獣の奏者(2) の商品レビュー
こっちはやっぱり王獣のシルエットイメージなんかな… ていうかほんと"王獣"って名前かっこいいよな… 上橋先生作品は専門用語っていうか独特な語彙が難しくて、獣の奏者シリーズはそれが顕著なんだけど、奥付での上橋先生の児童文学のつもりで書いてないっておっしゃっててな...
こっちはやっぱり王獣のシルエットイメージなんかな… ていうかほんと"王獣"って名前かっこいいよな… 上橋先生作品は専門用語っていうか独特な語彙が難しくて、獣の奏者シリーズはそれが顕著なんだけど、奥付での上橋先生の児童文学のつもりで書いてないっておっしゃっててなるほど……ってなった…なるほど……
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4.8 久しぶりの一気読み。 もちろん楽しい話ばかりではない、というより、切ない話の方が多いかもしれない。 でも、次が気になり、でも、軽く早く読んでいくのも勿体無くて、じっくりと読んでいきました。 いったん区切りが付いたような終わり方になっていますが、全4巻中まだ半分、これからど...
4.8 久しぶりの一気読み。 もちろん楽しい話ばかりではない、というより、切ない話の方が多いかもしれない。 でも、次が気になり、でも、軽く早く読んでいくのも勿体無くて、じっくりと読んでいきました。 いったん区切りが付いたような終わり方になっていますが、全4巻中まだ半分、これからどのように進んで行くのか楽しみです。
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上橋菜穂子先生といえば、「精霊の守り人」が有名でしょうか? 多媒体で多少の知識はあるものの、小説としては今回が初対面でした。とても道徳的な内容ながら、虚無的なダウナーさと、砂漠の中で救いのオアシスに出会ったような、そんな混濁した読了感を残す作品でした。 本作は獣の奏者二作目。母...
上橋菜穂子先生といえば、「精霊の守り人」が有名でしょうか? 多媒体で多少の知識はあるものの、小説としては今回が初対面でした。とても道徳的な内容ながら、虚無的なダウナーさと、砂漠の中で救いのオアシスに出会ったような、そんな混濁した読了感を残す作品でした。 本作は獣の奏者二作目。母を失ったエリンが、母と同じ職「獣の医術師」として格式高い学び舎の門を叩く。新しい生活に戸惑いながらも悪戦苦闘していると、傷ついた王獣が運ばれてくる。ここから物語はスタートします。 蜜蜂の生育、傷ついた王獣の世話などの過程で思考し、広い世界を見れるよう成長した彼女は、歴史でもまれにみる大きな成果を残します。しかし、それは決して幸せにしてくれるものではなく、むしろ冷たい事実を彼女に押し付けました。「生物の根底にあるのは愛ではなく、恐怖である」。恩師エサル師のセリフを人間、獣両方から突きつけられた彼女の苦悩は、天才が若くして自殺するような聡すぎるがゆえの不幸と同質である。私はそのように思えてなりません。 一作目では、エリンの取り巻く状況や動物に対する好奇心に焦点があてられましたが、本作では、その結果なにが見えるようになるのか、そんなところがテーマなのだと思います。ああ、重い、重すぎる。これは絶対、児童書でやるテーマじゃない。訓戒として含蓄があろうとも、感受性豊かな子供が見たら勉強する気をなくす気がします。それでも、やはり子供には見てほしい。そんな魅力の詰まった傑作だろうと私は思いました。 ファンタジー好きなら絶対に見てほしい一作、「獣の奏者」。絶対に購入しましょう。
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『獣の奏者 Ⅱ 王獣編』読了。 2ヶ月ぶりに…最後の場面でグッときました…主人公の切実な願いと裏腹に王国の戦争に巻き込まれていってしまう展開でとてもハラハラしました。人は愚かだな。知らないことに加え欲のために行動してる様が愚かだなと思った。ファンタジーだけど、現代でも通じると思う...
『獣の奏者 Ⅱ 王獣編』読了。 2ヶ月ぶりに…最後の場面でグッときました…主人公の切実な願いと裏腹に王国の戦争に巻き込まれていってしまう展開でとてもハラハラしました。人は愚かだな。知らないことに加え欲のために行動してる様が愚かだなと思った。ファンタジーだけど、現代でも通じると思う 2017.5.14(1回目) ------------------------------------------------ 『獣の奏者 Ⅱ 王獣編』再読。 ファンタジーだけど現代にも通じるような内容だった。 政治が絡む運命に翻弄されることになったエリン。最終的に死を覚悟しながらも生きたいと思った矢先に長年連れ添った王獣が助けにくる場面で終わった。 その後の展開が分からないけど、これが前編の答えなんだろうな。 運命って生きていく時系列上で出会う人や出来事で決まっちゃうんだろうなって気がしてきた。その時その時の思いや行動であらぬ方向にいかないで済むならどんなにいいことか。 それがなかなか難しいから人生って面白くなるんだろうね…悲しいことに。 ファンタジーだけど、これは後世にも読んでほしいな… 2020.7.11(2回目)
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ジョウンと一緒に暮らし始めたエリンは、あるとき山の中腹で野生の王獣の親子を目にする。エリンはその美しさに心を奪われた。 成長したエリンの行く末を考えた結果、 ジョウンは獣ノ医術を学ぶ学校に、彼女を入学させることにした。そこでは真王に捧げられた王獣の世話をしていたが、昔見た野生の...
