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たまたま の商品レビュー

3.8

63件のお客様レビュー

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2017/10/12

ランダムネス(偶然性、雑然性、不作為性)を解き明かす好著。株価の値動きは予測不可能であるとするのがランダム・ウォーク理論だ。株価は酔っ払いの千鳥足の如く次の一歩を予測することができない。仮に予測できる人がいたとするならば、世界の富をあっという間に独り占めできる。予言者に対して「だ...

ランダムネス(偶然性、雑然性、不作為性)を解き明かす好著。株価の値動きは予測不可能であるとするのがランダム・ウォーク理論だ。株価は酔っ払いの千鳥足の如く次の一歩を予測することができない。仮に予測できる人がいたとするならば、世界の富をあっという間に独り占めできる。予言者に対して「だったら株価を当ててみせろ」と反論するのは本質を衝いている。 https://sessendo.blogspot.jp/2017/10/blog-post_25.html

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2020/07/15

優れた小説の創造(あるいは、美しい宝石、美味しいチョコレートチップの創造)と、その小説(あるいは、宝石や、クッキーの箱) が何千もの小売店の店頭で山積みになることとのあいだには、ランダムネスと不確かさの巨大な溝が横たわっている。すべての分野の成功者が、ほとんど例外なく、ある特定の...

優れた小説の創造(あるいは、美しい宝石、美味しいチョコレートチップの創造)と、その小説(あるいは、宝石や、クッキーの箱) が何千もの小売店の店頭で山積みになることとのあいだには、ランダムネスと不確かさの巨大な溝が横たわっている。すべての分野の成功者が、ほとんど例外なく、ある特定の人間集団−−けっして諦めない人間集団−−の一員であるのはそのためだ。(p.18)

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2015/09/04

ダニエル・カーネマンのファスト&スローを読んでたので、こっちを読む意味はあまりなかったかも。内容はかなり重複してるし、こっちは対象読者がかなり低めに設定してある。ファスト&スローは分量的には3-4倍あるけど、読んでいて知的好奇心を掻き立てられるので。ページ数が多く...

ダニエル・カーネマンのファスト&スローを読んでたので、こっちを読む意味はあまりなかったかも。内容はかなり重複してるし、こっちは対象読者がかなり低めに設定してある。ファスト&スローは分量的には3-4倍あるけど、読んでいて知的好奇心を掻き立てられるので。ページ数が多くてもあちらがオススメかなぁ。

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2015/01/26

日常に潜む「偶然」を科学する本。著者はカリフォルニア工科大学で物理学を教えている。この本は世の中が如何に偶然に支配されているかを主張する。世の中の人は偶然を必然と勘違いし、偶然に何か意味を感じてしまう。P209に実に興味深いグラフがある。300人のファンドマネージャーがマーケット...

日常に潜む「偶然」を科学する本。著者はカリフォルニア工科大学で物理学を教えている。この本は世の中が如何に偶然に支配されているかを主張する。世の中の人は偶然を必然と勘違いし、偶然に何か意味を感じてしまう。P209に実に興味深いグラフがある。300人のファンドマネージャーがマーケットの平均を上回る成績を上げた年度数と、300人の学生が10回のコイン投げで表裏を予測して正解した数の比較だ。このグラフが実に全くと言って良いほど同じ人数の分布となっている。つまりファンドマネージャーには誰でもなれるし、才能は関係ないということだ。よく言われることだが、株の値動きはランダムウォークであるということを実証している。それでもチャートに罫線を引きますか?

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2014/03/01
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※このレビューにはネタバレを含みます

確率の、特に簡単そうに見える確率の問題というのは、ときに大きな錯覚に陥りやすい。 本書もそんな好例にあふれているが、個人的には3択のあとの再チャンスの問題と、「フロリダ」という名前の女児の問題が特に印象に残る。後者についてはいまだ釈然としないものがあるのだが。。。

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2014/07/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

○一言でいえば、統計と確率をぐっと身近にしてくれる本です。これほどに統計や確率の歴史や理論の概要を網羅的に取り上げ、かつ身近な例を挙げながら書かれた本はなかなかお目にかかれないと思います。 * メモ * ○「統計(数字)なんて、現実を極端に単純化したものに過ぎない。」とか「統計(数字)の知識なんて普段は役に立たない」。こんなことを考える人は少なくないでしょう。ですがその反面、人は”自分の見えているもの”をあまりに自明視(そして過信)しすぎてしまうものです。たとえ慎重な態度をもつ人であっても、考えの「正しい可能性」を検証することばかりに目が向いてしまって、「誤っている可能性」を含めた「蓋然性」の視点を見逃していることが少なくないのです。 ○例えば、どこかのだれか(そして多くの人)は「ある小説が売れるのは、その小説が本質的に優れているからだ」とか「不祥事があれば経営者を変えれば事態は解決する」と考えるでしょう。しかし著者によれば、出版社の人間は「アンネの日記」などのベストセラーをこてんぱんにけなしてボツにしているし、経営者をクビにしたところで事業成績は改善しない(もちろん、これらは平均的にそういう傾向があるということで、例外、つまりバラつきを認めないものではまったくない)。これらの例は、現実に現れた結果(売れた、評価されたなど)と潜在的な原因(小説の質、経営者の能力など)とを単純に結びつけることの誤り、そして危険性を示しています(人は、えてして自分の見たいものを対象に見出すもの・・・)。 ○このような蓋然性(確かさ・不確かさ)に満ちたものとして世界を捉えられるようになれば、人は「自分の意思でコントロールできる」とか「自分の見ているものは正しい」という考えから解き放たれ、より幅広い見方が出来るかもしれません。本書で取り上げられる統計学や確率は、まさにその為のツールであり、人が知らないうちに過ちを犯しがちな論理的思考を支える存在でもあるのではないかと思います。その歴史は、その蓋然性との戦いの歴史である、ということも出来そうです。 ○ありていに言えば世界が広がる本です。おすすめします。(”そんなの知ってるよ!”という優秀な人も、読み物として読むと面白いかもしれません)

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2013/11/10

もちろんある程度のフィルタリングが存在するにせよ、成功・富と才能が比例しないことはそろそろ一般常識として認識されても良い。 「勝ちは偶然、負けは必然」でもいいのだが、もはや格言というレベルではないということ。 敗者のやっかみとして使うと恥ずかしいが、勝者はこの事実を常に忘れないで...

