床屋さんへちょっと の商品レビュー
家族の 暖かさ を再認識できる素敵な癒し本です。これを読むと父親の気持ちを素直に受け入れられるようになれるかもね。
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職業人としての男の半生を描いた小説だと思っていたら、父と娘の物語だったんですね。そう気付いてからは涙腺緩みっぱなしでした。1番目のお話のラストで気付いたので、つまりはほぼ全篇、時にくすくす時にぐしゅぐしゅ読んだというわけです。父と息子、父と娘、夫と妻、祖父と孫、上司と部下。それぞ...
職業人としての男の半生を描いた小説だと思っていたら、父と娘の物語だったんですね。そう気付いてからは涙腺緩みっぱなしでした。1番目のお話のラストで気付いたので、つまりはほぼ全篇、時にくすくす時にぐしゅぐしゅ読んだというわけです。父と息子、父と娘、夫と妻、祖父と孫、上司と部下。それぞれの関係はいつも良好とはいえないけれど見えない絆で繋がりあっている。そしてその絆はおいそれと切れるものではないのだと。おばあちゃんが残した本、母さんがする父さんの物真似、死神のような霊園の案内係、そして1件の床屋さん。主題とは関係ないように思える小さなエピソードが最後にじんわり効いてきました。うまい!
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主人公は父から受け継いだ会社を倒産させ、あらたな会社に就職。そこで定年を迎えている。 娘は会社を興し、息子を一人連れて実家に戻ってきた。 主人公の人生をさかのぼる短編集。 それぞれに床屋さん、髪を切る出来事がピリッと含まれている。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
いつになく、しんみりとした展開にウルっときた。 最近の著者の「お仕事もの」の小説はイマイチだと感じていた私としては、今回の作品は久しぶりに面白かった。 ふふふと笑って、ちょっぴり泣けて、じんわり温かくなれる。 彼の作品はやっぱり、良い。 嫌な奴も、意地の悪い奴も、登場人物一人一人がなぜか愛しい。 読み終わった後、父親の背中に「お父さん」と呼びかけたくなる、そんな作品。
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偉大なる父。 製菓工場の二代目としてかつて社長を勤めた勲は、経営悪化により会社を潰してしまう。父はみんなに愛されていたが故に、どこに行っても父と比較されてしまう・比較してしまう自分の引け目を感じて生きていくのだが、家族や周りにいた仲間や知人からはしっかり自分も愛されていたという良...
偉大なる父。 製菓工場の二代目としてかつて社長を勤めた勲は、経営悪化により会社を潰してしまう。父はみんなに愛されていたが故に、どこに行っても父と比較されてしまう・比較してしまう自分の引け目を感じて生きていくのだが、家族や周りにいた仲間や知人からはしっかり自分も愛されていたという良い話だった。 普通に読んでしまったので、読み取るべきテーマとか意味を拾いきれなかった。各話でちょいちょい床屋さんによるところとか・・・。でも、父のすごさを感じる。そんな余韻。 この人の作品で男性主役は初めて出会った。
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構成が非常に面白かった。 だんだん時代を遡ってある家族の営みを丁寧に描いていたのは好感が持てる。 ってか、巧いよ。 <このさきなにが起こるかはわからない。その不安に打ち勝つためにはいまをがんばるしかない。> 素敵な言葉だと思う。 必ずしも不安だけだとは限らないと思うけど、そう...
構成が非常に面白かった。 だんだん時代を遡ってある家族の営みを丁寧に描いていたのは好感が持てる。 ってか、巧いよ。 <このさきなにが起こるかはわからない。その不安に打ち勝つためにはいまをがんばるしかない。> 素敵な言葉だと思う。 必ずしも不安だけだとは限らないと思うけど、そうして日々を過ごしていければ素敵なことだと。 宍倉家のようにちょっと寄り道しながらも、ゆっくりとゆっくりと過ごすのって良いわ。 久しぶりに気持ちがほんわかとなる作品。 星は3.5
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父の興した会社を潰した男。 男の働く姿を見て、会社の面白さに気付いた娘。 父と娘の様々な関わりを 時間を遡って描いていく。 じんわりとあったかく面白いのだが あと1歩何かが物足りない。 【図書館・初読・12/22読了】
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<内容>宍倉勲は二十代半ばで父が興した会社を引き継いだが、十五年後に敢えなく倒産させてしまった。罪悪感をぬぐえないまま再就職し定年まで働き、もうすぐ「人生の定年」も迎えようとしている。だが、そんな勲の働く姿こそが、娘の香を「会社」の面白さに目覚めさせて―「仕事」によって繋がった父...
<内容>宍倉勲は二十代半ばで父が興した会社を引き継いだが、十五年後に敢えなく倒産させてしまった。罪悪感をぬぐえないまま再就職し定年まで働き、もうすぐ「人生の定年」も迎えようとしている。だが、そんな勲の働く姿こそが、娘の香を「会社」の面白さに目覚めさせて―「仕事」によって繋がった父と娘を、時間をさかのぼって描く連作長編。
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2009.12.8 図書館。 この宍倉勲といい、横道世之助といい昭和的ないい人が今流行っているのだろうか?時間軸が段々と遡って行ってあの最後の章への繋がりがいいですね。若いうちに死んだわけでもなく、現役でもない人の葬式に弔問客が集まるというのはその人の評価のしるし。
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宍倉勲さんを中心とし、仕事・家族を描いた話。いろいろな時代をベースに書かれていて楽しめました。因みに、自分も床屋派です。
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