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デフレと円高の何が「悪」か の商品レビュー

3.5

45件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

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  3. 3つ

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2014/04/08

今更ですが、読んでみました。異次元緩和政策が取られている現時点では、この著の言い分をどう考えるべきか?

Posted byブクログ

2013/03/19

勝間和代氏のブレーンとして知られる著者が円高・デフレについて優しく解説する。 著者は本書内でも断られているが、決して経済学をきちんと学んだわけではない。しかし、膨大な書籍を読み、その中から事象についてキチンとした根拠の示されているものを選び取りながら学んだことに基づいて本書を構成...

勝間和代氏のブレーンとして知られる著者が円高・デフレについて優しく解説する。 著者は本書内でも断られているが、決して経済学をきちんと学んだわけではない。しかし、膨大な書籍を読み、その中から事象についてキチンとした根拠の示されているものを選び取りながら学んだことに基づいて本書を構成したそうだ。 その結論としてはいたってシンプルで、「良いデフレなんてない」こと、「円高も円安もすぎると良くない」ことを基本に、財政再建についても言及されている。 そこには、税率をあげても税収が増えない根拠も示され、結局のところデフレに陥っているならば早期にインフレ目標を設定し、その目標に到達するまで金融緩和を実施して緩やかなインフレを実現し、経済の拡大を図る必要があることが非常にわかりやすく解説されている。 野田内閣の財政再建のための消費増税はデフレ下にある現時点では大きな間違いであり、インフレが過熱気味になってきた時こそ実施すべきであること、そして安倍内閣にはスケジュール前提ではなく、あくまでも景気動向を見極めて増税の判断をしてもらいたい、と切に思った。

Posted byブクログ

2012/07/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

デフレこそが不況の最大の要因。デフレ故に人は値崩れ期待からモノを買わないし、企業は将来もっと安価な人材を雇えるから採用を見送り、リストラを進める。昔の大企業は苦しいときには内部留保を取り崩し下請けや孫請けに回しリストラを回避したというが、真相はインフレ期待による経済合理的な行動をとったにすぎず、心が温かかったわけでもモラルが高かったわけでもない。技術革新や産業振興施策によって特定の品目の価格が高騰したとしても、結局は他の支出を削っていいモノへ充てるだけ。全てのモノの平均価格である物価は金の絶対量が同じである限り上昇することは決してない。金とモノの需給バランスを正常化しない限りデフレが解消されることはない。日本には864兆円(国民一人当たり678万円)に上る公債があるというが、約475兆円の総資産があるうえ、発行した国債の93%は国内で消費されている。借金の取り立ては自分自身であり、いわば右のポケットから左のポケットにお金を動かすだけ。財政危機など一切ないと喝破している。むしろ消費増税は消費を冷え込ませるだけで、財政再建には何らの効果もない。橋本政権が既に実証済みとしている。 著者は金の量を増やすマクロ施策を説く。しかし、肝心の金の増やし方については触れていない。日本の低金利ジャブジャブ策がバブルを生み実体経済を疲弊させ、リーマンショックさえ引き起こしたと一因と言われているのだが。

Posted byブクログ

2012/05/05

デフレや円高になる原理がよくわかりました。ただしこの人の発言は極端ですので話し半分にしておくのがいいと思います。

Posted byブクログ

2012/05/02

なにこれ 「この金融政策が日本経済を救う」の 解説か 二番煎じか 分かりやすいといえば分かりやすいのかもしれないけれども

Posted byブクログ

2012/03/01

タイトルにもありますが、デフレと円高は自分にとって悪いのかどうかが判断できない状態だったのは恥ずかしながら事実です。デフレ下では借金は可能な限り減らして現金を持つべし、というアドアイスに従ったのが良かったのが今になってようやく分かってきました。 円高なのは日本の国力が評価され...