もちろんある程度のフィルタリングが存在するにせよ、成功・富と才能が比例しないことはそろそろ一般常識として認識されても良い。 「勝ちは偶然、負けは必然」でもいいのだが、もはや格言というレベルではないということ。 敗者のやっかみとして使うと恥ずかしいが、勝者はこの事実を常に忘れないで謙虚にあって欲しい。

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2013/10/06

千鳥足のような人生の中の出来事、偶然を必然と思うのはなぜか?偶然の作用を学べる本。 「たまたま」を読了。 千鳥足のような足跡を辿る偶然がどう人生に作用しているか。 可用性バイアス、自己の経験に比重がかかる。 パスカルの三角形とベル曲線および正規分布。 確証バイアス、人は反証を...

千鳥足のような人生の中の出来事、偶然を必然と思うのはなぜか?偶然の作用を学べる本。 「たまたま」を読了。 千鳥足のような足跡を辿る偶然がどう人生に作用しているか。 可用性バイアス、自己の経験に比重がかかる。 パスカルの三角形とベル曲線および正規分布。 確証バイアス、人は反証を退けて賛同意見ばかりを見てしまう。 ギャンブラーの誤謬、そろそろやめとこうと考える。 訴追者の誤謬、もっともらしい考えの誤り。 敏腕弁護士、法廷で使った確率論の操作。 モンティーホール問題、人は最初の選択による確率への影響を忘れがち。 HIV陽性宣告でも元気な理由、医者は1000分の999ダメと言った。 予測的中のファンドマネジャー、連勝する野球選手、利益を出すCEOに与えられる報酬と才能の関係。 などなど 他にも色々なエピソードをあげながら、確率や統計について説明されています。 読み終えた感想としては、目に見える結果のみで一喜一憂しすぎる必要はないということ、陳腐だけど、限られた時間の中で努力を継続する工夫をすることが大事だと考えました。

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2013/10/03

楽しい本。でもワインの話、どう読んだら良いのか…高いものが美味しくて安いのがそうでもないのは、絶対だと感じているんだけど…

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2013/07/18

これまた行動経済学の本かと思いきや著者は確率や統計が専門の物理学者でCaltek時代にはファインマンに学び「ファインマンさん最後の授業」を書き、ホーキングとは共著で「ホーキング、宇宙の全てを語る」を書いている。しかも大学に職を得る前にはスタートレックの脚本を書きゲーム会社を作って...

これまた行動経済学の本かと思いきや著者は確率や統計が専門の物理学者でCaltek時代にはファインマンに学び「ファインマンさん最後の授業」を書き、ホーキングとは共著で「ホーキング、宇宙の全てを語る」を書いている。しかも大学に職を得る前にはスタートレックの脚本を書きゲーム会社を作っている。本書の原題はThe Drunkard's Walkで直訳すれば千鳥足だろうか、邦題を「たまたま」にしたのは上手い。著者がこの本を書くことになったのもデザインされてではなく、どうやらたまたまなのだ。内容的にはカーネマンのFast&Slowとかぶり引用もかなり多い。ただし正規分布やランダムネスや確率などが主なテーマになっている。 選挙の世論調査については標本数が1000を超えると母集団の大きさに関係なく誤差がだいたい3%くらいに収まってくるそうだ。ニールセンの電話調査のサンプル数が1000くらいだと言う理由がようやくわかった。(ただし、平日の昼間に携帯ではない電話に出る人たちが母集団として偏っていないかは別だと思うが) 正規分布からの乖離を見るのはある程度母数が多ければいろいろ使える手段らしい。また正規分布に従わないものについてはベンフォードの法則というのが使える。指数関数的に増えていくようなデーターを扱うとその中に表れる数字は1が一番大きく、9が一番少ない。対数グラフに直線にのるようなデーターはこの法則が当てはまる。(対数グラフは10〜20の幅が80〜90の幅よりも広い)不思議だと思ったらウィキで調べてみよう。詐欺や脱税の調査にこの法則を使っているらしい。 音楽や本がヒットすると最もらしい理由が述べられるがどうも正のフィードバック効果が有る様だ。毎日あまちゃんを見ていると潮騒のメモリーズがいい歌に思えてくると言うようなことだ。(カーネマンは単純接触効果と書いてたと思う)ハリーポッターと賢者の石は最初12の出版社がただ長過ぎると言う理由で出版を見送った。ただ今年別名で書いた小説は新人にしては出来が良過ぎるとの理由でサンデー・タイムズが調査しローリングスの別名と言うことをあばいているのでちゃんとわかる人もいると言うことなのかも。 プロもだまされる問題もある。 テレビ番組で3枚の扉の後ろがあり、一つの扉の後ろには車が、残り二つの扉の後ろにはヤギがいます。あなたは開けた扉の賞品を手に入れられます。 あなたがまず一つの扉を選ぶと司会者が扉を一つ開けます。そこで選択肢が与えられますがあなたは最初に選んだ扉を開けますか、それとも変えますか?

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