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東京島 の商品レビュー

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604件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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  3. 3つ

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  5. 1つ

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2021/11/27

清子は、暴風雨により、孤島に流れついた。夫との酔狂な世界一周クルーズの最中のこと。その後、日本の若者、謎めいた中国人が漂着する。三十一人、その全てが男だ。救出の見込みは依然なく、夫・隆も喪った。だが、たったひとりの女には違いない。求められ争われ、清子は女王の悦びに震える──。東京...

清子は、暴風雨により、孤島に流れついた。夫との酔狂な世界一周クルーズの最中のこと。その後、日本の若者、謎めいた中国人が漂着する。三十一人、その全てが男だ。救出の見込みは依然なく、夫・隆も喪った。だが、たったひとりの女には違いない。求められ争われ、清子は女王の悦びに震える──。東京島と名づけられた小宇宙に産み落とされた、新たな創世記。 無人島に流れ着いた清子を中心に展開される冒険ミステリー喜劇。悲劇のヒロイン清子(四十六歳)がいい味出してます。こういう極限に追い込まれると女性は強い!ファンタジーとコメディーが融合した世界のようなつもりで読むと楽しく読めます。登場人物にキャラがあって、みんな憎めない。かっこいい。自分が助かっても、後でちゃっかり島を覗きに来るお茶目なワタナベさん。素敵だ。結末も丸く収まって?!

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2021/09/19

想像よりインパクトはなかったかなーと思ってしまった。もっとドロドロで人間の汚い部分がたくさん見れるとワクワクしていたが、割と平和。

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2021/09/14

最初のつかみはすごい良かったけどなんか物語の終盤に向けて「終わ…る…のか?」てな感じでグダグダし始める。 無人島生活による不潔感や食生活は結構リアル。

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2021/08/12

無人島に流れ着いた男女。 社会性を形成しようとするも裏切りなどで失敗するところはゴールディングの「蠅の王」と似た展開。 女性がいること、出産のあること、最後吹っ切れる時がくることなどは東京島の特徴の様に感じられる。蝿の王では争いの最中軍艦に救出され、皆泣き出してしまうという終わり...

無人島に流れ着いた男女。 社会性を形成しようとするも裏切りなどで失敗するところはゴールディングの「蠅の王」と似た展開。 女性がいること、出産のあること、最後吹っ切れる時がくることなどは東京島の特徴の様に感じられる。蝿の王では争いの最中軍艦に救出され、皆泣き出してしまうという終わりであった。

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2021/07/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

無人島に女性一人、男性たくさん、というお話。女性一人・清子ということで、そういうお話か、とも思うが、そういうお話でもない。なんといっても女性は40代、普通の主婦。 無人島のはずなのに、どんどん色んな人が増えていくのがある意味おもしろい。清子が旦那さんと流れ着いた後、日本人の集団、中国人の集団、フィリピン人の集団。 日本人は社会化し、中国人は野生化し、フィリピン人は子供をたくさん産む。これだけ見ると今の時代ちょっとこれでいいのかという設定だが、それ以前に色んな設定がぶっとんでいるので、あまり気にならない。 島で暮らす人たちは、神話まで産んでしまう。島で生きていくしかないとあきらめたとき、島で生きていくことを正当化するしかないからなのだろう。 清子は、最後、双子の子供を産み、女の子と一緒に島から脱出する。そして強く生きていく。女の子は、清子の意思もあって、有名校に入学し社会に適応していく。一方で、島に行きたいとも願う。清子のもう一人の子供は島で「プリンス」となる。このあと、東京島はどうなるのだろう、と思わせる終わり方。 ただ、ちょっと島での生活が不潔で、登場人物のクセも強くて、読んでいて心地よくない。このあとどうなるのだろうと思う一方、もういいやという感じかな。

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2021/06/24

あり得なそうな設定と、精神が崩壊してもおかしくはないのに(まあ壊れた者もいるが)社会を形成するプロセスが面白い。ラストの皮肉っぷりも著者ならでは。誰一人、登場人物を好きになれない稀有な一冊。

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2021/06/08

無人島に女1人!えちえち展開かと思いきやまさかの小太りおばさん。 無人島での人間味溢れる生活は、文明が発達していく様を見ているようだった。特にワタナベのことは気づいたら応援していた。 最後もすっきりしていて最高の1冊!

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2021/06/04

無人島系ってこれ系の話多いですよね。 さらっと何も考えずに読んだので、ひとつのフィクション作品を読んだといった感想です。

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2021/05/05

夫婦、過酷なバイトから逃げ出した学生たち、中国人、フィリピン人の住む東京島のはなし 前半は30人以上の男の中に女1人っていう構図で楽しい その島に住む清子、ワタナベ、僧侶になった人、メガネのオラガの心の声が生々しくてすごい 生き抜くために綺麗事一切なし極限状態の人間の心情がよく...

夫婦、過酷なバイトから逃げ出した学生たち、中国人、フィリピン人の住む東京島のはなし 前半は30人以上の男の中に女1人っていう構図で楽しい その島に住む清子、ワタナベ、僧侶になった人、メガネのオラガの心の声が生々しくてすごい 生き抜くために綺麗事一切なし極限状態の人間の心情がよく書けるなぁと思った 特にもともと学歴なしで日本にいるより無人島の方がいいと思ってるワタナベ目線の章が好きだった 清子の元旦那の日誌を読んで笑ったり性処理に使ったり新しい語彙を得たり、、無人島では何か一つのものに集中するからすごい 現代の文明社会では物があふれててここまで何かに集中することってないから新鮮で面白かった オラガのあだ名のもととなった「オラがオラがの我を捨てて、おかげおかげの下で生きよ」という言葉が気に入った

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2021/04/26

谷崎潤一郎賞受賞作らしく中々興味深いと言うかシュールな作品。 思ったよりエロスを感じないと言うかもっとぶっ飛んだ内容かと思ってたがそうでもなかったし読み易かった。 作者独特の世界観が嫌いではないと思えた作品。

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