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天国旅行 の商品レビュー

3.6

254件のお客様レビュー

  1. 5つ

    25

  2. 4つ

    94

  3. 3つ

    95

  4. 2つ

    13

  5. 1つ

    0

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2012/06/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あの時死んでればよかったのに、っていわれるのがとても印象的でした。 凄い奥さんに嫌われているのかな、と思っていたら、そうじゃなくて、愛があるからこそその台詞なんだ、という衝撃。 そしてそれに対して応える旦那さんも(紆余曲折ありながら)凄いなあ、と。 なおかつポエマー。 そこまで評価は高い作品ではないけれど、ああこういう形もあるんだな、と思える作品集でした。

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2012/05/15

扉のイエモンの歌詞につられて手に取りました(爆)。 こんな雰囲気のある話を書く人だったっけ? しをんさんて。

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2012/03/13

そこへ行けば、救われるのか。富士の樹海に現れた男の導き、死んだ彼女と暮らす若者の迷い、命懸けで結ばれた相手への遺言、前世を信じる女の黒い夢、一家心中で生き残った男の記憶…光と望みを探る七つの傑作短篇。 (BOOKデータベースより) *** 「森の奥」 青木は結局何者だったのか...

そこへ行けば、救われるのか。富士の樹海に現れた男の導き、死んだ彼女と暮らす若者の迷い、命懸けで結ばれた相手への遺言、前世を信じる女の黒い夢、一家心中で生き残った男の記憶…光と望みを探る七つの傑作短篇。 (BOOKデータベースより) *** 「森の奥」 青木は結局何者だったのか。最初がこれだったから他の短編も良い後味かと思いきや…。 「遺言」 一部ではこれがBLとも言われているようで。真実はどうかわからないけど、なるほどと思える部分もあります。 「初盆の客」 一番好きかなぁ。ややこしい家系図、オチは予想通り。 「君は夜」 後味悪い一作。不倫ってやっぱり良くないと思うのよ。依存しすぎるのもほどほどに。 「炎」 憧れの先輩の焼身自殺、その後、その彼女とのかかわり。結局、何が真実だったのか。 「星くずドライブ」 個人的に一番後味が悪い作品。死んだ彼女と暮らす若者、彼の今後が心配。願わくば、彼の気持ちが彼女のそれより先に冷めませんように。 「SINK」 BL風味。執着と偽善のお話。真実がわからないことについては、自分の都合の良いように解釈しといた方が精神衛生上良いのかも。

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2017/11/09

「心中」や「幽霊」をテーマにした7つの物語。そしてタイトルは、 THE YELLOW MONKEYの『天国旅行』(作詞 吉井和哉)からとったという、少し変わった短編集でした。 今までの三浦さんの作品は、明るくたくましく生きる若者の姿を描いたものが多かったのに、ここに登場するのは...

「心中」や「幽霊」をテーマにした7つの物語。そしてタイトルは、 THE YELLOW MONKEYの『天国旅行』(作詞 吉井和哉)からとったという、少し変わった短編集でした。 今までの三浦さんの作品は、明るくたくましく生きる若者の姿を描いたものが多かったのに、ここに登場するのは、人生に挫折し、あるいは不慮の事故で死んだ幽霊たちとそのかかわりのある人たちです。 これは作者の手腕なのでしょうねえ、きっと。 全部幽霊話なのに少しも怖くない。 それどころか、この世に未練があって彷徨っている幽霊たちに不憫さえ感じます。 特に感動したのは、第6話『星くずドライブ』。 事故死した少女が恋人の元へやってくる話です。やがて自分が死んだことに気がつくのですが、恋人への想いはたちきれず…。 そして、幽霊と知りながらのメイキングラブ。 本当なら怖くてたまらないのですが…切ない気持ちの方が強かった。 この話は、映画の『ゴースト・ニューヨークの幻』を思い出させます。 「幽霊になってもこんなに愛せるんだな」というのが素直な感想です。 そして逆にいえば、 幽霊がこの世に未練を残すものは「愛」か「恨み」か。 「恨み」に重点をおけば、本当の怖い怪談話になってしまいます。 「愛」に重点をおいているから、幽霊たちは生き生きとして人間らしい。 現世への未練と生きている者へのメッセージが、 読み手に素直に伝わってきました。

