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パイは小さな秘密を運ぶ の商品レビュー

3.5

32件のお客様レビュー

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2024/10/31

ふと古本屋さんで目に留まって、何となく手にとった本。フレーヴィアという化学が趣味の、型破りで自由奔放な少女が主人公。化学が苦手な私は、フレーヴィアが得意げに話す内容に付いていけず、ちんぷんかんぷん。きっと彼女の周りもそうなんだろうなあ。けれどおさげを振り回しながら、生き生きと語る...

ふと古本屋さんで目に留まって、何となく手にとった本。フレーヴィアという化学が趣味の、型破りで自由奔放な少女が主人公。化学が苦手な私は、フレーヴィアが得意げに話す内容に付いていけず、ちんぷんかんぷん。きっと彼女の周りもそうなんだろうなあ。けれどおさげを振り回しながら、生き生きと語る彼女は、確かに憎めないしどこか可愛い。家族との仲も悪い訳じゃなさそうだけれど微妙な距離感があり、時折起こる凄まじい姉妹バトルにびっくりする。さて、庭に倒れていた(後に死亡)男性の事件をめぐって、父親が捕まったこともあり彼女は犯人探しを始める。登場人物が少ないので、犯人は何となくこの人だろうなあと分かるが、「どのように」や「どうして」の部分は、才気あふれる彼女が次々と鋭い洞察力を披露して解決していく。話も面白かったけれど、フレーヴィアと彼女を取り巻く家族や町の人、刑事さんたちなどの人物たちが魅力で読んでいて楽しかった。 この本を書いた人は、当時70 才のカナダ人男性だそう。殺伐したミステリを読んだ後だったので心も温まりました。

Posted byブクログ

2024/08/19

イギリスのコージーミステリーですね。 日本で言うと、少女探偵の本格探偵推理小説です。 作者はアラン・ブラッドリーさん(1938年、カナダ生まれ)推理作家。 ちょっとややこしいのが、アラン・ブラッドリーさんはイギリスに行った事が、この本を書くまではなかったそうです。祖父が、イギリス...

イギリスのコージーミステリーですね。 日本で言うと、少女探偵の本格探偵推理小説です。 作者はアラン・ブラッドリーさん(1938年、カナダ生まれ)推理作家。 ちょっとややこしいのが、アラン・ブラッドリーさんはイギリスに行った事が、この本を書くまではなかったそうです。祖父が、イギリス出身で、幼い頃からイギリスの話を聴かされ、家にはイギリスの本が沢山有って、幼い頃から読書家のブラッドリーさんは、頭の中にイギリスが出来上がっていたそうです。  舞台は、イギリスの片田舎。  時は1950年。 出足でいきなり、部屋に閉じ込められて、猿ぐつわを噛まされ、うしろ手に縛られた主人公が登場する。 三姉妹の末っ子で、生意気でこしゃくなフレーヴィアが主人公。化学が好きで、頭が良く、元気が良くて自由奔放、思い立ったらどこへも行く、自分でみとめるほどの、嘘の名人。それでいて、心根はとてもやさしくて家族思い。  ある日、父の訪問者が、父と口論をしているのを目撃したフレーヴィアは、翌朝、その訪問者が庭で死んでいるのを発見する。父が殺ったのではと、思い込んだフレーヴィアは、事件の解明を自分でなんとかしようと行動を起こす。  十一才の少女探偵の大活躍の推理小説。 もちろん、警察も捜査を開始するのだが、警察よりもフレーヴィアの方が、解決の糸口を先に先にと導き出していく。  ブラッドリーさんは、この小説を書き出したのは六十才前後です。CWAデビュー・ダガー賞を受賞されています。つまり、この作品がデビュー作品になるのですが、ヒット作品になり、六作のシリーズになっています。  フレーヴィアの考えることが、次々と文章となって、書き継がれて、「ぐいぐいとブラッドリーをフレーヴィアの世界にひきずりこんでいった」そうです。  息をつかせぬ位に次々と思考し、行動するフレーヴィアに、読書も引きずり込まれてしまいます。  父親想いのやさしいフレーヴィアにも共感しながらはらはらドキドキ、ページをめくりました。  化学の知識も大変なものです。  ウィットとユーモアもありますので、面白く可笑しく、フレーヴィアを応援しながら楽しみました。 (この本は、メメさんの本棚登録で興味を惹かれました。メメさん、元気な推理力抜群なフレーヴィアの話は、素敵でしたよ。ありがとうございます♪)

Posted byブクログ

2024/07/01

【化学大好き少女フレーヴィア•シリーズ第一弾】 「パイは小さな秘密を運ぶ」 (創元推理文庫) 著者 アラン•ブラッドリー 訳者 古賀弥生 読後の感想としては、11歳の強烈個性の少女探偵フレーヴィアの活躍、面白かったです。笑 序盤はフレーヴィアと2人の姉との仲の悪さや、彼女のち...

