南の子供が夜いくところ の商品レビュー
オンの世界が出てきた。 前にもどこかで聞いたような。気のせいかな。 いつもの如く静かな世界で、不思議な気配がさり気なく自然に充満していた。 でも若干、作者に期待し過ぎてるのかもしれないが物足りないかも。 「夜の果樹園」が好き。 頭だけ果物。 シュールレアリスムの絵が浮かぶ。 ...
オンの世界が出てきた。 前にもどこかで聞いたような。気のせいかな。 いつもの如く静かな世界で、不思議な気配がさり気なく自然に充満していた。 でも若干、作者に期待し過ぎてるのかもしれないが物足りないかも。 「夜の果樹園」が好き。 頭だけ果物。 シュールレアリスムの絵が浮かぶ。 案山子に怪物、果物。 一番、物語に起伏があったのもこれじゃないだろうか。 「まどろみのティユルさん」もほんわかして好きだけど やっぱり奇妙な世界を読んでたいので一番は「夜の果樹園」かな。
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★2010年23冊目読了『南の子供が夜いくところ』恒川光太郎著 評価B これまでの恒川氏の日本的なオドロオドロしい冷厳な世界から一歩踏み出して、南国の異国を舞台にした物語。 霊的で不思議なストーリーは健在だが、何となくトロピカルな雰囲気が、従前の作品の持つ冷たい恐山的な感じを打ち...
★2010年23冊目読了『南の子供が夜いくところ』恒川光太郎著 評価B これまでの恒川氏の日本的なオドロオドロしい冷厳な世界から一歩踏み出して、南国の異国を舞台にした物語。 霊的で不思議なストーリーは健在だが、何となくトロピカルな雰囲気が、従前の作品の持つ冷たい恐山的な感じを打ち消してしまっているのは、正直言うと残念です。 南の子供が夜いくところ B 紫焔樹の島 B+ 十字路のピンクの廟 B 雲の眠る海 B 蛸漁師 B+ まどろみのティユルさん A 夜の果樹園 B 以上の7つの短編が、微妙な関係を持って物語を構成しています。単行本で読むよりも、文庫になれば、一読の価値はあるかしら?!
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このひとの書くお話は、どんなに現実味がなくても、 あっさりとわたしを自分の世界観に引き込んでしまえる。 とても安心して読める。
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作者がインタビューで『読者の期待をいい意味で裏切るような“未開拓”の部分に挑戦したかった』と言ってたのをネットで知っただけでも、今までとどう違うんだろう?と期待感を膨らませて読んだのは言うまでもありません。 悪くはないのです。けっして面白くはないのですが、これが恒川さんの作品?...
作者がインタビューで『読者の期待をいい意味で裏切るような“未開拓”の部分に挑戦したかった』と言ってたのをネットで知っただけでも、今までとどう違うんだろう?と期待感を膨らませて読んだのは言うまでもありません。 悪くはないのです。けっして面白くはないのですが、これが恒川さんの作品??と少し寂しくもあるんですよね。 自分が好きである恒川さんの持っている作品の雰囲気である、あの幻想的な雰囲気はこの作品では感じられません・・・。 その代わりあるのは、親が子供に寝るときにお話を作ってあげたという感じの作品ですね。 連作短編集でありますが、誰かが軸にいるってわけではなく、なかには他の島の話もありますし。そして、舞台は島でも、結構大きいのですよね。 小さな県位はあるのではないかな~って位の広さなんですよね でも、観光とかで結構栄えてたりしてる雰囲気もあるし、なんとも不思議な世界です。 基本、タカシとユナさんは所々に顔をだすので、あ~タカシと同じ時代の話なんだな~って思ってしまう位、時間間隔がわかりにくい、というか必要性のないのかな? 表題作もまぁ物語の最初の話として必要だし、好きだなとも思いますが、個人的には『まどろみのティユルさん』は結構好きかな♪ なんか、子供の頃に読んだようなちょっとした冒険譚のような、そうでもないような海賊だからね、同じような雰囲気として『雲の眠る海』も結構好きかな。 いい意味で裏切るという言葉は上手くいったのかわかりませんが、個人的にはいつものような作品の方が好きかな~好みの問題でしょうけれど。
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○島に一本しかない紫焔樹。森の奥の聖域に入ることを許されたユナは、かつて〈果樹の巫女〉と呼ばれた少女だった…。呪術的な南洋の島の世界を、自由な語りで高らかに飛翔する神話的物語… ○「今年で120歳」というおねえさんと出逢ったタカシは、彼女に連れられ、遠く離れた南の島で暮らすことに...