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2012/02/23

心中をテーマにした短編集。にも関わらず、絶望的じゃない。始めの話で出てくる自殺をしようとするおじさんの心理描写がすっごくリアルに感じた。「遺言」は思わず泣いたわ…。

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2012/02/22

心中をテーマにした短編集。 最期にどう向き合うか、人それぞれだとは思うけれど・・・。 とっても辛い話、ちょっと笑える話、でも死ぬ時の話、と思うとちょっと気が滅入った。

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2012/02/15

 きみと出会い、きみと生きたからこそ、私はこの世に生を受ける意味と感情のすべてを味わい、知ることができたのだ。きみにとっての私も、そういう存在であったのならばいいのだが。  太陽のように白いボールは、きみから放たれた輝く矢となって、いまも深々と私の胸に刺さったままだ。 (P.71...

 きみと出会い、きみと生きたからこそ、私はこの世に生を受ける意味と感情のすべてを味わい、知ることができたのだ。きみにとっての私も、そういう存在であったのならばいいのだが。  太陽のように白いボールは、きみから放たれた輝く矢となって、いまも深々と私の胸に刺さったままだ。 (P.71)

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2012/02/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

初三浦しをん!とまでは言わないけど三浦しをんの本を読むと認識して初めて読んだのが本書でした。 「心中」をテーマにした作品だと帯に書いていたのにかかわらずあとがきで知り、おお!と一寸感動してしまいました。 七つの短編が収録されているのですが、どの作品も小刻み良く穏やかであったり激しかったり様々な面を含んでいて読んでいて心地よかったです。 特に好きなのは「森の奥」、「遺言」、 「初盆の客」 「森の奥」は自殺志願者の男と若者の出会い。序盤はよくある感じだなぁと思っていたら最後の、“父親・息子”というキーワードの訪れで予想外に感じが変わりました。もし、青木君が富山さんの子供だったら…だなんて考えると切なくて、おもしろい。 「遺言」は男女が老夫婦になるまで、それから。夫がとっても良い味出していてグイグイ読めました!所々の夫のとぼけた感じとかがたまりませんね!個人的にノートの切れ端のやりとり(しりとり)の流れが「若さ」って感じがしてニヤニヤしました。この作品を読めただけで十分満足かなっと思います。 「初盆の客」はうるっとしながら読了しました。解りやすい話しの流れなのにやはり、しをんさんの上手な描き方でお話を作っていたように思います。良かった。 「炎」と「SINK」等はキャラ萌えと言っていいのか解らないんですけどそういうのもありました(*´`*) 特に「SINK」は某と似通った雰囲気からこういう話しをしをんさんの筆致で読んでみたいと思わせるものでした。 他作品も是非読んでみようと思えました。

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2012/02/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

まさか、心中をテーマにした短編集だったとは 思いもしなかった。 いろんな心中の仕方があるものです。 「時間差の心中」が一番印象的でした。 ☆森の奥 自殺したい者同士が集まって、身の上話とかしてみたら 自殺のことも忘れるくらい意気投合しちゃって 自殺を回避できました。 なんて、そんな都合のいい話はなかなかないでしょうか。 みんながそうだといいのに。 青木くん、いいやつでした。

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2012/01/15

 心中がテーマなのであまりい好きな話はなかった。星くずドライブと森の奥がよかった。星くずドライブは、幽霊になった彼女があまりにも淡々としているんだけど、決して彼のところか離れないのがこの先どうなっていくのか興味がある。森の奥は、明男を助けた不思議な青木君が本当は誰なのか気になる。

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