無銭優雅 の商品レビュー
途中までは、あまり地に足のついていないふわふわした大人の恋愛小説だなあ、と呑気に読み進めていたけれど、最後の最後に一気に印象が変わった作品。 人が人とともに生きるって、こういうことなのかな、と感じたラストシーンだった。 作品中に、いくつもの小説からの引用が散りばめられているが、そ...
途中までは、あまり地に足のついていないふわふわした大人の恋愛小説だなあ、と呑気に読み進めていたけれど、最後の最後に一気に印象が変わった作品。 人が人とともに生きるって、こういうことなのかな、と感じたラストシーンだった。 作品中に、いくつもの小説からの引用が散りばめられているが、それらを全て知っていたら、さらに印象は変わるのかもしれない。
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佐伯ポインティのラジオでおすすめされてて読みはじめた。 すみません、慈雨ちゃん。栄くんが好きすぎます。 でもそれは「慈雨ちゃんが好きな栄くん」が好きなのです、ですので悪しからず。国語系?の塾講師のため文学的でありながら動物的である、その人間(ヒューマン)すぎる栄くんに正直メロメロ...
佐伯ポインティのラジオでおすすめされてて読みはじめた。 すみません、慈雨ちゃん。栄くんが好きすぎます。 でもそれは「慈雨ちゃんが好きな栄くん」が好きなのです、ですので悪しからず。国語系?の塾講師のため文学的でありながら動物的である、その人間(ヒューマン)すぎる栄くんに正直メロメロです。 ラストはなぜかずっと泣きながら笑ってた。たぶんしばらくこれを超える名作に出会える気がしません。
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あとがきを読みたくない小説が好きだ。 圧倒的自己完結。この物語の主役である慈雨と栄もそうだ。真剣にふざけた恋愛をしている2人に、外からの解説などいらない。 死というテーマが寄り添っているとは思えないほど、スキップのように軽い足取りで交わされる意味のない会話たち。 Am...
あとがきを読みたくない小説が好きだ。 圧倒的自己完結。この物語の主役である慈雨と栄もそうだ。真剣にふざけた恋愛をしている2人に、外からの解説などいらない。 死というテーマが寄り添っているとは思えないほど、スキップのように軽い足取りで交わされる意味のない会話たち。 Amyの小説に出てくる主人公はフラフラしているように見えて、自分にとって大切なものを手の内ににしっかりと握りしめている。自分だけがその価値を知っていればいいことを知っている。
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私の名前は、昔父親が読んだ小説の登場人物からもらった名前です。子供が生まれたら、その名前を付けたいと思っていたらしい、、、 「無銭優雅」を読んで、私もビビッときました。 “笑い声は、いつのまにか溜息のようにおとなしくなり、さらにそれを鞣して、彼は囁く。だって、ほら、ここにも、...
私の名前は、昔父親が読んだ小説の登場人物からもらった名前です。子供が生まれたら、その名前を付けたいと思っていたらしい、、、 「無銭優雅」を読んで、私もビビッときました。 “笑い声は、いつのまにか溜息のようにおとなしくなり、さらにそれを鞣して、彼は囁く。だって、ほら、ここにも、もうひとつ、死があった。鼓膜でそれを受け止めると、今度は、こちらの耳が濡れて行く。私の名前は、慈雨という。” この一文を読んで、その時の父親もこんな気持ちだったのかな〜と想像しました。 もう絶版になっている小説だけど、私と同じ名前の人が出てくるそれを読んでみたいです。古本で探してみます! 名前の他にも好きな言葉がたくさん見つかった小説でした!山田詠美さん作品の中で1番好きです!
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40歳を過ぎての恋愛は、他愛ない二人だけの時間を共有するだけで十分。 死ぬ時は一緒に…人生も後半戦だから、楽しく本音で素のままで。 2023.2.19
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恋愛小説の中でも、個人的には今のところ恋愛をしたくなる本ナンバーワンだと思う。 何でもない日常を2人のように楽しめることが理想的だと思った。2人だけの世界が確立して、お互い素の状態だったので、読んでいてクスッと笑えるところがたくさんあった。
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中央線のとある駅周辺を舞台に、中年カップルの日常が繰り広げられる。ヤマ場は終盤に差し掛かるにつれ、ポツポツと出て来るものの、すぐ終息してしまっているように思える。主人公たちらしいような、そうでないような。 人生も半分過ぎると、こうなる場合もあるのだろうな。
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面白かった。45歳の慈雨と栄の恋愛小説。慈雨の語り口が良い。栄の言葉遊びも良い。すいすい読み進めて油断し、最後の最後で慈雨につられて泣いてしまった。 依存しまくってるけど、心の支えになれる人がいる人生は生きやすいし幸福だ。
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『体が大きいことや経済力があることなどに安心を感じるなんて有り得ない。それはただの便利だろう。たとえば、私の伝えようとする言葉を正確に受け取ってくれる人に出会った時。頼りになるなあ、と目頭が熱くなる』
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私にとってはじめての山田詠美。 あっこれ好きなやつやってすぐわかった。 ふたりの秘密の世界をずっと中から眺めている感じ、物語の大半は何も起こらない感じ(その間にいやなことも起こるのだが)、この文章で読むからこそ、ずっと幸せな気持ちで眺めていられる。 主人公たちは大人の主流ではな...
私にとってはじめての山田詠美。 あっこれ好きなやつやってすぐわかった。 ふたりの秘密の世界をずっと中から眺めている感じ、物語の大半は何も起こらない感じ(その間にいやなことも起こるのだが)、この文章で読むからこそ、ずっと幸せな気持ちで眺めていられる。 主人公たちは大人の主流ではないかもしれないが、大人っていいなあ、と思った。 最後のほう、分かりそうで分からないところがあった。たぶんもう少し読書あるいは現実の経験を積めば分かるようになりそうなんだけど…。
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