○島に一本しかない紫焔樹。森の奥の聖域に入ることを許されたユナは、かつて〈果樹の巫女〉と呼ばれた少女だった…。呪術的な南洋の島の世界を、自由な語りで高らかに飛翔する神話的物語… ○「今年で120歳」というおねえさんと出逢ったタカシは、彼女に連れられ、遠く離れた南の島で暮らすことになる。多様な声と土地の呪力にみちびかれた、めくるめく魔術的世界… 舞台はすべて、南の島。読者を異次元へさらっていく、ふしぎな短編集。
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南の島を舞台とした、少し不思議な連作短編。南の島、というとあっけらかんと明るいイメージがありましたが。……そうでもなかったか。ややホラーめいた雰囲気も感じました。 お気に入りは「蛸漁師」。これはホラーめいてもいるし、ミステリとしてのテイストも感じました。そして「夜の果樹園」も好き...
南の島を舞台とした、少し不思議な連作短編。南の島、というとあっけらかんと明るいイメージがありましたが。……そうでもなかったか。ややホラーめいた雰囲気も感じました。 お気に入りは「蛸漁師」。これはホラーめいてもいるし、ミステリとしてのテイストも感じました。そして「夜の果樹園」も好き。こっちは完全にホラーですね。見事な南国怪談です。
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待ちに待った恒川さんの新作! これまで日本的な世界観で幻想的なストーリーを描いてきた恒川さんですが、今回は呪術が存在する南洋の島が舞台。一話ごとに内容の変わる短編集で、ちょっとずつリンクしている。そして作中に出てくる「オン」というのは、『雷の季節の終わりに』の「穏」なのかな。こう...
待ちに待った恒川さんの新作! これまで日本的な世界観で幻想的なストーリーを描いてきた恒川さんですが、今回は呪術が存在する南洋の島が舞台。一話ごとに内容の変わる短編集で、ちょっとずつリンクしている。そして作中に出てくる「オン」というのは、『雷の季節の終わりに』の「穏」なのかな。こういう他作品とのちょっとした繋がりも面白い。 今回は幻想的というよりも、舞台が南国ということもあって濃密な妖しさに満ち満ちています。 「一歩足を踏み入れたらもう戻れない異質な世界」をとても魅力的に描くのが恒川さんの魅力なのだけど、本作はかなりファンタジックな要素が強いです。面白いんだけど、各短編にもうちょっと繋がりを持たせて欲しかったかな。これは長編の方が面白いのかも。 でもやっぱり恒川ワールド大好きです。早くも新作が待ち遠しい。
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独立した短編集かと思いきや、読み進むうちに同じ南の島が舞台のお話と気付く。そのリンク具合が絶妙でいいなと思う。時空を越えて綴られる物語はどれも不可思議なものばかりで面白かったですが、やはり日本が舞台のお話の方が好きだなぁ。
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南国を舞台にした連作になっている短編集。最後の短編で全ての話がスッキリとまとまり、爽快感を覚えた。ただ処女作の「夜市」が未だに一番好き。出来ればまたそろそろ長編が読みたい。
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おもしろかった。日常の中に非日常があるというか、非日常なのに日常、という感じ。 フルーツタウンの話が一番怖かった。
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