たまたま の商品レビュー
漠然と感じていた運がいいとか、ついてないなど、そういう事に踊らせられないで、失敗を力に生きていこうと思いました。数字のマジックは、怖いですね。
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サッカー岡田ジャパンが不調だと言われている。今年に入ってからの戦績は3勝1敗2分で勝率5割。世界ランキングからいって格下の相手も含まれているので確かに少し物足りない気もする。でもこれは本当に岡田監督の更迭が話題に上るほどのことなのかどうか。さて岡田ジャパンの実力はとても高くて,...
サッカー岡田ジャパンが不調だと言われている。今年に入ってからの戦績は3勝1敗2分で勝率5割。世界ランキングからいって格下の相手も含まれているので確かに少し物足りない気もする。でもこれは本当に岡田監督の更迭が話題に上るほどのことなのかどうか。さて岡田ジャパンの実力はとても高くて,監督の采配さえよければ勝率9割が本来の姿だと仮定する(実際には強豪とも対戦するからこんなに高いわけがない)。このとき6試合に3勝しかできない確率は,0.012とものすごく小さな確率になる。だから岡田ジャパンの実力を勝率9割と信じている人にとっては,6戦で3勝以下しかできないことは監督の責任を問うべき許しがたい事態に思えるのも無理はない。ところが実際には岡田ジャパンは親善試合を含め全部で40試合を行っている。40試合の連続する6試合の組み合わせのいずれかで勝率9割のチームが3戦3勝以下しかできない事態が起こる確率は,0.51,つまり5割となり,実は非常に高い確率でそれは起こる。この本を読むと,確率をめぐる様々な,そして一見奇妙とも思えるエピソードを通して,私たちが日常生活の中で持つ偏見や憶測がどのように生じるかということを自覚できる。さて冒頭のエピソードは失敗だけではなく成功にも当てはまる。自分のめざす目標が,自分の実力では100回に1回くらいの成功しか望めないことだとすると,思わずあきらめたくなってしまう。しかし36回チャレンジするとその中で1回でも成功する確率は3割を越える。もし100回挑戦すれば成功が起こる確率は6割を越える。あきらめずに挑戦し続けることの大切さは確率の世界からもわかる。(菅)
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副題「日常に潜む「偶然」を科学する」:原題"The Drunkeard's Walk -How Randomness Rules our Lives-"~現代社会の前提の多くは,共通の錯覚に基づいており,パターンが明確な原因を持っているように思える事...
副題「日常に潜む「偶然」を科学する」:原題"The Drunkeard's Walk -How Randomness Rules our Lives-"~現代社会の前提の多くは,共通の錯覚に基づいており,パターンが明確な原因を持っているように思える事象も実は偶然の産物である。カリレオ・パスカル・フェルマー・ベンフォード・ニュートン・ライプニッツ・ベルヌーイ・ベイズ・ラプラス・ケトレー・ポアンカレ・ブラウン・アインシュタイン~痛っ!グルコサミン&コンドロイチンは限りなく怪しい!と云うことで。横書きにして,イラストを入れて売り出せばベストセラー間違いない事は確率20%。これも怪しい。イラストがなくて,表紙のロゴだけでユーモアを感じろっていうのが難しい。でもイラストを入れたら,二分冊にしなくてはいけない。前編は売れて後編は売れないってこともある。ユーモアを理解するまでに時間が掛かった。種々のデータの分析から寿命の計算が始まり,平均の率が高ければ高いほど,ランダムネスが生み出す連続記録の期間は長くなり,保険料率を決めるのも統計学,実験結果に使われるのはカイ2乗検定,ランダムを発生させて意味を持たせる事は可能で,世論調査で誤差を云わないのは不完全だ。気が弱いものほど,偶然の結果を自分の努力の成果だと勘違いしやすい心理が働く。この本を読んで思い出したのは『鈍感力』,鈍感こそ幸福の早道,失敗を早く忘れ,成功をとてつもなく喜ぶことができるから
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とりわけ私が学んだことは、前向きに歩き続けることだ。なぜなら幸いなことに、偶然がかならず役回りを演じるので、成功の一つの重要な要素、たとえば打席に立つ数、危険を冒す数、チャンスを捉える数が我々のコントロール下にあるからだ。 「世の敗北者の多くは、諦めたときに成功がどれほど間近にあ...
とりわけ私が学んだことは、前向きに歩き続けることだ。なぜなら幸いなことに、偶然がかならず役回りを演じるので、成功の一つの重要な要素、たとえば打席に立つ数、危険を冒す数、チャンスを捉える数が我々のコントロール下にあるからだ。 「世の敗北者の多くは、諦めたときに成功がどれほど間近にあるかを知らなかった人々だ」 by トーマスエジソン あと知恵という錯覚。「起きた後では一目瞭然なのだが。。」 平均回帰。 可用性バイアス。「スーパーで自分が並ぶ列はいつも遅い。」 三つのドアの選択肢。標本空間の問題。 小数の法則。実際には法則ではなく、少ない数なのに、大数の法則であるかのように、全体を判断してしまおうとする誤り。 訴追者の誤謬(あべこべの誤謬)。 確証バイアス。 バタフライ効果。 ランダムネスの作用に気づかないのは、評価するときに見えると期待しているものを見ようとするから。成功・資産の程度で才能の程度を見定め、その関係を強調することで、因果的な見解を強化している。だから異常なほど売れている人間と売れていない人間の間にほとんど能力差がないことはままあっても、両者に対する見方にはたいてい大きな差がある。
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ひさしぶりの乱読日記デス本 ゆっくりと、本を読みたいキブンだったのかも 書店で見かけたこのタイトルに一目惚れ。 実はエラくなったら、残しておきたいコトバがあって 「(失敗は繰り返すことができるが) 成功は再生産できない」 失敗は意図的にできるかもしれないが 成功なんて、偶...
