高慢と偏見とゾンビ の商品レビュー
タイトルからも分かるように、19世紀英文学の名作、ジェイン・オースティンの『高慢と偏見』に、"なぜか"ゾンビを混ぜてしまった作品―――『高慢と偏見とゾンビ』。原作『高慢と偏見』を読む前に『高慢と偏見とゾンビ』の映画を観ていたのだが、原作を読み終えたので、今度は...
タイトルからも分かるように、19世紀英文学の名作、ジェイン・オースティンの『高慢と偏見』に、"なぜか"ゾンビを混ぜてしまった作品―――『高慢と偏見とゾンビ』。原作『高慢と偏見』を読む前に『高慢と偏見とゾンビ』の映画を観ていたのだが、原作を読み終えたので、今度はゾンビの方も読んでみようと手に取ってみた。 「この『高慢と偏見』、何かがおかしい!」といった感じで、大枠は『高慢と偏見』そのままなのだが、なぜかゾンビの奇病が蔓延してたり、ベネット姉妹が中国で少林拳の修行を積んだゾンビ退治の戦士だったりと、まさに「不朽の名作、感染。」(映画のキャッチコピー)。 正直、ほとんど原作のままで、おまけレベルにゾンビ要素が挿入されている程度なので、ゾンビエンタメを楽しむには不十分。18~19世紀のイギリスの結婚・恋愛事情を楽しむことは出来るが、それなら原作『高慢と偏見』を読んだ方が良い。原作読んだ後にツッコミを入れながら読むのは良いかもしれないが、原作同様それなりのボリュームがあるので、それに時間を費やすにはちょっと時間が勿体ない気も。 映画の方は、小説版と展開も異なっており、バイオレンスアクションとして見応えがあったので、本書よりも映画の方をおススメしたい。(帯に「ナタリー・ポートマン主演 映画化決定!!」と書いてあったが、結局降板してしまったみたいで。)
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文章は思ったより原典に忠実かも? 人の評価基準に武術の力量が入ることで、辛辣さが薄れている気がする。
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(借.新宿区立図書館) 18世紀末イギリスの世界に無理やりゾンビを持ち込み、さらにステレオタイプな東洋趣味をまぶした改作。アメリカ人らしいといっては偏見になるのかな?まあバトル好きな人にはいいのでしょう。まさかイギリスの取り澄ましたところを下品さで皮肉ったとかがあるのか?
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映画を以前見たことがあり、今回読んだ。登場人物やストーリーは間違いなく高慢と偏見なのに、ゾンビやニンジャが出てくるのが面白おかしい。しかし、エリザベスやダーシーが一流の戦士(ゾンビハンター?)と言われると、何故か納得してしまう。本家を再読したくなった。
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マッシュアップ小説、おもしろい! 疫病か何かの比喩で使ってる?と思うぐらい、ナチュラルにゾンビが出てくる。一見奇抜な設定だが、エリザベスが生きるこの世界に不思議と引き込まれてしまう。たくさん出てくるゾンビにも、しまいには驚かなくなった。 嫌なヤツから恋人・婚約者に関係性が変わっていく様が、心情変化も含めて丁寧に描かれている。恋をしていた頃のドキドキを少し思い出す。
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元ネタの、 「高慢と偏見」は途中までは読んでいるので、 (途中で読むのやめた) 元ネタを知っている分この作品笑えた。 上手い具合に元ネタに ゾンビを絡めた貴族の恋愛純文学は素晴らしい。 ただ、 自分は元ネタも途中で読むのやめたし、 この作品も、 ゾンビが出てくるパロディのシーン以外は読むのしんどくなって途中で読むのやめてしまった。 でも内容はどんな感じで終わるか気になるので、 映画の方は見てみようかな
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「高慢と偏見」のベネット姉妹がゾンビハンターだったら…という話。 マッシュアップ小説というジャンルらしい。音楽のマッシュアップは知ってたけど、小説にもあったのね。 これが気になったと夫に言ったら、元ネタの本家「高慢と偏見」を最初に読むべきだ、と言われ(夫はどっちも読了)、「古...
「高慢と偏見」のベネット姉妹がゾンビハンターだったら…という話。 マッシュアップ小説というジャンルらしい。音楽のマッシュアップは知ってたけど、小説にもあったのね。 これが気になったと夫に言ったら、元ネタの本家「高慢と偏見」を最初に読むべきだ、と言われ(夫はどっちも読了)、「古典だし、長いんだよなあ…しかもラブストーリーじゃあないか…」と、さしたる興味もなく読み始めた元ネタ本が予想に反して心に刺さったので、この本も期待して読んだ。 年末で仕事もひと段落しつつあったこともあってか一気読み。いやあ面白い。ちゃんと「高慢と偏見」でした。そこにゾンビが足された話でした。よくやったよね、ちゃんと「高慢と偏見」でありながら、ゾンビをもってくるの。やっぱりエリザベス、いい。 ここまで楽しめたのは、上手にマッシュアップしたこの本の作者の技量もさることながら、やっぱり「高慢と偏見」がすごい本だからだと思った。さすが夏目先生も太鼓判の小説です!
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ジェーン・オースティンの名作「高慢と偏見」のパロディだが、こんなよく出来たパロディが他にあるだろうか? 「高慢と偏見」の世界にゾンビが加わるので、奇天烈なんだけど、ある意味において世界観が壊されていないのが不思議。 タネ本のオースティンの文章をかなり残し、そこに新たな文章が自然に...
ジェーン・オースティンの名作「高慢と偏見」のパロディだが、こんなよく出来たパロディが他にあるだろうか? 「高慢と偏見」の世界にゾンビが加わるので、奇天烈なんだけど、ある意味において世界観が壊されていないのが不思議。 タネ本のオースティンの文章をかなり残し、そこに新たな文章が自然に加えられているのだが、見事な手腕と思える。 オースティンを読んで、立て続けに「ゾンビ版」を読むと、 私の言わんとすることがよく分かるかもしれないので、お勧めします。
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疫病が蔓延し終息の見えない世界で、将来の幸せを求めて婚活に勤しむ五人姉妹の姿は滑稽だ。造作なくゾンビの首を刎ねる腕をもってすれば革命も夢ではないのに。
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p191 短剣と俊足だけを頼りに、何頭も牡鹿を倒すの。ああ、大地と心を通わせて、仏陀の悟りの境地に近づきたいわ! 高慢と偏見が、もともとわかりやすいシンデレラ的恋愛小説で、そこにゾンビ話を挿入するという単純なパロディで、わりとストーリーになってた。いきなり少林寺拳法だのニンジャ...
p191 短剣と俊足だけを頼りに、何頭も牡鹿を倒すの。ああ、大地と心を通わせて、仏陀の悟りの境地に近づきたいわ! 高慢と偏見が、もともとわかりやすいシンデレラ的恋愛小説で、そこにゾンビ話を挿入するという単純なパロディで、わりとストーリーになってた。いきなり少林寺拳法だのニンジャだの、鹿さんとキス、不名誉の7つ傷、ゾンビだの脳みそだの、、、元の話がどんな設定だったかを忘れてしまうほど。自分が何を読んでいるのか…たまに我にかえる。 それ専用の挿絵もあるのね!死の五芒星!のイラストが急に出てきて笑った。
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