ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 の商品レビュー

辻村深月【著】

2016/05/03

とある殺人事件をめぐる、複雑な女友達の物語、そして、母と娘の物語でした。
地元の友達と、自身の環境が変わることによって気づく価値観のズレがリアルで、ヒヤリさせられました。疎遠になっていたかつての友人と会う場面の、気まずさや気の置けなさにはハラハラさせられました。
2人の主人公が対照的で、それでいて完全に切れることができない、羨望と罪悪感の混じり合った複雑な関係には、読んでいて引きつけられました。
どちらの生き方も極端で、選べないけれど、友人を羨みながら泣き崩れる主人公には、哀れみを感じました。自身の友に対する憧れによる固執と、母子関係の異常さに気付かなかったのだから、これ以外の道はなかったのだろうけども、それにしても、やはり哀れでした。救われない末路が、すごく、悲しかったです。

2016/04/21

同じような田舎で同じような友人たちを見てきたから、
なんかよくわかるわ〜と読んだ。
そして母と娘の閉塞感。
母が早く死ななければどれだけあのへどろのような関係が続いただろう。
翠の口調がいろいろアレでうざかったが…
ただ、出てくる人の行動の元がイマイチ理解出来ない。

2016/03/05

この作家さんの作品は、心がもやもやして最初は中々読み進めないのだが、最終的には一気に読んでしまう。登場人物の女の子の中に自分が見えてしまうからなのか？何故か読後感がスッキリしない。

2015/12/20

なぜ仲良し親子だったのに、チエミは母を殺したのか、最後に少しだけ救われる事実。女子カーストとか思いおこした。

2015/10/30

今、結構目にする母娘の関係が根底に。事件を起こした娘の性格がどうしても苦手で、時折いらっとしつつ本を捲った次第です。でも一章の主人公は好き。ここまで田舎の世界と、女子界の怖さを知らない（後者はあえて捨てた）ので、大変なのねーと、別世界を見るようで同調はまるで無理でしたが、一気読みするくらい、面白い内容ではありました。

2015/09/16

泣けるわ。女子っていろいろ怖いよね。
とか言いつつも、共感というか、女子特有のいろいろに頷けました。タイトルの0807がいつ出てくるのかと思ったら…！気づけなくて悔しい！！いい作品でした。

2015/08/16

自分が男性でその全てをわからないという点、前半が少しだらけるという点、それを除けば５点をつけていたかもしれない。

2015/08/06

読み難くて話に入っていくことがなかなか出来ず、途中諦めそうになってしまった。
ただ、内容は嫌いじゃないかな。
面倒で疲れてしまうけど突き放せない親子関係や女友達同士の関係、『そうそう！』と思いながら読めました。
最後は希望が持てて良かった～。

2015/06/24

地方都市を舞台に、母を殺して逃げた女性と彼女を探すため、一度は捨てた昔の友人などのつてをたどる親友の話。狭い世界で生きる女性たちがリアルに描かれている。

2015/04/04

女同士の関係なんてこんなもんがデフォルトだと思うけど、あたしは面倒くさがりだから、こんな関係築けなかったなー。でもこんな関係も女に生まれたからには悪くなかったかもなと思った。