【化学大好き少女フレーヴィア•シリーズ第一弾】 「パイは小さな秘密を運ぶ」 (創元推理文庫) 著者 アラン•ブラッドリー 訳者 古賀弥生 読後の感想としては、11歳の強烈個性の少女探偵フレーヴィアの活躍、面白かったです。笑 序盤はフレーヴィアと2人の姉との仲の悪さや、彼女のちょっと不気味?で生意気でなところも気になりながら、徐々に読み進めていくうちに、最後にはすっかり彼女に魅了されていました。 化学大好き少女の化学の知識、行動力、考察力、凄すぎます!(そして危険すぎです。笑) 切手収集家でもある父。ある日、死んだコシギがドアの前に置かれているのを見て、怯え出します。 その翌朝に畑で死んだ赤毛の男と父の関係は? 誰が、どのようにして彼を殺したのか? 過去に起こった人気者学校教師トワイニング先生の墜落死の悲劇に父も彼も関係していた? 悲劇の原因となった高価な切手、そして、切手収集が唯一の趣味の真面目な父が、悪しき友人により長年背負わされてきた十字架が、思わぬ方向へ事件を惑わせていきます。 過去の悲劇と今回の事件について、一人、調べを進めるフレーヴィアに危険が迫ります。 後半はスリリングな展開に一気に読み切りました。 庭師のドガーの活躍、姉たちとの関係も最後まで目が離せませんよ〜。笑 心地良く締めくくられたエンディングがいいですね。(*´︶`*) 次作も、三女のちょっとおませで強がりなフレーヴィアの活躍が気になります。 (全六巻刊行済みです。) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【帯より】  超強烈個性の少女探偵 9冠達成!  •CWA(英国推理作家協会)賞 •アガサ賞 •アーサー•エリス賞 •マカヴィティ賞 •バリー賞 •ディリス賞 •スポテッド•オウル賞 •アップルiTunes賞 •インディゴ•ブックセラーズ•チョイス賞

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2020/12/15

少女探偵、秘密を探る。 田舎町で起こる不思議な事件の数々。 科学好きな少々が大胆に謎を解く。 好奇心旺盛な女の子の冒険譚。

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2020/12/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あたしは、イギリスの片田舎の古い屋敷で暮らす11歳。化学実験に熱中する日々をすごしてる。 ある日、何者かがコシギの死体をキッチンの戸口に置いていき、父が尋常ではない恐れを見せた。 そして翌日の早朝、あたしは畑で赤毛の男の死に立ち会ってしまう。男は前日の晩に、父と書斎で口論していた相手だった…。 どうにも合わなくて盛り上がる前に断念。 海外のアニメによくあるような姉妹間の嫌がらせの応酬がエゲツなくて不愉快。 口紅にウルシ混ぜるとか陰湿すぎる。 殺人事件なのに警察にも不実な態度だし。 人気のシリーズなようなので、読み進めたら面白いのかも。 とりあえず、またの機会に。  

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2020/07/06

悪くないけど、すごく好きでもない。 主人公の賢さと性格がちょっと私には合わなかった。 謎解きは単純。キャラクターも少なめ、怪しい奴はすぐわかる。 作者がイギリスに行ったことのないカナダ人、しかもデビュー当時70歳、というのが一番の驚きだったかも。 長女を見ればわかるけど、作者は...

悪くないけど、すごく好きでもない。 主人公の賢さと性格がちょっと私には合わなかった。 謎解きは単純。キャラクターも少なめ、怪しい奴はすぐわかる。 作者がイギリスに行ったことのないカナダ人、しかもデビュー当時70歳、というのが一番の驚きだったかも。 長女を見ればわかるけど、作者はシェイクスピア好きなんだなあ。 次女の淡白さが好きかも。 (主人公は三女) お母さんが謎すぎる。

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2018/10/08

全体としては少女探偵が活躍するかわいい作品だが、ぞっとするほどの重さもあり(かわいそうなトワイニング先生…)面白かった。警部補や家政婦、庭師といった周りの大人たちもそれぞれ個性のある造形になっている。 フレーヴィアは利発で自立心に富んでいるが、自分を本当に愛する人がいないという...

全体としては少女探偵が活躍するかわいい作品だが、ぞっとするほどの重さもあり(かわいそうなトワイニング先生…)面白かった。警部補や家政婦、庭師といった周りの大人たちもそれぞれ個性のある造形になっている。 フレーヴィアは利発で自立心に富んでいるが、自分を本当に愛する人がいないという寂しさを心の底に漂わせている。ただ、それも母を亡くした11歳の少女の思い込みであり、ド・ルース家の面々もそれぞれの繋がり方で互いを大切に想っている。その点がさりげなく描かれているのが、この作品の特にかわいらしいところだと思う。 また、彼女の勇敢さと年相応の体に宿る無力さのバランスの巧さも、読者を惹きつける要因のひとつだろう。 連作の構想があるとのことなので、ぜひ最後まで書ききって翻訳出版していただきたい。。ヒューウィッド警部補とのタッグが見たいな。 文庫を買ったのは四年前なのに、かなり寝かせてしまった……。

Posted byブクログ

2016/12/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

化学大好き少女フレーディアシリーズ第一作。 あらすじ 1950年代イギリス片田舎。お屋敷バックショー荘に住む3人姉妹の末っ子フレーディア11歳。切手収集に熱心な父に客が訪れるが、その客が庭園で死亡する。最後に「ワーレ」と言って。どうやらそれは貴重な切手の盗難・紛失に関わるものだった。 11歳の化学オタク、フレーディア。登場人物がみんな皮肉っぽくてイギリスらしいなーと思っていたら、なんと作者はカナダの人で、イギリスに行ったことはないらしい。加えて70歳すぎてからのデビュー作が本作だ。よく11歳少女の気持ちを細かに書いてるなーと思った。謎解きだけじゃなくて、こどもらしい復讐や観察眼が面白かった。シリーズが何作かあるので続けて読みたい。

Posted byブクログ

2016/09/03

たまに読みたくなる英国風?王道ミステリー。主人公の化学大好きが独特の個性になっているのだろうが、デビュー作ということで、これからの活かされかたに期待。

Posted byブクログ

2014/10/17

11歳にして、科学と毒薬に天才的に詳しく、父親の逮捕や自分が危機に陥った時でさえ妙に冷静沈着で理路整然と思考する少女!そして家族関係は冷え冷えとしたものがある。物語の中では小気味良く活躍でしたが、こんな少女が現実に居たら、猟奇的事件を起してニュースになりそう^^;

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