ひとり暮らし の商品レビュー

谷川俊太郎【著】

2010/03/21

老年を迎えられた詩人が、その日常を綴ったエッセイ集です。
谷川さんは、人間社会の基本単位は、家族でもなく、男女でもなく、個人だとおっしゃいます。まったくその通りだと思いますが、それはけっして、人はみな孤独な生きものなんだというのとは違うようです。氏はひとりで暮らすようになってから、人と会う機会が多くなり、新しい友人にも恵まれ、友人たちと過ごす時間は、ひとりでいるのとはまた違った楽しさがあると書かれています。
年齢を重ねてわかってくること、年齢を重ねなければ気づかないこと、出会いと別れを繰り返すことで見えてくることって、たくさんあるのでしょうね。老いを静かに受け入れて生きておられる氏の暮らしぶりが、うらやましくもありました。

2010/02/21

深い共感や同じ気持ち、というのではないが気持ちが穏やかに、これでいいのだよね、と思える散文。
こうやって年を重ねられたら、と思う。

2012/01/17

本屋さんで衝動買い。谷川さんが色んな所に書いたコラム・エッセイを集めてまとめた一冊のようです。
言葉や文章が自然で、てらいがないのにきれい。読んでいて気持ちが良いです。すっきりゆっくり読書し、読み終わりました。いい塩梅でちょこっと頭を使う文章も用意されています。
軽い読み物にとても良いです。