Nのために の商品レビュー

湊かなえ【著】

2016/05/30

先が気になってどんどん読み進められた作品。でも珍しく原作よりドラマの方がよかったな～という印象。究極の愛＝罪の共有という言葉のとおり、それぞれのNが自分の大切なNのために嘘をつく。まっすぐな愛にいくつもの綻びがあって、ハッピーエンドにならないところが湊さんらしくて好き◎

2016/04/27

「ーところで、安藤。すごいことがわかったぞ。以前、杉下が言ってた究極の愛とは罪の共有だ、という話、あれは実話だ」

タワーマンションで起きた殺人事件。
この事件には、それぞれの大切な人のために、大切な人のことだけを考えて起きた悲劇的な事件。
まさにタイトル通り「N」のために。

第１章は関係者による事件の供述。
第２章からはモノローグ形式でそれぞれのNに対する想い、事件の真実を知ることになる。
面白かった！！！
読み進めていくとタイトルの意味を改めて感じるようになった。

2016/05/06

『告白』に続いて、湊かなえ2作目の読了。
『告白』のようなスピード感もないし、作品にメリハリが無く、何かぼんやりしている感じがする。
ドラマは見たことが無いのだが、ドラマの方が面白いというコメントを、多々目にするので一度見てみたいと思う。

杉下希美の、したたかさが好きになれなかったな～

2016/03/11

それぞれの大切なNのために、嘘をついた。少しずつかみ合わなくなった歯がこぼれる。すべては愛情の連鎖なのに。

2016/02/25

時間をかけて読めなかったのもあり、様々な視点からの時間軸の異なった描写に頭の整理が追いつかなかったですが、面白かったです。途中から面白くなってきます。もう一回じっくりと読みたいです。ドラマも気になる。

2016/01/30

それぞれの登場人物が大切な人のためについた嘘。読者は何が真実で何が嘘なのかを知ることができるのでなんとももどかしい気持ちになった。

2016/02/12

2016年1月29日、出版から5年経過して読んだ。ドラマは見てないがドラマ化されていることを知っていて、タイトルに興味があり、いつか読みたいと思っていた。
希美が語りかけてくる中で、設定時間が現在・10年前、幼少期と舞台装置が切り替わるように変化していく中で
ドンドン物語の展開に引き込まれていく。
アパートに住む３人、それぞれの過去が理不尽で、救い出してあげたい気持ちが高まるが、逃げられない現実。
最後の最後にも変えがたい現実が突きつけられ、静寂ととともに幕が降りる。

2016/01/15

なんだろ、読後感がさみしい感じ。
何も起こらなければ、野バラ荘は素敵な家だったのにね。
恋愛の一歩手前で絡み合う人間関係が歯がゆくもあり。
希美にはついつい感情移入してしまう。

2015/12/21

大好きなドラマだったので、ずーっと気になっていた小説でした
ドラマで内容を知っていたこともあって、小説でのドキドキ感はあまり味わえなかったかな〜という感じです。
多分、何も知らなかったら、全員の証言によって少しずつ明らかになっていくのを楽しめたんじゃないかな。
でも、ドラマではわからなかった登場人物たちの心情が細く描かれていて、分かりやすかったです。希美が食べ物を貯めこむくせがあることも、ドラマだと中盤まで分かりませんでしたが、小説で読むと分かりやすかったかな。
成瀬くんは、完全に窪田くんでインプットされてるので、ものすごく大きいっていう小説の描写を読んでもなかなか入ってきませんでした（笑）

2015/12/11

思ってたより重い内容で、こんな愛の形は私には理解できない。灼熱バードとか私はそんな愛で安心したくないな。野口夫妻のことよく思ってない杉下にはすごい共感できた。
みんなマイナス思考だわ。杉下にしても死ぬ直前に大切な人がいなくてよかったって、、そんなの嫌だ。痛めつけられることで愛を感じてた人たちだって、そんなの幸せじゃないよって思っちゃうし。
決局のところ愛に対するいろーんな思い違いによってもたらされた事件やわぁ。西崎さんと奈央子さんの気持ちのすれ違い、奈央子さんの杉下と野口さんの関係の勘違い、野口さんの奈央子さんの気持ちの読み違い、安藤の成瀬への嫉妬などなど。みんなNのためにしてることちょっとずつはずれてる。
でもゴンドラに乗せてあげるとか、奨学金紹介してあげるとかそういうNのためはよかったなぁ。