楽園(下) の商品レビュー
読み終わった時は萩谷敏子さんが幸せになれそうで良かった!というのが一番の感想だったのですが、 土井崎家のことを考えると根深いものが… 誠子は事実を知った後で「両親は自分のためにそうしてくれた」と言った。 嘘では無いけど、それだけでも無いよね。 誠子はそう思わないとやっていけない...
読み終わった時は萩谷敏子さんが幸せになれそうで良かった!というのが一番の感想だったのですが、 土井崎家のことを考えると根深いものが… 誠子は事実を知った後で「両親は自分のためにそうしてくれた」と言った。 嘘では無いけど、それだけでも無いよね。 誠子はそう思わないとやっていけないだろうけど。 土井崎夫妻はどうだったんだろう。 世の中の親たちは、自分が産み落とした子どもが取り返しのつかない罪を犯した時、どうするんだろう。 正論を言えば、勿論土井崎夫妻は茜に出頭させるべきだったんだよね。 この後、一家三人で「仕方なかったよね」とずっと言い合いながら(口に出す出さないはさておき)生きていくんだろうか? うーん。 そういえば茜が祖父母に強請った二十万はなんだったのか。 後、等くんがシャンパンの瓶を描けたのは何故なのか。 って回収されたっけ?
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なぜ、模倣犯のスピンオフのような作品で超能力?って思ったけれど、テーマはそこじゃなかった。 夫婦、親子、家族… 死んだものと残されたもの… 決して、すっきりした終わりじゃないけれど、それが生きていくってことだと思った。
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『模倣犯』から9年後の事件を描く、スピンオフ。模倣犯を読んだのもだいぶ昔になるので、もう一度読み返してみようかな。
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上巻では分からなかったばらばらのピースが全て回収された感じです。親が子供を殺すのに理由なんて関係ないとは思うけど、しょうがないと思ってはいけないんだろうけれど・・・なんとも苦しい結末でした。
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面白かった。しかしいろいろ考えさせられる物語だった。茜は確かに問題児だったかもしれない。でもそれは愛を求めて必死に居場所を探していたのだろうし、両親がそこまでしてしまうのは ちょっと私には理解できなかったかな。手当てしてもらってる茜を想像しただけで、私はとても切なくなった。確かに...
面白かった。しかしいろいろ考えさせられる物語だった。茜は確かに問題児だったかもしれない。でもそれは愛を求めて必死に居場所を探していたのだろうし、両親がそこまでしてしまうのは ちょっと私には理解できなかったかな。手当てしてもらってる茜を想像しただけで、私はとても切なくなった。確かに許される事ではないのだけど。子育てって難しい…。ラストはホッコリ、敏子さんには幸せになってほしいなぁと思っていたのでよかった!
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自分の子をころさざる負えない気持ち どこかで抱きしめてとめなくては、でもとめられない。 いろいろな伏線がからみあったミステリーだった。模倣はんを読みたい。
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下巻を読んで改めて、宮部みゆきさんって凄いな…と思いました。ミステリーのストーリーテラーとしてはもちろん、滋子の言葉を使って読者に突きつける問いの切れ味が凄いと思いました。 子供や身内が、世間に対して後ろめたいことをしている時、してしまった時、私達は、どのようにして自分や愛す...
下巻を読んで改めて、宮部みゆきさんって凄いな…と思いました。ミステリーのストーリーテラーとしてはもちろん、滋子の言葉を使って読者に突きつける問いの切れ味が凄いと思いました。 子供や身内が、世間に対して後ろめたいことをしている時、してしまった時、私達は、どのようにして自分や愛する人を守れば良いのか?そのような事態に陥らないためには、どうすれば良いのか?を土井崎夫妻と敏子の生きざまを対比させ描いているような気がします。 娘に対する父親と母親の愛の違い。慈善に見える会の闇。他にも重要な問いが多くちりばめられています。懸命に生きている人が、懸命に生きているからこそ踏み外してしまう人生、そしてその踏み外してしまった足は、自分だけではなく、家族を巻き込みながら深みに嵌ってゆく。更に、手を差し伸べようとする人は、堕ちてゆく人を救うことができず、自責の念を隠蔽しようとすることで堕ちてゆく人を突き放す。 我が家にも、二人の娘がいます。もしかしたら、長女は、次女が生まれた後、茜や昌子のような気持ちになったことがあったかもしれない。幸い真直ぐかどうかわからないが、見た目は捻くれずに育ってくれているようだ。良い親になるって難しいんですね。
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模倣犯の続編。 前畑滋子のその後といいますか。 こっちの方が等君の登場でほのぼの感というか優しくなれるな。
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透視により、殺人事件が見えてしまう? どうして見えたのか・・・どの人と接点があったのか? ドロドロした殺人事件ではないので、気分が楽でした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
タイミングが悪かった。 ガリレオシリーズを読み終えただけに、等君のサイコメトリーには裏があると疑っていたし、過去に遡り伏線回収する読ませ方では東野圭吾に敵わない。広げに広げた風呂敷を一応たたみはしたものの、中に包まれた物はグラグラと不安定、落ち着かないといった感じ。 手紙の内容は明らかに不自然だし、会話の主語が捉えにくい。「火車」では過去から答えを出す手法が見事に整っていただけに、もう少しうまくまとめられたのではないか。 結果として味気ない、腑に落ちない読後感が残った。上下巻に及ぶ超大作だっただけに、達成感というより徒労感が拭えない結末だった。
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