床屋さんへちょっと の商品レビュー
娘と父親を時系列に追っていく設定と言い、「床屋さん」というキーワードと言い、「山本幸久を読んでいこう」というツボにはまった一冊。
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製菓会社の二代目として頑張るも、オイルショックの影響を受けて会社を倒産させてしまった宍倉勲の一生を、床屋を絡めて書いた連作短編集。親子関係、夫婦関係、職場の人間関係が割とリアルに描かれてます。
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初めての山本幸久作品。 男の一生は死んだあとに評価されるのだろうか? カミさんや子供達はオヤジの仕事、生き方をどう評価してるのだろうか?
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わりと新刊なのに地元図書館で発見☆えらいぞとほめたくなりました。 内容ははなうた日和にちょっと似た雰囲気だったかも。ユニークな子供が出てきたり、テーマソングがあったり。
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新刊=読む 作家さんなので読む 宍倉勲の一生を床屋を絡めて書いた連作短編集。 一番最近から時系列を逆にさかのぼっていく書き方で そこが新しい感じで面白かったけれど、ちょっと読みにくかった。 どの話も床屋が絡むのがちょっと無理やりな感じだった。 でも山本さん特有の短編の...
新刊=読む 作家さんなので読む 宍倉勲の一生を床屋を絡めて書いた連作短編集。 一番最近から時系列を逆にさかのぼっていく書き方で そこが新しい感じで面白かったけれど、ちょっと読みにくかった。 どの話も床屋が絡むのがちょっと無理やりな感じだった。 でも山本さん特有の短編の絡め方がとても上手で前の章の話が 次の章にちょっと関係あったり小さな発見がまた楽しい。 最後は娘の香が語り手になるんだけれど、 香が逆境から立ち上がり、これからうまく 生きいていけるのかちょっと心配になった。
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親から譲り受けた会社をつぶしてしまった元2代目社長。会社の清算を終え、雇用される側として、人生の再スタートを切る。 そんな父と家族の物語。 時を遡っていく構成が面白い。 その時々の床屋さんとの関わりも。 ラストはホロリと泣けます
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孫と一緒に生前墓を見に行って「桜」 娘の婚約者を紹介される直前に「梳き鋏」 工場見学に行ったインドネシアで「マスターと呼ばれた男」 初めて女性が参加する定例会議の前に「丈夫な藁」 家出した娘を迎えにいった先で「テクノカットの里」 取材に来た娘を連れて取引先と会いに「ひさしぶりの日...
孫と一緒に生前墓を見に行って「桜」 娘の婚約者を紹介される直前に「梳き鋏」 工場見学に行ったインドネシアで「マスターと呼ばれた男」 初めて女性が参加する定例会議の前に「丈夫な藁」 家出した娘を迎えにいった先で「テクノカットの里」 取材に来た娘を連れて取引先と会いに「ひさしぶりの日」 お菓子のオマケを考えながら入社式前に「万能ナイフ」 仕事に行き詰まりながら父の行きつけだった「床屋さんへちょっと」 父から中堅の製菓会社を継いだものの潰してしまい 繊維メーカーに再就職した男の人生を 床屋をキーポイントにしながら振り返る。 装丁:坂川事務所 装画:村田善子 父から継いだ製菓会社を潰してしまったことを ずっと気に病んで残りの人生を歩んでいるけれど そのときそのときの自分の仕事をまっとうしている姿に もっと前を見てよって言いたくなります。 最終章では他者の視点もあって余計に。 軽くだけれど女性の社会進出の推移にも触れられていた。 女性の総合職採用がない時代から 男女雇用機会均等法が出来るがお茶汲みは女の仕事、という時代、 そして娘の香が会社を立ち上げられるようになった時代へ。
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主人公が、家族想いなんだけど情けないところもある初老の男性であった為か、全体の雰囲気が重松清さんっぽかったような気が・・・。 今までの作品の中にあった「仕事に向かって頑張る人」の勢いは無かったかな。 でもそんな人たちが老境にさしかかったらこうなるのであろうな・・・という「その...
主人公が、家族想いなんだけど情けないところもある初老の男性であった為か、全体の雰囲気が重松清さんっぽかったような気が・・・。 今までの作品の中にあった「仕事に向かって頑張る人」の勢いは無かったかな。 でもそんな人たちが老境にさしかかったらこうなるのであろうな・・・という「その先」の話も悪くなかったです。 製菓会社の二代目だったころに通った床屋さんとの関わり合い方もうまかったですね。そこに通うことになる宍倉家三代のお話もほのぼの。 「桜」「梳き鋏」「マスターと呼ばれた男」「丈夫な藁」「テクノカットの里」「ひさしぶりの日」「万能ナイフ」「床屋さんへちょっと」の8編からなる短編集なのですが、時間がだんだんさかのぼっていき、ラストの「床屋さんへちょっと」で語り手ががらっと変わるところも面白かったです。 ワタクシ、「マスターと呼ばれた男」が一番お気に入りだったので、○○さんの葬儀に来ていた外国人の葬儀客の姿にほろりとさせられました。 彼は、彼のオビ・ワン・ケノービを忘れていなかったのね~。 他にも娘の香やかつての部下、社長時代の部下の子供たち・・・。地道に、地道に生きてきた一人の男性が、こんなに周りの人に影響を与えていたのだなぁと、まるで自分の父親をほめてもらったみたいな、ほんわかした気持ちになる一冊でした。 やっぱり山本さんの作品はイイ!!
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お父さんと娘の関係。お互いを思いあっても、なかなか難しいです。お父さんの職場を見学に行った小学生の頃の娘の話が好きでした。お互い全然違うことを見て、違うことを覚えているのがおもしろかったです。お父さんの何気ない言葉を娘が覚えていたりして、じーんときました。
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2010/10/03 とても面白かった。父と娘の交流がテーマになっていて、心が温まるのんびりした話。短編集になっていて、1話ずつ時間が遡っていく。最後の話はうるっとくるけど、話自体は暗くて悲しいとかではなく、前向きで明るいので、読んだ後心地よかった。睦子が勲のモノマネをするシーン...
2010/10/03 とても面白かった。父と娘の交流がテーマになっていて、心が温まるのんびりした話。短編集になっていて、1話ずつ時間が遡っていく。最後の話はうるっとくるけど、話自体は暗くて悲しいとかではなく、前向きで明るいので、読んだ後心地よかった。睦子が勲のモノマネをするシーンを読んで、勲は死んだ後も思い出の中で生き続けてるんだなと感じた。
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