獣の奏者(2) の商品レビュー
一気に読み進めてしまった。 どう考えても暗い未来しか見えず、ページをめくりたくなくなってしまいそうになるけれど、生きることの輝きを知りたくて、読むことをやめられない。
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2巻目。 読み始めたら止まらない。 著者の世界観にズブズブハマる。 1巻目で感じたファンタジーへの違和感は皆無。 すっかり、自分の頭は、著者ワールドになっている。 読みながら、王獣をとてもかわいいと思いつつ、ある場面では、顔面蒼白になる。 想像しすぎて吐き気を催すかと思った。...
2巻目。 読み始めたら止まらない。 著者の世界観にズブズブハマる。 1巻目で感じたファンタジーへの違和感は皆無。 すっかり、自分の頭は、著者ワールドになっている。 読みながら、王獣をとてもかわいいと思いつつ、ある場面では、顔面蒼白になる。 想像しすぎて吐き気を催すかと思った。 このラストだけを見ると、世界にとって一番良い結末になるのはわかる。 が、しかし。。 この続編があるんだよな。。 それが雲行き怪しいので、読もうか悩ましいところだが、エリン、シュナン、イアル、真王、リランたちのその後が気になるので。。。読むと思うけど。。 読んでいて、現実世界においても、これと似たようなものがあるように感じた。 なんだろう?と思って、わかったこと。 科学だと。 科学を操ろうと核を作った人間。 それを思い出した。
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これは児童書なのか? 児童書としては、いや、児童書でなくても展開する世界観はかなり深いです。 でも、造形や描写、構成はできるだけシンプルになっているので間違いなく児童書だと思います。 このような感覚は、どこかで触れたことがあります。 それがなんなのか、散歩中やお風呂の中で考え...
これは児童書なのか? 児童書としては、いや、児童書でなくても展開する世界観はかなり深いです。 でも、造形や描写、構成はできるだけシンプルになっているので間違いなく児童書だと思います。 このような感覚は、どこかで触れたことがあります。 それがなんなのか、散歩中やお風呂の中で考えていました。 そうだ、手塚治虫の「火の鳥」シリーズに似ているんだと思いました。 エンタメ度は「獣の奏者」の方が高く、純文学度は「火の鳥」の方が高い感じでしょうか。 物語の中で、人々は様々な「乖離」によって苦悩していきます。 宗教と政治(権威と権力)といった支配階層 貴族や武人や職人、といった身分階層 アーリョ(霧の民)などの人種区別 伝統的な規律や禁忌と実用主義、といった新旧の行動規範 人間と獣(自然)といった自然階層 (※性別差別は出てこないのはそれはそれで面白い) この「乖離」にエリンをはじめとした登場人物たちはどう向き合っていくのか? そもそも、そこに解はあるのか? これは本当に児童書なのか? 間違いなく、世界基準の児童書です。
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違うところしかない。 それでも思いやる気持ちが行き交えば、織り成す関係はうつくしく煌めく。 (以下抜粋) ○曲がり角はひとつではなかった。運命によって強引に曲がらされた角もあり、自分で切り開いてしまった道もあったのだと。(P.42)
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獣、政治、翻弄される人々、だけど抗い生きていくエリンの姿がとても強く見えた やっと明かされた神話の真実は探求編・完結編への伏線が多くあり、驚かされる
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全てが上手く行きかけていた。エリンは自由を手にするはずだった。 ただ1人、王獣と心を通わせられるエリンは、その能力を誰かのために使わずには生きられない。 彼女自身がそれを望んでいなくても。 わたしみたいだ。まるで。 わたしも自分の能力を持て余してる。使わずに生きる方が楽。 でも…...
全てが上手く行きかけていた。エリンは自由を手にするはずだった。 ただ1人、王獣と心を通わせられるエリンは、その能力を誰かのために使わずには生きられない。 彼女自身がそれを望んでいなくても。 わたしみたいだ。まるで。 わたしも自分の能力を持て余してる。使わずに生きる方が楽。 でも……求められちゃうんだよなぁ……。
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この本の闘蛇や王獣は、昔の戦象部隊のようなもの?それとも、血の通わない大量殺りく兵器? そう考えると、一人一人の葛藤や選択が、とても重い。 私にも答えはわからない。 わからないと思いながらも、その時の自分の決断を信じ、進んでいくしかないのだろう。 続きが知りたくて、わくわくす...
この本の闘蛇や王獣は、昔の戦象部隊のようなもの?それとも、血の通わない大量殺りく兵器? そう考えると、一人一人の葛藤や選択が、とても重い。 私にも答えはわからない。 わからないと思いながらも、その時の自分の決断を信じ、進んでいくしかないのだろう。 続きが知りたくて、わくわくする本ではあるけれど、心身を傷つけながら自分の道を歩こうとするエリンを見ていると、幸せであってほしいと願わずにはいられない。
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面白すぎました… ページをめくる指が止まらない。 エリンとリランの絆だったり それを巡る国の政治的な物語だったり… いろいろな事が起きて、それによって動く 登場人物たちの心を感じました。 エリンがリランに抱いている願いが 持っているだけでどうしてこんなにも苦しくなってしまう...
面白すぎました… ページをめくる指が止まらない。 エリンとリランの絆だったり それを巡る国の政治的な物語だったり… いろいろな事が起きて、それによって動く 登場人物たちの心を感じました。 エリンがリランに抱いている願いが 持っているだけでどうしてこんなにも苦しくなってしまうのか… 読んでいて辛かったです。 でも、 最後のページは 涙が出そうになりました。 高校生の頃、読んだことがありましたが、 大人になった今でもわたしの大好きな物語になりました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
基本、動物が嫌いなので、「人と動物は通じ合える!」みたいな安っぽいドラマが展開されたらどうしよう、と心配していたが、無用だった。 決して分かり合えない部分が間違いなくあることを認識しながらも、エリンとリランが歩み寄っていく様はとてもリアルで、これは異文化理解を描いているのだ。人間同士でも、通じ合える部分と通じ合えない部分があって、本来、このエリンとリランの様に慎重にコミュニケーションをとるべきである。実際には、音無し笛を使う方が遥かに手軽なので、よく使われがちではある。 それにしても随分女性が強い世界観だなあ、と思った。エリンに才能がありすぎるのはいいとしても、女王2人も精神的にとても強い。というか物分かりがいい。その辺りでグダッてもテンポが悪くなるだけだからまあ、いいのだけど。好奇心や好き嫌いを責任感で抑えたり、唯一の情を寄せていた肉親を断ち切ったり、決して選択肢を間違えない女王たちである。 作者が言うには遠い他者に声を伝える物語、ということだが、群れなければ生きられない人間という獣のありようを描く物語でもあると思う。途中、事実を伝えない、というのは、判断をさせない、ということなので酷い、というような文があった。ただ、人間は同じ事実から違う判断を下すことがあり、どれが優れているのか、終わってみなければ分からない。終わった後、優れていた方の判断は、掟などと呼ばれるものになり、伝承される。 しかし、掟(過去の判断)が生まれた理由である、過去の事実が失われてしまうと、掟(過去の判断)の根拠が分からなくなる。で、繰り返す、と。掟(過去の判断)を継承する際は、根拠である過去の事実も一緒に、広く伝える必要がある。
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五分作の二作目。いったんの完結作。一作目の伏線が回収されていく。真王と大公を巡る政治的な闘いと、過去の闘蛇、王獣による国レベルの闘いに基づく王獣の取り扱い方などが明らかになっていく。最後はエリン、リアン、セイミヤ、イアン、シュアンがどうなるのかまでわからずに終わる
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