ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
幼少時に虐待経験持つ神宮寺みずほと、その幼馴染で母親と一心同体のチエミさん。どちらも地方都市によく居そうな二人。及川亜理沙さんが随分チエミに手厳しい。ここまでタイプが違えばお互い余り深入りせずに済ませそうだけど、ガチンコで対決するとこんな展開になってしまうなかしら。。 第一章と第二章の分量の圧倒的なアンバランスが二人の内面世界の大きさを象徴しているような気がしました。 最後の反転は完全に想定外。やられたー。
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母親を殺害した後失踪した幼なじみを探す物語。 主人公みずほは、母親との関係が良好ではない。 それに対してチエミと彼女の母親はとても仲が良かった。 それなのに、なぜチエミは母親を殺害したのか。 みずほがチエミの関係者に話を聞くうちに驚きの真相が見えてくる。 この作品では、女性の本...
母親を殺害した後失踪した幼なじみを探す物語。 主人公みずほは、母親との関係が良好ではない。 それに対してチエミと彼女の母親はとても仲が良かった。 それなのに、なぜチエミは母親を殺害したのか。 みずほがチエミの関係者に話を聞くうちに驚きの真相が見えてくる。 この作品では、女性の本質、とりわけ汚い部分が上手く描かれていると思う。 読んでいると『あー、この気持ちわかる』、『私と似てる』と感じることが多くあり、自己嫌悪になった。 辻村さんの作品では、いつも魅力的な登場人物の虜になるが、今回はマイナス面で共感するところは多かったが、あまりはまらなかった。
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32)望んでいないと何度も口にした。まだバリバリ働ける途中なのに計画が狂っちゃった。嫌みである事を自覚しながら平凡な女を望んでいる事を恥じて偽悪的に嘯いた。望んだ事は叶えてきたつもりだった。だからこそ人生に耐性がなかった。
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題名のゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。の正体が何なのか。最後まで分からずに話は進んでいく。2組の母と娘を中心に話は進む。母を殺した娘に、どんな訳があったか。これも、最後に解決する。人間の誕生に関する題材を、上手く書き連ねて読書を飽きさせない著者の力量に感嘆する。
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全く共感できない、理解できないと手放しで言える人が羨ましいです。今まで読んできた中で一番大きな衝撃でした。年齢と今の自分の立場、過ごしてきた歳月、もちろんそれで感じ方は変わるのでしょう。自分を育ててくれた母に改めて感謝し、自分の子育ても考えてみたり、そんな作品でした。この本を書い...
全く共感できない、理解できないと手放しで言える人が羨ましいです。今まで読んできた中で一番大きな衝撃でした。年齢と今の自分の立場、過ごしてきた歳月、もちろんそれで感じ方は変わるのでしょう。自分を育ててくれた母に改めて感謝し、自分の子育ても考えてみたり、そんな作品でした。この本を書いている時点で彼女は母親ではなかったと思うのでその心理描写には驚きです。
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★軸があるからこそのストーリーテリング★手練れだなあと思わせる伏線と回収。妊娠話を後半で気づかせておいて、最後に視点を変えてひっくり返す。地方都市での生活の息苦しさを通奏低音としつつ、ふたつの母娘の関係を通じて、子を思う親の気持ちで泣かせる。タイトルも効いている。
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図書館で借りたもの。 "30歳"という岐路の年齢に立つ、かつて幼馴染だった二人の女性。 何かに突き動かされるように、警察の手を逃れ今なお失踪を続けるチエミと、 彼女の居所をつきとめようと奔走するみずほ。 行方を追う中、不可解な事件とその真相が明らかに。 ...
図書館で借りたもの。 "30歳"という岐路の年齢に立つ、かつて幼馴染だった二人の女性。 何かに突き動かされるように、警察の手を逃れ今なお失踪を続けるチエミと、 彼女の居所をつきとめようと奔走するみずほ。 行方を追う中、不可解な事件とその真相が明らかに。 殺人を犯したかもしれない友人と赤ちゃんポストが交わって、なんとなく道筋は見えたけど、「タイトルの数字はなんだ!?」と一気読み。 その数字に思い当たった時に鳥肌が立った。 そういう意味だったのかと。 女性同士の関わり方がリアル。 スクールカーストや女性同士のマウントを描くのが本当に上手いなぁ。 子どもを自分の思い通りにしてはいけないなぁと改めて思った。
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筆力はあると思うし、構成もウマイなぁと感じるんだけど、いかんせん私の好みじゃないプロットだったな、今回は。
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111:親と子、そして、母と娘の物語。これが父と息子なら成立しなかったであろう作品で、「女友達」「同僚」「恩師」、さまざまな関係性が語られるのですが、身に覚えがあるだけに辛くて苦しい描写が多かった気がします。でも、どうしてか泣けて仕方なかった。辻村作品は、どうしてか手にとったとき...
111:親と子、そして、母と娘の物語。これが父と息子なら成立しなかったであろう作品で、「女友達」「同僚」「恩師」、さまざまな関係性が語られるのですが、身に覚えがあるだけに辛くて苦しい描写が多かった気がします。でも、どうしてか泣けて仕方なかった。辻村作品は、どうしてか手にとったときの自分自身の状況、心境にものすごくシンクロしているのが不思議です。あるいはもしかすると、「呼ばれている」のかな。
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友人の事件を軸に、主人公の過去が明かされていく形の第1章 話の着地点が感じられるようになると、興味も増していきます 第2章は友人の視点で結末が、しかし後付け感があります 不可解な点も感じます 文学作品としては第1章、あるいはそれに父親のエピソードを加えれば十分に感じました 女...
友人の事件を軸に、主人公の過去が明かされていく形の第1章 話の着地点が感じられるようになると、興味も増していきます 第2章は友人の視点で結末が、しかし後付け感があります 不可解な点も感じます 文学作品としては第1章、あるいはそれに父親のエピソードを加えれば十分に感じました 女性からは共感できる部分もあるのかもしれませんが、男性からはちょっときつい話ですね
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