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彼女がその名を知らない鳥たち の商品レビュー

3.5

350件のお客様レビュー

  1. 5つ

    62

  2. 4つ

    103

  3. 3つ

    104

  4. 2つ

    42

  5. 1つ

    6

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2022/09/13

名前は知っていたけど初めて読む沼田作品。 映画の予告が面白そうだったので手に取ってみました。 読み手のこちらも嫌悪するほど下品で情けないうえに清潔感もなく貧相な男・陣治と、 その陣治を嫌悪しながらも生活を共にし、陣治の稼いだお金で働かずに暮らす十和子。 十和子は自分をひどい目に...

名前は知っていたけど初めて読む沼田作品。 映画の予告が面白そうだったので手に取ってみました。 読み手のこちらも嫌悪するほど下品で情けないうえに清潔感もなく貧相な男・陣治と、 その陣治を嫌悪しながらも生活を共にし、陣治の稼いだお金で働かずに暮らす十和子。 十和子は自分をひどい目に合わせた上にゴミのように捨てた過去の恋人、黒崎を今も忘れられずにいる。 十和子はある日腕時計の修理でクレームを入れた先の担当者・水島と対面し、関係を持つようになる。 妻子ある水島に溺れ密会を重ねる中、刑事が訪ねてきて黒崎が数年前から行方不明になっていることを知る十和子。 また水島からも誰かに嫌がらせや尾行をされていると聞き、陣治を疑うのだがー。 十和子も陣治も黒崎も水島も全員どうしようもないクズで気持ちがモヤモヤ、ドロドロします。 最終的に十和子と陣治は互いがいないと生きていけないほどの愛を抱えていたということなのでしょうが、その愛し方までもがクズという徹底ぶり。 それでも何か心の奥底に残るものがあるという不思議さが、この作品の魅力なのかもしれません。 2018年1冊目。

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2022/09/13

恋と愛の違い。 恋を求めてた十和子と、愛を求めてた陣治。 愛はそこにあるもので、恋はするもの。というのが読んで感じたこと。 最後の展開が鮮烈。

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2022/08/28

陣治も十和子も、あまり好きになれないキャラクターだった。女性は十和子に共感できる部分があるのか気になった。

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2022/07/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

映画のシーンを追想しながら読んだ。 9割くらいのところから一気に引き込まれる。 ストーリーの紡ぎ方は、映画のほうが好き。 陣治が落ちる瞬間に過去のシーンを振り返る。 映像ならではの手法かもしれないけど。 田口ランディのコンセントに似た空気感だった。 読むタイミングが悪いと引っ張られてしまうかもしれない。

Posted byブクログ

2022/05/22

世の中混沌とした時代を反映したような作品でした。 リーマンショック、政権交代と先行きが見えない時代を反映したような作品でした。 ストーリーの展開、結末が新鮮でした。 でも、ちょっとだけおっかなかったです。

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2022/05/01

「恋は盲目」という言葉はシェイクスピアの「ヴェニスの商人」からの言葉らしい。恋に由来する視野狭窄は誰にでもあるから、自分は違うと思っていてもいつしか傾倒している部分があるのだろう。愛や恋の形は定義付けられないけれど、この作品の形は嫌いじゃなかった。 「なぜカラスばかりなのだろ...

「恋は盲目」という言葉はシェイクスピアの「ヴェニスの商人」からの言葉らしい。恋に由来する視野狭窄は誰にでもあるから、自分は違うと思っていてもいつしか傾倒している部分があるのだろう。愛や恋の形は定義付けられないけれど、この作品の形は嫌いじゃなかった。 「なぜカラスばかりなのだろう、他の鳥はどこへ行ったのだろう?」

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2022/04/10

『ユリゴコロ』がよかったのでチョイス 情景の表現がとても濃厚な印象だったのと、序盤のストーリーがあまり進まない感じだったのと、単に体調崩して読欲なくサボってしまった結果、少し時間がかかってしまった 帯には『恋愛』ワードが散りばめられていたので、さわやかな感じかと思いきや、結構...

『ユリゴコロ』がよかったのでチョイス 情景の表現がとても濃厚な印象だったのと、序盤のストーリーがあまり進まない感じだったのと、単に体調崩して読欲なくサボってしまった結果、少し時間がかかってしまった 帯には『恋愛』ワードが散りばめられていたので、さわやかな感じかと思いきや、結構などろどろでエグみ満載 なにこれ、思ってたのと全然作風違うじゃん 途中、桐野夏生さんの作品かと思ったわ 中盤あたりから、ドロドロ感もストーリもどんどん加速し、気が付いたら後半は一気読み ラストこんなんなの?とは思いながらも、ちょっと感動した これをイケメンと言っていいのかな? 結果としていい作品だったな これも1つの愛の形か そもそも『愛』ってなんなんでしょうね 永遠の課題だが、俺の中では『都合よく解釈できる言葉の1つ』かなw 誰か愛を教えてください… 有意義な読書タイムをありがとうございました この読後感を噛み締めつつ 俺の好きな『イエスタディをうたって』の野中晴が言ってた「リクオ、愛とはなんぞや」って言葉を思い出した 今度実家帰ったら読もう

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2022/04/08

ミステリーというより恋愛小説 序盤は嫌悪感を抱くほどの小汚い陣冶と、昔の男を忘れられないでいるダメ女十和子の暗くて重い生活に気が滅入っていたが、中盤から話が展開しはじめ後半はすんなりと読みすすめられた。 とにかく陣冶の十和子を思う気持ちが深い。 一目惚れでこんなに好きになる?(...

ミステリーというより恋愛小説 序盤は嫌悪感を抱くほどの小汚い陣冶と、昔の男を忘れられないでいるダメ女十和子の暗くて重い生活に気が滅入っていたが、中盤から話が展開しはじめ後半はすんなりと読みすすめられた。 とにかく陣冶の十和子を思う気持ちが深い。 一目惚れでこんなに好きになる?(そこには陣冶のコンプレックスも影響しているのだろう)というくらい深い愛のストーリー。 ラストの十和子にする陣冶の提案には泣けた。 今後、命を絶ってしまいそうな十和子に、この先も希望をもって生きていけるようにと未来を与えたのだと思うと感動。 十和子、しっかりと強く生きていってほしい

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2022/04/02

 ドブに足を突っ込んだままどうにか歩いているような感覚。それなのに読み進めたくなってしまう。  自分が十和子と共にある感じがしてくる。そのままダイレクトに"十和子"が伝わってきて、十和子と共に嫌悪感をおぼえ、感情が揺れてしまう。  愛って何なのかわかんなくなる...

 ドブに足を突っ込んだままどうにか歩いているような感覚。それなのに読み進めたくなってしまう。  自分が十和子と共にある感じがしてくる。そのままダイレクトに"十和子"が伝わってきて、十和子と共に嫌悪感をおぼえ、感情が揺れてしまう。  愛って何なのかわかんなくなる。  映画から入ったけれど、原作を先に読んでみたかったな。

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2022/03/29

あか~ん!と叫んでしもたがな。 こんな凄い本読み忘れていました。 言いたいことは、山程あるけどやめときます。 一気に読みました。オススメします!

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