ひさしぶりの乱読日記デス本 ゆっくりと、本を読みたいキブンだったのかも 書店で見かけたこのタイトルに一目惚れ。 実はエラくなったら、残しておきたいコトバがあって 「(失敗は繰り返すことができるが) 成功は再生産できない」 失敗は意図的にできるかもしれないが 成功なんて、偶然デスョ(必然的に成功スル方法なんてないデスョ) と、いう意味。 成功の方法論をうたったり 「今、良い」事例から成功のパターンを解説したり さもシィ小賢しさでウンザリさせる ソノテの輩が小銭を稼ぐのをいつか止めたい なんて、思ってタリする中、共鳴できる一冊でした 内容も、確率論・統計論から認識論ナドナド 理論の説明、事例の紹介、学者のヨコガオがオモシロく紹介されてマス 本棚に残しておきたい一冊デシタ 因果的観念の「ソノ先」へ ヒトが突き抜けたら どぅなるんだろぅ。。。 成功は運がよかったから。失敗は自分に力がなかったから。 そう考えて経営をやってきた。 〜 松下幸之助
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確率の本 確率の勉強中の学生さんとか 読むと勉強が楽しくなると思う 人間は人生を管理していると思いたがるので 偶然 を信じたがらない というのを 心にとめて いこうと思う
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なかなか面白い内容ですが,確率や統計を十分理解できてないから,所々「?」なところが・・・ 大数の法則って懐かしいね・・・
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・タレブの「まぐれ」が(予測不可能な)不確実性を扱い、やや裏道的な内容なのに対して、本書「たまたま」は(予測可能な)不確実性を扱い、まさに王道という内容になっている →タレブの「まぐれ」とはまさに表と裏の好対照を成す 本書と合わせて読むことを薦める ・そのため、「まぐれ」的な...
・タレブの「まぐれ」が(予測不可能な)不確実性を扱い、やや裏道的な内容なのに対して、本書「たまたま」は(予測可能な)不確実性を扱い、まさに王道という内容になっている →タレブの「まぐれ」とはまさに表と裏の好対照を成す 本書と合わせて読むことを薦める ・そのため、「まぐれ」的な内容を求めていると肩透かしを喰う →内容について、行動経済学的な、または(予測不能な)ブラックスワン的な内容より、(予測可能な)正統派的な確率に関する内容が中心となっている ・確率と統計の歴史を丹念に追うところは「リスク」と同じだが、内容的には本書の方が読み易い ・実力と運(ランダムネス)を勘違いするなという警句はタレブと同じだが、そのことに対する処方箋として、「偶然の確率を自分でコントロールすることは不可能だが、チャレンジする回数を増やすことは自分でコントロール可能」と「前向きに歩くことの重要性」を訴えている点は好感が持てる 【面白いトピックは次のとおり】 ・平均回帰 …特別な事象があった後は、純粋の偶然により、十中八九ありきたりの事象が起きる →行動習性の理論「前向きな行動に報酬を与えることは効果があるが、失敗を罰することはそうではない」 →しかし空軍の多くの飛行教官の実感は「訓練生が見事な操縦をした際に褒めると、次回は決まって悪くなる」「下手な操縦をした生徒を怒鳴りつけると、おしなべて次回は操縦が改善される」 →理論(報酬は罰よりうまくいく)と実践(罰は報酬よりうまくいく)がズレるのは何故か →怒鳴った後、改善が見られる事は確かだが、見た目と違い、怒鳴ったことが改善もたらした訳ではない →理由は「平均回帰」にある →訓練生の技術は通常、目に見えないほどゆっくりとしか向上していかない、その為、特別にうまい(下手な)操縦をするのは、たいてい運の問題と言える →標準よりうまい操縦を偶然した訓練生は、翌日は標準的な(つまりもっと下手な)操縦をする確率が高い そしてもし教官が彼を褒めていれば、褒めても効果が無いように見える ・可溶性バイアス …自分の中の最も印象的な記憶に、保証の無い重要性を与えてしまう ・DNA鑑定の本当の精度 →DNA鑑定が間違う確率は、10億分の1 →ただし、DNA鑑定する研究所が人間的要因(ヒューマンエラー)により、鑑定を間違う確率は1% →100人に1人は間違う可能性がある ※意外と間違える確率は高い
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「まぐれ」のヒットに追随しようと「たまたま」というタイトルをつけたと思うが、原題は「The Drunker's Walk」なので、これまた「ウォール街のランダムウォーカー(A Random Walk down Wall Street)」にもかぶっているのかもしれない。人...
「まぐれ」のヒットに追随しようと「たまたま」というタイトルをつけたと思うが、原題は「The Drunker's Walk」なので、これまた「ウォール街のランダムウォーカー(A Random Walk down Wall Street)」にもかぶっているのかもしれない。人間の脳は確率統計をうまく解釈できるようには必ずしもできていないことをエピソードを交えて解説している。丁寧な記述でビジネス・金融よりも科学よりなので安心して読める。
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パスカルの三角形は初見だったが、それが正規分布に繋がっていくあたりは読んでいてとてもおもしろかった。
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