05

いつぶりだろう「あたし」の主観がすべてで、景色も人物の描写も最低限で話が進むこの感じ。
コバルト文庫を懐かしく思い出した。

不倫相手に別れを告げられた「あたし」は、ヤケになって歩いていた夜中の公園で雷に打たれ、気づいたら平安時代の17歳の女の子、小袖の身体になっていた。
小袖は源氏物語を出筆中の香子つきの女房で、源氏物語に使えそうなネタを集める役割も担っていた。

　源氏物語のあの話、この話には裏があり、物語を書くことでお姫様を助けたり、威嚇したり。
そして、それに巻き込まれながら「あたし」は成長していく。
いろいろツッコミたいところもあるけど、面白かった。
オカメ顏でも微妙に美醜の違いがあるとことか。

　明石の君の強さ、小紫の切なさと強さが印象的。
特に小紫の現代の絶望が今思い返しても怒りが湧いてくる。彼女のハッピーな未来を願わずにいられない。
　ラストが先日、雑誌で見かけた「終活」と重なる。人生の終わりを意識したときに自分にとって本当に大事なもの、感謝したいものが浮かびあがってくる。

2012/11/04

歴史小説、にいれていいかどうか迷うけれど。

平安時代へタイムスリップ（？）したOLが、紫式部の傍使えとして、『源氏物語』の元ネタを仕入れる、という話なのだが、
この作者独特の≪男尊女卑への反発≫みたいなテイストはいらなかったんじゃないかなー。
あまり出来のよろしくないラノベを読んだような印象。

2012/10/12

設定は面白いし、テンポよく進むので読みやすかったのだがそのオチはないだろ…という感想。最終章があまりに駆け足すぎる。他作品を読む限り、この作者ならもっとうまく纏められたのではと思うからこそ残念。
また突然現れるジェンダーの主張がすべてを台無しにされた気分だった。

2012/09/22

2012/09/15 文庫で再読。源氏本編を確認するために現代語訳（二種め）購入。単行本と微妙に文が変わってない？

2012/08/23

面白かったのですが、ちょっと主人公が軽すぎる…と思いました。男を批判する前に、自分が不倫してたことはどうなんだ、と作者の恋愛観以外は楽しめました。

2012/06/24

普通に楽しく読めるけど、源氏物語の成り立ちの一説に近い設定にされていて、本当にそうだったかもしれない、と思えるところが面白かった。京の空気の描写が詳細で、リアリティが出て良かった。

2012/06/01

不倫に疲れたOLが平安時代にタイムスリップ！
歴史好きなので楽しめました。
気楽にさくさく読めました。