ジョウンと一緒に暮らし始めたエリンは、あるとき山の中腹で野生の王獣の親子を目にする。エリンはその美しさに心を奪われた。 成長したエリンの行く末を考えた結果、 ジョウンは獣ノ医術を学ぶ学校に、彼女を入学させることにした。そこでは真王に捧げられた王獣の世話をしていたが、昔見た野生の王獣とあまりにも違うみすぼらしい姿にエリンは疑問を持つ。 そんな折、傷ついた王獣の子ども、リランが運ばれてきた。光を怖がり、何も食べようとしないリラン。このままでは死んでしまう。エリンはある方法を思いつき、自分に世話させてくれと学長であるエサルに頼み込む。 エリンとリランの間に芽生え始める絆。 しかし、もともと獣と人は決して合い入れないもの。いや、そうしてはいけないもの。それは昔からの決まりであり、昔から道具を使って王獣を操ることにより、彼らを支配してきたのだ。 生きるものすべては、本来のまま生きる権利があるはずだという真っ直ぐなエリンの想いが、またあの悲劇を引き起こすことになるのだろうか。 確かにエリンの言っていることは正しいことだと思うけど、歴史から人は学ばなきゃいけないし、同じ悲劇は繰り返してはいけない。 でもエリンは全然言うことを聞かないのだ。彼女のしていることが、彼女の命だけなく、王国の人々の未来をも脅かすかもしれないということを、周りの人たちから何度説得されても聞く耳を持たないのだ。 個人的にはそこが気になり始めて、終いにはエリンのことがあまり好きではなくなってしまった。 ラストはファンタジーならではの壮大な終わり方。 続きもあるようなので、是非読んでみようと思う。その後の彼女の人生は大いに気になるところだ。
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この巻で、聖なる真王と、その聖性を守るため国防を担ってきた大公との緊張関係は大きな危機を迎える。 前の巻でもそういった話は周到に語られていた。 人間が神の権威でまとまるものか、武力と国家の関係、そして人間が生き物を好き勝手に利用してよいのかなどの重いテーマ群が読み取れる。 ただ...
この巻で、聖なる真王と、その聖性を守るため国防を担ってきた大公との緊張関係は大きな危機を迎える。 前の巻でもそういった話は周到に語られていた。 人間が神の権威でまとまるものか、武力と国家の関係、そして人間が生き物を好き勝手に利用してよいのかなどの重いテーマ群が読み取れる。 ただ、王獣を操れることで国の政争に巻き込まれたエリンの感じる虚無感が痛々しい。 上橋さんはそれが書きたかったのか、と納得しつつも、やはり自分は前半の、エリンが王獣の子リランと、手探りで関係を築いていくところにわくわくする。 カザルム学舎の人々――エサル師、トムラ、ユーヤンらが、本当にいる人のように、くっきりとした個性を持っている。 最後の辺り、王宮がエリンの協力を得るためにカザルムの人々が幽閉されているとある。 そしてこの人たちがどうなったか語られぬまま、物語は終結。 物語のすべての登場人物に同じ重みが与えられないのは当然のことだろうけれど、エサルほどのキャラクターも放置?と思うと、やや不思議な気がする。
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「運命の曲がり角」 人と獣の種別を超えた先に。 規定を知っていたとしても野生に生きる者達を知っている彼女ならば、自身の命をかけてでも今と同じ状況を作り出していただろうな。 柔軟な考えが生んだ奇跡を、民族の秘術と言う者は自分にない知識を羨んだのかもな。 「飛翔」 意思疎通が出来る...
「運命の曲がり角」 人と獣の種別を超えた先に。 規定を知っていたとしても野生に生きる者達を知っている彼女ならば、自身の命をかけてでも今と同じ状況を作り出していただろうな。 柔軟な考えが生んだ奇跡を、民族の秘術と言う者は自分にない知識を羨んだのかもな。 「飛翔」 意思疎通が出来る者がいる。 どれだけ恐ろしい事を自らが犯しているのか気付いた時には、後戻りなど出来ぬほど険しい道程が目の前に出来上がっているのでは。 好奇心が勝ってしまったのかもしれないが、師として逸早く指導すべき事ではないか。 「襲撃」 考えるよりも身体が動いた。 過去に無い新たな歴史を作ってしまった時から注意深く行動し、どんな事があったとしても冷静に考えて行動すべきだったのだろうな。 あの時の忠告を聞き入れていれば、自ら身を滅ぼす道へ歩む事などなかっただろうな。 「風雲」 全て計画されていた物事で。 幼い心には信じ難い話ばかりかもしれないが、これから民を見守る王になるのであれば口にせずとも必ず知っておくべき現実だろうに。 心に傷を負い純粋な眼が曇るよりも前に、姿を見せる事すら出来なかったのだろうか。 「獣の奏者」 未来図に描いた通りの世界。 これだけ綿密に創られた策を全て打破する方法など無かったのではと思うが、予想外の出来事のおかげで救われた命もあるのだろうな。 最悪としか言いようのない結果だが、せめてもの救いは当人達が無事だった事かもな。
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主人公とともに物語を息づいていた気持ちになって読んでいた。怒り悲しみ、その源泉がよく読み取れる、あるべきものがあるべきところへ収まった物語のように思う。それは簡単なことではない、とも。
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王獣という聖なる獣の子を助けたエリンがたどる数奇な運命と、残酷な戒めとは。日本ファンタジー小説の金字塔、続編です。
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どっぷり世界に浸る。もう少しエリンの性格が明るくってもいいのにな、と言うより、明るく幸せになってほしいと願う自分がいる。
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