砂漠 の商品レビュー
2010.07.26 初読 素晴らしい青春小説の傑作。 今さらだけども、伊坂さんの小説テクニックに酔いしれました。 ひねりの効いた会話。 重さと軽さの同居。 卓越したキャラクター設定と描写。 そして何より有無を言わせぬ神領域の伏線の数々。 たったこれだけの厚さで大学時代の4...
2010.07.26 初読 素晴らしい青春小説の傑作。 今さらだけども、伊坂さんの小説テクニックに酔いしれました。 ひねりの効いた会話。 重さと軽さの同居。 卓越したキャラクター設定と描写。 そして何より有無を言わせぬ神領域の伏線の数々。 たったこれだけの厚さで大学時代の4年間を描ききり、 何気ない言葉で彼らの成長を示唆し、 ひとつの時代への決着をつけさせて未来へ旅立たせている。 ぼくは砂漠についてすでに多くを見聞きした。 ところでこれ以上砂漠を歩くに先立って、 このひとつのオアシスで喉を潤せた幸運に感謝します。 2019.05.30 再読 まず、初読の日付を見て自分で驚いた。 え、そんな前のことなのか・・・・と。 不朽の名作ここにあり。 いろいろと煮詰まり、投げやりになってしまいそうな近況の中、この本を読めたのは幸い。 この本を書いてくれた伊坂さんと、読むきっかけを与えてくれたちさに感謝します。
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大学入学前までに読んでいたらだいぶ違う人生を送っていたかもと思いました。こんなに刺激的な毎日を送るのも楽しかったかもしれません。西嶋、カッコいい。読後の感覚は爽やかで切ない感じになりました。
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現代社会を砂漠にたとえた、井坂流、青春群像物語。 若さゆえのまっすぐさ、苦悩が現代風味(井坂節とも)で書かれています。
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麻雀で一生懸命平和(ピンフ)を作り上げようとしている西島の姿が印象的で、私も、サッポロ一番(しお)+ソーキで、日本版「南北統合」を作りましたが、味がバラバラでした。世界平和って難しいですねー。
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伊坂さんが書くと青春物語はこんな感じになるのかあ。 この時間にしか存在しない煌々とした輝きや柔らかさ、生涯忘れてはいけない純粋で真っ直ぐな気持ちたち、ナイーブであり強くもある心と確かな糸で結ばれた本当の友情。 ティーンエイジャーから大人へ。その真ん中で生きる彼らが、とてもナチュラ...
伊坂さんが書くと青春物語はこんな感じになるのかあ。 この時間にしか存在しない煌々とした輝きや柔らかさ、生涯忘れてはいけない純粋で真っ直ぐな気持ちたち、ナイーブであり強くもある心と確かな糸で結ばれた本当の友情。 ティーンエイジャーから大人へ。その真ん中で生きる彼らが、とてもナチュラルに等身大の姿で描かれている。本当に宮城のとある大学生のとあるグループの日々を見守っている。そんな気持ちにさせてくれるのだ。そして彼の代名詞でもある様々な伏線や謎、ミステリーといったスパイスが効果的に混ぜ込まれ、伊坂流の、柔らかいながらもピリリと引き締まった印象強い作品に仕上がっていて、やっぱり巧い。 彼らが卒業と同時にポンと放り込まれるこの現代社会を砂漠と称したのが私にはとてもくるものがあった。ああ、そうだな。砂漠だな。なんて的を射た表現だろう。と唸ってしまった。 伊坂作品の中で見ると重さやミステリーの度合いは幾分軽いが、変わらずそこに在る魅力的なキャラクターや掛け合い、キラリと光る言葉たちやノリの良い文の流れは健在で、相変わらず読み始めから引き込まれて離れられなくなってしまう。西嶋のキャラは特にインパクト大で魅力的。そして彼の内面がとてつもなく美しい。彼に惹かれた東堂の内面もまた、外見に勝る美しさなのだろうなと感じさせられるし、一番の成長を見せた鳥井と南カップルもまた可愛く、物語の要所要所で色んな意味で大活躍してくれる。読者の目線に立ってくれる北村もまた、物語を通して確かな成長をとげながら現実と青春をきちんとリンクしてくれる。この5人が紡ぐ時間と彼らが残す言葉たちに、ハッとさせられ考えさせられるものたちが散りばめられていて、気になる言葉に線を引く癖のある私の『砂漠』は線だらけになってしまった。 伊坂流青春物語、とんでもなく魅力的。最後の辺りで気付かされる大きな大きなトリックに、私はまんまと騙されそして思わず叫んでしまいました。 「そうだったのか!またやられたよ」
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不思議な読後感。読んでいるときはそれほどおもしろいとも思わなかったのに読み終わったら何だか感動していた。
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大学生活4年間の物語。 The 日本の大学生って感じなんだろうか。 目いっぱい馬鹿やって、 うまいこと単位とって、 社会に出て行く。 そんな日々が大人になるステップとして必要なのかな。 目いっぱいの馬鹿すら出来ない人種とは何ぞや。 西島のその後が非常に気になる。 あ、伊...
大学生活4年間の物語。 The 日本の大学生って感じなんだろうか。 目いっぱい馬鹿やって、 うまいこと単位とって、 社会に出て行く。 そんな日々が大人になるステップとして必要なのかな。 目いっぱいの馬鹿すら出来ない人種とは何ぞや。 西島のその後が非常に気になる。 あ、伊坂さんの本は本当に安心して物語に入り込めます。流石でした。
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大学生5人が主人公で麻雀を知っていると、知ってなくても大丈夫だけど、より良いでしょう。「大学生といえば麻雀」なんだろうね。いつもの、他作品とのリンクはないんだけど、やはり仕掛けがあって、あぁー騙されたわって最後の方で気づきました。あと、サン=テグジュペリを読んでみようと思った。
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何でもない大学生の、何でもないような日常が、なんでこんなにも魅力的な話になるんだろう…自分の大学生活とも照らし合わせながらも、何かが違う。不思議な読後感と、西嶋の名(迷?)言が強烈な印象を残します。
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