1000の小説とバックベアード の商品レビュー
作者が自分自身を、あるいは小説家という職業を、慰めることを目的として書いたような小説だな、と思った。 そうであればそれでも別に良いのだが、それが僕の慰めにはまったくならなかった。 これはセンスの合う合わないの問題だが、文章が単純に「ダサい」と感じた。ドライブ感云々はわかるの...
作者が自分自身を、あるいは小説家という職業を、慰めることを目的として書いたような小説だな、と思った。 そうであればそれでも別に良いのだが、それが僕の慰めにはまったくならなかった。 これはセンスの合う合わないの問題だが、文章が単純に「ダサい」と感じた。ドライブ感云々はわかるのだが、それ以前の問題のように感じる。 村上春樹的なメタファーとして出てくる様々な人物やアイテムも、なんだかよくわからない上にあまり興味をそそらないモチーフばかりで興ざめだった。
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2011 9/1読了。Amazonで購入。 読み出したら止まらなくていっきに読み終えてしまった。とんでもなく勢いがある、小説と、小説家の小説。 なんだこれってくらい面白かった。 佐藤友哉は高校の頃に読んで大学に入って離れて最近『デンデラ』読んでまた読もうと思ったけど結局次の1冊に...
2011 9/1読了。Amazonで購入。 読み出したら止まらなくていっきに読み終えてしまった。とんでもなく勢いがある、小説と、小説家の小説。 なんだこれってくらい面白かった。 佐藤友哉は高校の頃に読んで大学に入って離れて最近『デンデラ』読んでまた読もうと思ったけど結局次の1冊に手を付けられずにいたんだけど、その次に手にとったのがこれだったのは良かったと思う。
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ストーリーそのものも好きですが何より「言葉は残る」、その主題が素晴らしく好き。そして更に文体や言葉遊び、何気ない会話などでの言葉の使いこなし方がとても楽しい。文学が好き、本が好き、小説が好き、文章が好き、言葉が好き、文字が好き。そんな人には是非とも読んで頂きたい作品でした。
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二十七歳の誕生日に仕事をクビになるのは悲劇だ。僕は四年間勤めた片説家集団を離れ、途方に暮れていた。(片説は特定の依頼人を恢復させるための文章で小説とは異なる。)おまけに解雇された途端、読み書きの能力を失う始末だ。謎めく配川姉妹、地下に広がる異界、全身黒ずくめの男・バックベアード。...
二十七歳の誕生日に仕事をクビになるのは悲劇だ。僕は四年間勤めた片説家集団を離れ、途方に暮れていた。(片説は特定の依頼人を恢復させるための文章で小説とは異なる。)おまけに解雇された途端、読み書きの能力を失う始末だ。謎めく配川姉妹、地下に広がる異界、全身黒ずくめの男・バックベアード。古今東西の物語をめぐるアドベンチャーがここに始まる。三島由紀夫賞受賞作。 村上春樹と高橋源一郎をリミックスしたポストモダン小説。
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小説という表現方法に対する作者の想いが込められているのでしょうが、私には理解不能でした。スミマセン。
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ストーリーとして面白いかと言われると別に普通なのだが、モノローグの中にすてきなフレーズが頻発するので★3つ。 この人はたぶん、話の中に1回は露骨な性的表現を入れないと作品がうまいこといかないとでも思っているのだね。 そこが若干うっとうしい。
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小説は、ある個人のために書くのではなくて、世の中の人々に向かって書くものだと思う。ところが、この小説には個人のために物語を書く「片説家」という変わった職が登場する。読後、こんな職があったらいいのにと思った。佐藤友哉の構想に天晴れ。
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佐藤友哉の小説の中で、比較的好きな作品。 フリッカー式や水没ピアノのような暗い感じは無く、むしろ爽やかな印象を受けますね。小説やエッセイを書いている人、または書こうとしている人には少なからず共感できる部分があると思います。
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三島由紀夫賞受賞作の肩書きと題名に惹かれて読んだ。 片説家(大衆に向けてではなく、依頼者であるたったひとりに向けて数人のチームで物語を書く職業)の主人公が、クビになる冒頭は引き込まれたのだけど。。 いかんせん、しゃべりすぎ。気持ちとか感情とか目に見えないものほど説明されす...
三島由紀夫賞受賞作の肩書きと題名に惹かれて読んだ。 片説家(大衆に向けてではなく、依頼者であるたったひとりに向けて数人のチームで物語を書く職業)の主人公が、クビになる冒頭は引き込まれたのだけど。。 いかんせん、しゃべりすぎ。気持ちとか感情とか目に見えないものほど説明されすぎて欝陶しいものはないというか、ひたってしまう人間が私は好きになれない。酔いすぎな登場人物たちに何度かイーッ!となりました。 一見、村上春樹の『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』的な雰囲気を感じたのが余計だめでした。春樹の作品でいちばん好きだから、なんだけど。 よくM-1で紳助が言ってますが、 好みの問題やねん。 とちゅうギャグなのかなっと思っちゃったもん。 読む人が読めば、希望に満ちた先の明るい小説だ、とかそーゆーことになるんかな? うーん( ̄~ ̄;) 受賞時の評論よんでみたい。 意味はわかるし言いたいこともわかるだけに、ほんと好みの問題だな。
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ちょっと村上春樹を髣髴とさせる文体で最初苦手なタイプかと警戒してしまった。 小説好きによる小説好きのための小説だ。 小説に対する尊敬や愛や諦めが描かれている。 メタファーにせずに描いたことで独特の持ち味が生きたように思える。小説に関する小ネタ(エピソード的な部分も含めて)、も...
ちょっと村上春樹を髣髴とさせる文体で最初苦手なタイプかと警戒してしまった。 小説好きによる小説好きのための小説だ。 小説に対する尊敬や愛や諦めが描かれている。 メタファーにせずに描いたことで独特の持ち味が生きたように思える。小説に関する小ネタ(エピソード的な部分も含めて)、もうちょっとマニアックでもよかったかもしれない。 ここまでまっすぐ小説について書いてある小説ってなかなかないと思うからもっともっとという気持が出てきてしまいました。
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