タイトルにもありますが、デフレと円高は自分にとって悪いのかどうかが判断できない状態だったのは恥ずかしながら事実です。デフレ下では借金は可能な限り減らして現金を持つべし、というアドアイスに従ったのが良かったのが今になってようやく分かってきました。 円高なのは日本の国力が評価されいているからと思い込んでいたのですが、日本円の通貨発行量が少ないから(p52)というのは大変ショックでした。 また戦後の日本においてハイパーインフレが起きたとばかり信じていましたが、そうではなかった(たった年率59%の上昇)事実を数値で見せられて(p129)愕然としました。 総額864兆円の国債は実質は27兆円になるという考え方(p164)は本当かなと思いましたが、国債についてはもう少し勉強すべきだと思いました。 以下は気になったポイントです。 ・デフレとは、モノ全体の価格がこの先も下がり続けるという期待が世の中に蔓延している状態で、人々の意識に物価が下がる続けるという恐怖が刷り込まれていて、その恐怖から逃れられない現象を指す(p25) ・モノが売れない理由は、モノよりも欲しいモノ(お金)があるから(p31) ・物価が下落する分だけ、実質的な金利負担は増える、2009年8月の全国消費者物価指数:マイナス2.4%とすると、契約上は3%金利でも実質的な金利は5.4%となる(p41) ・企業がインフレが続く(継続的にモノが売れる)と確信できれば、労働力を安定的に確保しようとする、具体的には派遣社員の正社員化、女性待遇の改善、給料増額、社員寮完備等(p43) ・外貨はどんどん印刷されて量が増えるのに、日本の円は変わらないので、日本円だけ高くなるのは当たり前(p52) ・デフレは中国から安い輸入品が流入してきているというのはウソ、日本よりも中国からの輸入依存度の高い国がデフレになっていないのを見てもわかる(p57) ・インフレ、デフレは世の中全体のモノの量と、お金の量のバランスによって起こるので、いくら新製品をつくっても他の消費が削られれば何も変化しない、世の中に出回るお金の量を増やさない限り、デフレは解決不可能(p69) ・金融資産1億円以上保有している世帯は90.3万で、全体の1.84%、平均貯蓄額の中央値は500万円(p108) ・一般人にとっては、住宅ローン金利が預金金利よりも高くなるので、利上げは圧倒的にデメリットが大きい(p112) ・通貨発行を増加させると、いずれはインフレが起きてしまう、そうでなければ政府は毎年の支出に相当する全額を紙幣により調達することが可能(無税国家)となるので(p115) ・失業率3.5%というのは自然失業率と言われるもので、どんなに給料をもらっても絶対に働きたくない人の割合を示す(p118) ・ハイパーインフレの経済学での定義は、年率約1.3万パーセント(100円のジュースが翌年には130万円)である(p123) ・歴史上においてハイパーインフレの定義に合うのは、1)1923年のドイツ(1月に250マルクのパンが、3990億マルク)、2)2007年のジンバブエ(年率2.3億%)、3)ハンガリーの3つのみで、モノ生産量が極端に減少したことが引き金になっている(p126) ・1945年9月を基準とした自由、闇価格ベースの消費財物価指数は、1949年4月にピークとなり8倍となった、連続複利計算したインフレ率は月率で4.9%、年率で59%(p129) ・国内で作られたあらゆるモノの売上を表す便利な数字として名目GDPがある、実質でなく名目を利用する理由は、税金は常に名目売上値にかかるから(p136) ・2009年11月に財務省が発表した債務残高は864.5兆円、日本政府には475兆円の資産があるので純債務は387兆円(一人当たり678万円)、国民一人当りの資産が387万円なので、291万円となるが、国債の93%は日本国内で消化されているので最終的には相殺することで返済不要となり、本当に返済すべき総額は27兆円(p164) ・高橋蔵相の金本位制からの離脱により、通貨発行の上限撤廃、日銀の国債引き受けによる通貨発行量の増加により、昭和恐慌からの脱却が可能になった(p187)

Posted byブクログ

2012/02/02

 本書は、日本経済の低迷の根本原因が「デフレ」にあると断言し、その克服のために日銀が「インフル・ターゲット政策」を採るべきだとの強い主張をしている。  一般向けの本であると思うが、本来ならば様々な多くの要素が複雑に絡み合うために難しい経済案件をザックリとわかりやすく決め付けるため...

 本書は、日本経済の低迷の根本原因が「デフレ」にあると断言し、その克服のために日銀が「インフル・ターゲット政策」を採るべきだとの強い主張をしている。  一般向けの本であると思うが、本来ならば様々な多くの要素が複雑に絡み合うために難しい経済案件をザックリとわかりやすく決め付けるために、単純化しすぎているきらいがあるとも思ったが、わかりやすい。  それなりに説得力はあるが、このような本が出てくる背景には「失われた20年」を招いた政策当局への不信があるのだろうとも感じた。なにしろ「デフレ克服」はみな語るが、いっこうにデフレは克服できないのであるから。デフレ克服に有効な手段がないのならば、日銀もいずれはインフル・ターゲット政策に踏み込まざるを得ないのかもしれないと、本書を読んで思った。  本書での、3種類のCPI(消費者物価指数)の話は、わかりやすくおもしろかった。「CPI」「生鮮食料品を除くコアCPI」、「食料およびエネルギーを除くコアコアCPI」、それぞれの値でデフレの判断が違ってくる点や、海外ではその定義が違うとの話は興味深かった。  本書では、1930年(昭和5年)の昭和恐慌やその後の復興についても簡単な流れを抑えているし、歴史の流れもわかりやすくとらえていると思ったが、もう少し掘り下げて欲しいとも感じた。。

Posted byブクログ

2012/01/23

・デフレ;物価↓、業績↓、失業者↑ ⇒資金供給でインフレを起こすしかない。  国民、企業はある程度ためても必ず消費に回る。 ・円高;景気が良くないので、結局円高メリット生かせない。 なぜ、いまだ量的緩和しないのかがわからない。

Posted byブクログ

2011/09/12

結論は「紙幣の増刷がデフレ脱却への近道」との事で、幸福実現党と一致していた。ただ円高についての見方は、正反対である。どちらかというと、巷間流布している話を独自の視点で検証(批判)している、と言う印象がつよい。

Posted byブクログ

2011/08/24

デフレがなぜ良くないのか?物価が下がればバーゲンセールが続くようなものなんだからむしろ良いのではないか? 経済の知識がない一般の私達は、あまりに世の中の経済に対して疎い。 その一例がデフレに対する考え方だろう。 「インフレは給料が変わらないのに物価が上がるので避けるべきだ...

デフレがなぜ良くないのか?物価が下がればバーゲンセールが続くようなものなんだからむしろ良いのではないか? 経済の知識がない一般の私達は、あまりに世の中の経済に対して疎い。 その一例がデフレに対する考え方だろう。 「インフレは給料が変わらないのに物価が上がるので避けるべきだ」 とか 「心が豊かになったので、もうモノを消費する時代は終わった」 なんてことを考えたことがある方は是非この本を一読してほしい。そして僕みたいにもう一度本当にそうなのか自問してほしい。 筆者の書き方が非常に強い断定口調で書かれているため、「本当にそうなのか?」と疑がりたくなることも確かに多い。が、デフレを盲信したりインフレを絶対悪と見るよりは安全だ。 人口限界論で2010年の新書界に旋風を巻き起こした「デフレの正体」によく似た読後感である。こうした経済本は、あまりよく知らない人が見ると非常に影響を受けやすい。ある意味、劇薬のような本である。

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