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彼女がその名を知らない鳥たち の商品レビュー

3.5

351件のお客様レビュー

  1. 5つ

    62

  2. 4つ

    103

  3. 3つ

    104

  4. 2つ

    42

  5. 1つ

    6

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2024/06/05

再読。 違和感、嫌悪感を感じ読んでいて憂鬱になる。だけどどうやら私の許容範囲が広がったみたい。ラブストーリーとしてようやく受け入れられた。 弱い女と不器用な男の切なく悲しい話。

Posted byブクログ

2024/05/20

多分中学生のときに1回読んだことある…? ラストはさすがイヤミス女王。 正直十和子は全く好きになれず、陣治にも好印象は抱けず、もちろん黒崎と水島はクズやし…。始終陰鬱で自分とは縁のない世界だなあと思った。十和子の思い込みの激しさ?が凄すぎて、これが自分の妹なら縁切っとるわ笑 ...

多分中学生のときに1回読んだことある…? ラストはさすがイヤミス女王。 正直十和子は全く好きになれず、陣治にも好印象は抱けず、もちろん黒崎と水島はクズやし…。始終陰鬱で自分とは縁のない世界だなあと思った。十和子の思い込みの激しさ?が凄すぎて、これが自分の妹なら縁切っとるわ笑 映画はかなり高評価で、陣治が愛情深い男という風に描かれてるみたいだけど、小説ではあまりにその描写が少ない&終盤に急に来た感がある。陣治を愛情深い男として描きたかったならもうちょっとそういう描写を入れるべきだと思うから、小説ではそこが狙いではない気がした。映画では「本当の愛」的なのをテーマにしてるけど、小説はあくまで「長編ミステリ」だし。小説は十和子の不気味さと意地汚さにより焦点を当てているような印象。 個人的には十和子の精神的な病気の面もっと掘り下げてくれると、面白くて好みだったかな。でもそうすると現実味が強く出過ぎちゃうのかも。ラストの突拍子さも含めて、どこかしらに非現実感の漂う小説だった。

Posted byブクログ

2024/04/25

陣治の描き方がすごいです。ほんとに生理的な意味で嫌悪してしまう。 それなのに、最後まで読むと、陣治を愛おしいと思えてくる。 いっぽう十和子はもうほんとにダメ女。 なんで陣治は十和子をここまで愛せるのか、不思議です。 黒崎も水島もクソ男。 登場人物、ダメ人間だらけですね。 痛々しく...

陣治の描き方がすごいです。ほんとに生理的な意味で嫌悪してしまう。 それなのに、最後まで読むと、陣治を愛おしいと思えてくる。 いっぽう十和子はもうほんとにダメ女。 なんで陣治は十和子をここまで愛せるのか、不思議です。 黒崎も水島もクソ男。 登場人物、ダメ人間だらけですね。 痛々しくて哀れで悲しいほど切ないです。

Posted byブクログ

2024/02/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

面白かった!!!! けど、絶対的に好きにはなれない本(笑) とにかく最初から最後まで主人公・十和子を好きになれんかった。心に深い傷を負ってることは分かる。 陣治への嫌悪感みたいなものも描写から理解、共感はできる。けど、だからと言って自分のことを好きな陣治をわざと必要以上に傷つけながらそれで心の安定を保って…しかも生活に関しては陣治におんぶにだっこな上に家事すらマトモにせずに…。 陣治がそれについて何も不満もってないんやからいいんやけど、絶対好きになれないタイプの女。笑 姉のリンちゃんの意見に全面的に賛成!! 確かに十和子は黒崎から哀れな目にあってたけど自業自得というか自分から不幸になりにいってた。どんな甘い言葉囁かれたとしても所詮相手は既婚者で。 そんな相手の信じられへん要求を…のんだのは自分やもんな。好意を利用されたとはいえ。 黒崎のこと恨むのは勿論わかるけど、自業自得としか言いようがない。さんざんリンちゃんにも迷惑かけて。頼る時は頼るのに疎ましく思ってるし都合いいなあって思う。やっぱり十和子嫌い。笑 けど、じゃあ陣治のこと好きかと言われると… 真実が明らかになる最後の最後では嫌いにはなれんかったけど、それまではもうずっと嫌悪感の塊すぎて。書き方がうますぎて…しみったれたうだつのあがらない卑屈な中年男性…どこに魅力ある?!あのコテコテの関西弁も相まってすごい気持ち悪く感じちゃった。2人だけの時も嫌悪感やねんけど、電車の中、飲食店、そういう場所で周りからの目がある時になおのこと郡司を恥ずかしく思って疎ましく感じられるのとかすごいリアルやった。すぐ「揉んだる」って言うのもイヤ。笑 でも、じゃあそんな陣治を見下せるほど十和子がいい女なのかって言うとそんなことも無いねんよな。性格とかそういう話でなく客観的に。結局はお似合いやったんやろうなあ… そんな十和子やけど寂しいとか男にすがりたいとかそういう気持ちが出てるのか、水島みたいな奴に目をつけられる。美人でもないのに。 最初また時計の件でクレーム言い始めてスッキリしてる十和子見てなにこれ最悪って思ってたけど、まさかそこから恋愛に繋がるとは思わんくて嘘やん?!てなった。あんたが相手に?!て。 水島は十和子をバカそうな簡単に黙せそうな女として見てたんやろうけど、とんでもない女に手を出したんやでって感じ。 真実も結末も意外過ぎたけど妙にスッキリして納得感あった。

Posted byブクログ

2024/02/15

嫌な大人、嫌なという言葉では甘すぎる… クソな大人たちしか出てこなく、思い返して浸りたい部分も特にない。 しかしこの物語でしか表現されることのない“胸糞悪さ”と“恋”(これを当てはめるのはかなり躊躇する)があり、読んでいるうちは妙に癖になる。中盤くらいまでダラダラと十和子と陣治...

