きみ去りしのち の商品レビュー
うーん、重松作品としてはイマイチかな。 複雑な家庭環境が話を難しくしてる。 子を失う悲しみ、親を亡くす悲しみ、をもっと単純に描いて欲しかった。
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どれだけ歩きつづければ、別れを受け容れられるのだろう。幼い息子を喪った父、“その日”を前にした母に寄り添う少女。―生と死がこだまする、ふたりの巡礼の旅。再生への祈りをこめて描かれた傑作長編小説(「BOOK」データベースより) 全体的なテーマにもそうなのだけれど、ところどころの...
どれだけ歩きつづければ、別れを受け容れられるのだろう。幼い息子を喪った父、“その日”を前にした母に寄り添う少女。―生と死がこだまする、ふたりの巡礼の旅。再生への祈りをこめて描かれた傑作長編小説(「BOOK」データベースより) 全体的なテーマにもそうなのだけれど、ところどころの描写にぐっときた作品。 不覚にも、何度も涙が出てしまった。 小さな赤ちゃんが亡くなる、という設定は、それだけで涙腺が崩壊します。 「冬の終わりだった。寒い朝だった。救急車に乗り込むとき、私も洋子も口から白い息を吐いていた。だが、ストレッチャーに乗せられた由紀也の口は、小さくぽかんと開いていたのに、声も、息も、吐き出さなかった。」 「小さな心臓はなんの前触れもなく、ことん、と動きを止めてしまったのだ」 「小さな棺を、あふれそうなほどの花で飾ったのだ。花に埋もれて眠る由紀也は、プレゼントの箱に入った人形のようだったのだ。」 「ひとはなぜ、棺を花で飾るのか。その理由が初めてわかったような気がした。この世で過ごす最後の場所は、まほろばであってほしい。亡くなったひとが見ることは叶わなくても、あのひとは美しい景色の中を旅立っていったのだ、と思っていたい。」 「もう長くない。~あとは、なるべく波をおだやかにして、そーっと舟を出してあげるのが、俺の仕事だ。」 「臨終のとき、由紀也は全裸だった。~可愛らしいカバーオールは何着もあったのに、由紀也のなきがらは裸のまま別室に移され、処置をされた。服を着せてやってください、と言えばよかった。命を救えなかった救急患者じゃなくて、一歳の誕生日を迎えたばかりの男の子として扱ってください、僕たちの大切な子どもとして、大切に、優しくしてやってください。言うべきだった。言わなければならなかった。」 ↑以上、ワタクシの泣きポイントです。 他にも赤ちゃんが百人生まれる時間の砂時計を眺めるシーンとか、ブラームスの子守唄の思い出を語るシーンなんかもぐっときましたね。 一つ一つ、独立した短編集のようで、生死を語る、静かな長編作品のようでもある物語。 私もいつか、与那国でハイドゥナンを見てみたいものです。
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H221111 幼い息子がなくなった関根さんが別れた妻の娘と色々な旅にでて、考える。なぜ、あの時にと。。。
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なんだかいっぱい考えさせられるなぁ。 1週間前に1歳の誕生日を迎えた子供を自分たちが寝ている間に心臓の病気で亡くしてしまったら。。 他人からしたらそんなの両親のせいじゃないから早く立ち直って!と思うけど、自分が親だったら、「あの時自分が起きていれば、異変に気づいて命が助かった...
なんだかいっぱい考えさせられるなぁ。 1週間前に1歳の誕生日を迎えた子供を自分たちが寝ている間に心臓の病気で亡くしてしまったら。。 他人からしたらそんなの両親のせいじゃないから早く立ち直って!と思うけど、自分が親だったら、「あの時自分が起きていれば、異変に気づいて命が助かったかも」と引きずりそう。。 この間テレビでやってたけど、悲しいときは思いっきり泣いて、無理して忘れようとしないでいい。っていうのを思い出した。
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死は身近にあるもので、悲しむ事も、泣く事も、とても大切な事。話のひとつ、ひとつに込められた思いは、重松さんから届けられたメッセージの様な気がしました。
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いろんな人の別れ。 精神状態がいい時じゃないとクる・・ 読了後のこのダウン具合が重松さんだなぁ。
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”寂しさをじょうずに育てたら優しさになる” ”親ってのは最終的に子供を一人でも生きていけるようにする・・・それが子育て” ”もういないという形でずっといる・・・”
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重松さんの作品は、死にまつわる家族の話が多いように 思いますが、この作品もそのひとつ。 題名からして、そのままですが・・・ 家族の死は誰もが経験することですが、 その「死に方」が問題。 それによって受け止める家族の気持ちは変わるものなのだと。 もちろん大往生できることが残された家...
重松さんの作品は、死にまつわる家族の話が多いように 思いますが、この作品もそのひとつ。 題名からして、そのままですが・・・ 家族の死は誰もが経験することですが、 その「死に方」が問題。 それによって受け止める家族の気持ちは変わるものなのだと。 もちろん大往生できることが残された家族も一番の別れ方なの かもしれませんが、事故や病気などの突然死は、あとあとまで 引きずるものなのだと。 それでも残された家族は生きて行かなければならない。 そんな作品でした。
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息子を持つ父親として読み切れるだろうかと心配だったが杞憂だった。息子の死を受け入れようとする父親の心理がピンとこない。というより、この主人公の男の人が、感情を持った普通の人間としても、感情移入できない。というより、著者が描けてないのではないかという疑いもある。ちなみに、親子で死ん...
息子を持つ父親として読み切れるだろうかと心配だったが杞憂だった。息子の死を受け入れようとする父親の心理がピンとこない。というより、この主人公の男の人が、感情を持った普通の人間としても、感情移入できない。というより、著者が描けてないのではないかという疑いもある。ちなみに、親子で死んでしまった流星ワゴンもピンとこなかったので、もしかすると重松さんの死に対する感情と僕の感情がかけ離れているだけなのかも。まあ、読まなくていい本かなあ。
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比較的読みやすい重松さんにしては珍しく文学的だったと思います。 残された人の想いというものをこんなにも素晴らしく描ける重松さんはやはり天才です。
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