ひとり暮らし の商品レビュー
著者の詩を読んだことがないのに詩人がどのような散文を書くのか読んでみた。ありきたりにもっと観念的な文章かと思ったが、さにあらず。また、孤独のイメージが人との交わりに忙しいのが意外だった。本に埋もれず外に出よう、そういう気になった。2021.7.5
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言葉と一緒に生きている人の、普段の暮らしを綴ったエッセイ。 自分がひとり暮らしを始めるときに、タイトルに惹かれて読み始めた。 ゆっくり緩く読める。 読んでいて心地が良い。そのまま眠ってしまうこともあり、どんなことが書かれていたか忘れてしまった。 読みながら心地よくなれる、気持...
言葉と一緒に生きている人の、普段の暮らしを綴ったエッセイ。 自分がひとり暮らしを始めるときに、タイトルに惹かれて読み始めた。 ゆっくり緩く読める。 読んでいて心地が良い。そのまま眠ってしまうこともあり、どんなことが書かれていたか忘れてしまった。 読みながら心地よくなれる、気持ちのよいエッセイ。
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詩人で、ご高齢なので、もっと穏やかで和やかなのかなと勝手に想像していました。 でも、海外でお仕事されたり、あちこち出かけたりと、エネルギーが感じられました。 歳を取って、楽しいことは何もない、ただ死を待つだけというような話を耳にすると心が痛みますが、所々に〇〇して嬉しかった、楽...
詩人で、ご高齢なので、もっと穏やかで和やかなのかなと勝手に想像していました。 でも、海外でお仕事されたり、あちこち出かけたりと、エネルギーが感じられました。 歳を取って、楽しいことは何もない、ただ死を待つだけというような話を耳にすると心が痛みますが、所々に〇〇して嬉しかった、楽しかったという表現が出てきてホッとしました。
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確か倉本聰のドラマで萩原健一主演の「君は海を見たか」の中で、不治の病の息子が盗作する「生きる」という詩が谷川俊太郎のものだったと思う。 他には、ビートたけしの「たかをくくろうか」という歌の作詞も、谷川俊太郎だったと思う。 「ひとり暮らし」というタイトルで買った本である。 詩人の...
確か倉本聰のドラマで萩原健一主演の「君は海を見たか」の中で、不治の病の息子が盗作する「生きる」という詩が谷川俊太郎のものだったと思う。 他には、ビートたけしの「たかをくくろうか」という歌の作詞も、谷川俊太郎だったと思う。 「ひとり暮らし」というタイトルで買った本である。 詩人の感覚、日常、それこそ暮らし方を垣間見ることが出来る。
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「昼には青空が嘘をつく」の詩を、私は青空とありながらも地球上のことを表現してると思っていたが、宇宙の虚無を覆い隠している青空という観念のもとに書かれたものだと知ることができてスッキリした! 辻征夫の視座に憧れた、 谷川父の蔵書がある常滑の図書館に行ってみたし
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やっぱり谷川俊太郎まで来ちゃうと、私生活のクリアさっていうか・・・ 世界への視点が一般人と共感するラインと一線を画する部分とが絶妙だな・・・
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谷川俊太郎さんは本当に日本一の天才だ。小学生にもわかる言葉だけで、あんなに豊かな世界を表現することができるのってすごい。神様にお願いして誰かの才能をもらえるとしたらこの人だと思う。弟の名前はこの方から字をもらって付けられているが、正直めちゃくちゃ羨ましい…。 エッセイはさらりとしている。思ったより適当でサバサバしたひとで、死に対する積極的な姿勢が良かった。 私が好きなのは、ロマンチック全開の「恋は大袈裟」と、「ことばめぐり」の章。 「空」から始まって「愛」まで、一つの漢字に対して短い文章が連なっている。言葉に対する感性と世界観がはっきり示されていて面白い。詩人と、世界と、言葉とのつながり。 「……たとえば一個の美しい細工の小箱を前にする時と同じような態度が、読者には必要とされるのではないでしょうか。そこでは言葉は木材のような材質としてとらえられ、それを削り、磨き、美しく組み合わせる技術が詩人に求められる倫理ともいうべきものであり、そこに確固として存在している事実こそが、詩の文体の強さであるはずです。作者である詩人はそういう『形』の中にひそんでいる。」 花の名前をすぐ忘れてしまう、というくだりは私もそれで気にしていたのでちょっとほっとした。名前を付けるという行為は確かに世界からその存在を切り取り、理解の支配に置くという行為だ。それは愛でもあるけれど、手折るその時に零れ落ちるものがある。言葉によって切り取る前の存在を、まるごと捉えるようにして抱き込む、そういう心構えでいればいいのかな…と励まされた。
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詩人の谷川俊太郎のエッセイ集です。 とりとめない文ではあるのですが、老いや死についての率直な考えが伺えるのが面白かったです。ところどころで紹介される自身の詩についても、率直な考えと一緒に読めるので背景がわかり却ってすっと入ってくるように感じました。
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どうも食わず嫌いで読んでこなかった谷川俊太郎である。69歳の時のエッセイであり、その年齢に近づきつつある今、肩の力が抜ける気にさせる本であった。「水俣を取る写真家たちはみな、被写体に自己を捧げざるを得ない。撮っても撮っても撮りきれない現実の重さと深さに打ちのめされることなしでは、...
どうも食わず嫌いで読んでこなかった谷川俊太郎である。69歳の時のエッセイであり、その年齢に近づきつつある今、肩の力が抜ける気にさせる本であった。「水俣を取る写真家たちはみな、被写体に自己を捧げざるを得ない。撮っても撮っても撮りきれない現実の重さと深さに打ちのめされることなしでは、水俣の現実に迫ることは出来ないだろう。だが考えてみれば現実とはすべてそのようなものではないかと思う。」自分の今をそのように感じ続けることが生きることなんだと改めて思う。
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「詩人・谷川俊太郎が書いた」という事実により、面白さが支えられている。エッセイとは大体がそうであるが、内容自体は性格の良いお爺さんの日々でしかない。
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