嫌な大人、嫌なという言葉では甘すぎる… クソな大人たちしか出てこなく、思い返して浸りたい部分も特にない。 しかしこの物語でしか表現されることのない“胸糞悪さ”と“恋”(これを当てはめるのはかなり躊躇する)があり、読んでいるうちは妙に癖になる。中盤くらいまでダラダラと十和子と陣治の描写が続くのがちょっとしんどい。

Posted byブクログ

2024/02/12

前半部分は、正直主人公にかなりの嫌気が指した だが、このままどう結末を迎えるか気になり完読 若干真相のイメージがついていたが、最後の畳み掛けは想像を越えた 自分的には重い1冊

Posted byブクログ

2024/01/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読み終えた時は衝撃が勝って呆然としていたのに、思い返す度にウルウルきてしまいます。ダメ女のダメな恋愛にうんざりしながら読み進めました。陣治の事は姉と同様「こんな出来た人いないのに…。」と思いつつ、やっぱり自分だったら絶対選ばないな、と。失踪した黒崎の真実はなんとなく予想できていたけど、最後の最後が衝撃的過ぎました。「なんでよぉ…(泣)」って、すぐにはそれが愛なのか判断は出来ません。ただ、あんなに疎ましかった日々が一瞬にして幸せだった過去に変わりました。恐るべし、まほかるマジック。やられたー。

Posted byブクログ

2023/12/15

読み終わった瞬間、誰にも何にも幸せがもたらされないやるせなさと、何故か虚しさを感じた。小説を読んでいる時は、時には登場人物にすり替わり、時には登場人物の至近距離で物語の行末を見守っている、そしてストーリーの傍観者としてあれこれと空想をしてみる自分がいる。この本を読み進めていると、...

読み終わった瞬間、誰にも何にも幸せがもたらされないやるせなさと、何故か虚しさを感じた。小説を読んでいる時は、時には登場人物にすり替わり、時には登場人物の至近距離で物語の行末を見守っている、そしてストーリーの傍観者としてあれこれと空想をしてみる自分がいる。この本を読み進めていると、どの立ち位置にいても何とも言えない不快であり、馬鹿げているとわかっても快楽に依存しようとする人間の哀れさが自分にも備わっていると思えてきて身の毛がよだつ。そんな感情を抱かせる描写のリアルさからしてみれば、ある意味優れた作品なのであれうが、不快な感想が優ってしまった。

Posted byブクログ

2023/10/17

読み終わった後に映画化していることを知って、猛烈に観たくなった。北原十和子を蒼井優が、佐野陣治を阿部サダヲが演じ、竹野内豊と松坂桃李が出演しているとなれば、DVDを購入してもいいくらいだ。 それはさておき。 十和子は15歳上の陣治と暮らしている。陣治は下品で不潔で貧相で、ほとん...

読み終わった後に映画化していることを知って、猛烈に観たくなった。北原十和子を蒼井優が、佐野陣治を阿部サダヲが演じ、竹野内豊と松坂桃李が出演しているとなれば、DVDを購入してもいいくらいだ。 それはさておき。 十和子は15歳上の陣治と暮らしている。陣治は下品で不潔で貧相で、ほとんどの女性が生理的嫌悪感を抱くような男だ。一方の十和子も、そんな陣治を毛嫌いしながらも、生活のために一緒にいる。働かず何もしていない、ろくでもない女だ。 十和子には、8年前に別れた忘れられない男がいる。その男は黒崎という既婚者で、十和子はさんざん利用された挙句、ゴミのように捨てられた(ゴミのほうがまだ丁寧に扱われているかもしれない)。 ある日、十和子はデパートに勤める水島という男と知り合う。彼も既婚者で、小学生になる娘もいる。水島は奥さんと別れて十和子と一緒になりたいと言い、十和子も勿論そのつもりになる。 そんな矢先、ひょんなことから黒崎が5年前に失踪していることを知った十和子は、実は彼は殺されていて、その犯人は陣治ではないかと疑う。 黒崎も水島も同じ種類の人間だ。自分の楽しみのためなら、他人の人生や気持ちがどうなろうと全く気にしない。ふぐ刺しより遥かに薄っぺらく、沖縄の遠浅の海よりも浅い人間だ。 そんな男ばかりに惹かれる十和子は、いいところがひとつもない、ろくでなしの女だ。 なぜ十和子はそんなに馬鹿なのか。 なぜ陣治はそんな馬鹿な女を愛し、守るのか。 なぜあたしは、こんなに苛々しながらこの本を読み続けているのか。 十和子の中に、且つての自分を見ているのだろうか。 ラストシーンの衝撃とともに、陣治に感じていたあたしの気持ちが180度ひっくり返る。 陣治の切なる願いが胸をえぐる。 映画ではどのような最後を迎えるのか、知りたくてたまらない。

Posted byブクログ

2023/10/08

登場人物、全員狂ってる。ただ、狂っていると感じる私だって誰かからみたら狂っているかもしれないし、何故私もこの人たちを狂っていると思うのだろう。ただ、皆、ただ、その人が好きなだけなのに。

Posted byブクログ