ランナー の商品レビュー
高校生の碧李は元陸上部の長距離ランナー。とある事情で退部したはずだったが…残り頁が少なくなってもタイムが伸びる気配がない。もしや?と思ったら、やっぱり…あさのさんあるあるのシリーズものでした。
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高校生が陸上にかける姿を熱く描いた作品と思っていたが、虐待が絡んでくる作品だった。主人公と友人達の友情には泣けるが、解説にある「青春小説!」ってそんな爽やかな話しじゃないよね。読んでいて辛かった。
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陸上の青春を予想して読み始める。間違ってはいないが、読み始めてなんとなくイメージと違ったなと思いながら読み進めた。これは、最後はどうなるんだ。と思いつつ最後の方で、なるほど。これも、陸上青春小説だと納得した。そして、なんとなく今自分が悩んでいた事と重なる所があり色々考えながら読み...
陸上の青春を予想して読み始める。間違ってはいないが、読み始めてなんとなくイメージと違ったなと思いながら読み進めた。これは、最後はどうなるんだ。と思いつつ最後の方で、なるほど。これも、陸上青春小説だと納得した。そして、なんとなく今自分が悩んでいた事と重なる所があり色々考えながら読み終えた。 解説にもあったが、おそらく予想と違うと感じる人はいるかと思う。だが、ランナーの心理描写にとどまらず、日常を生きていく事の大変さ、葛藤と成長。 ただ陸上を頑張る青春小説も好きだが、走るだけの話ではないのが良かった。
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文章が美しい。思春期の繊細な感情描写が見事でした。 母と杏樹の関係性がとてもしんどくて、読んでいて辛かった。結末も解決ではなくて、心配だけれど、感情の上ではひとつの区切りにはなっていた。 主人公家族には、これからもがんばって、と声をかけてあげたい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
離婚、子どもの虐待、ヤングケアラー……。碧李と杏樹の環境はヘビーだ。謙吾と千賀子が離婚していなければ、って思うオイラは単純なのかな。浮気をした謙吾は家族よりも自分の快楽を優先して、千賀子は養育費をもらうことで離婚を許す。例えがよくないかもしれないけど、交通事故に遭って加害者はお金を払い、被害者は相応のお金を得ることで事態を納める。でも、治療しても治らない怪我や病気だってある。離婚だってそうだ。ただ、交通事故と違うのは離婚には選択肢があること。大人である夫婦はお互い残りの人生を充実したものにしたいから離婚を選択するのだろう。でも子どもはそうはいかない。「人生は何度だってやり直せる」のかもしれないけど本当にそうだろうか。誰かを犠牲にしても自分の幸せを優先する人が本当に充実した人生を送れるの?離婚も交通事故も被害者や加害者ではなく、当事者にならないことがいちばんだと思う。おそらく碧李と杏樹は離れ離れにならずに済んだと思うけど、千賀子の虐待がなくなるかはわからないし、碧李のヤングケアラーも続くのかもしれない。オイラが重く考えすぎなのかもしれないけど、碧李には走り続けて欲しいな。
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【読み終わって感じたこと】 碧李と杏樹の未来に希望を持てる終わり方で、ホッとした。できない理由や辞める理由を探すのは、案外簡単だ。だけど、できない自分や辞める自分の弱さや狡さを認めることは、容易いことではない。碧李は強い。私も全てを背負った上で、何かに挑める人間でありたいと思った...
【読み終わって感じたこと】 碧李と杏樹の未来に希望を持てる終わり方で、ホッとした。できない理由や辞める理由を探すのは、案外簡単だ。だけど、できない自分や辞める自分の弱さや狡さを認めることは、容易いことではない。碧李は強い。私も全てを背負った上で、何かに挑める人間でありたいと思った。 【印象に残ったシーン】 謙吾に引き取られる時に、杏樹が千賀子に向かって走り出し、2人が抱き合って号泣するシーン。やっぱりお互いを深く愛していたんだなと感じられて、私も泣きそうになった。 【好きなセリフ】 「走るの、怖くねえか?」 久遠が、自分の弱さを認めた上で問うセリフ。そして碧李も怖いという自分の感情を認める。それは大きな一歩だったと思う。 【こういう人におすすめ】 ・夢や目標に向かって努力している人 ・あさのあつこさんの本が好きな人 ・夢や目標を見失っている人
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長距離選手の爽やかな青春小説! かと思って読み始めたら、意外とテーマは重く暗い部分がありました。 崩れそうな家族が、最後は一歩踏み出せた。続編が気になります。
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オリンピックに感化され、スポーツ青春小説が読みたくなり借りてみた一冊。 主人公は陸上部で長距離ランナー。高校生の碧季。大会で挫折し、また家庭での問題がきっかけで、部活を休むことに。 その家庭の事情と言うのが結構重めで、図書館の青少年コーナーに置いてあったにしては、大人向けな印...
オリンピックに感化され、スポーツ青春小説が読みたくなり借りてみた一冊。 主人公は陸上部で長距離ランナー。高校生の碧季。大会で挫折し、また家庭での問題がきっかけで、部活を休むことに。 その家庭の事情と言うのが結構重めで、図書館の青少年コーナーに置いてあったにしては、大人向けな印象。 健気でお兄ちゃん大好きな妹、杏樹がとても可愛く、この物語の癒しであり、同時に闇でもある。 主人公と交代で語り手を務めるのは、うまく子供と接することのできない、碧季と杏樹の母親、千賀子。 そして、陸上部のマネージャーであり、碧季の良きアドバイザーでもある、杏子。 あさのあつこさんの高校生が主人公のスポーツ小説としては、いつもより影が多めかな。 でも、碧季始め、キャラクターたちに魅力を感じたし、それぞれの登場人物の感情の描写が生々しく、とても上手いと思った。
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高校生と思えないほど、立派で強い主人公に心を打たれました。普通の陸上の小説だと思っていましたが、それ以上に深い物語でした。 描写がとても丁寧で、綺麗で、そして辛かったです。
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