無銭優雅 の商品レビュー
このテンションの山田詠美は苦手かもしれない…と思いながらも読み進めたら、最後はなんだか泣いていた。 親が死ぬのは怖い。死んだら立ち直れない。その悲しさを、好きな人に慰めてもらうのは、なんて真っ当なことなのだろう。 やっぱり山田詠美はすごかった。
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中年の恋愛。 同年代ですが(笑)納得の部分も多くて 友人の恋愛を見ているような感覚で読んでいました はじめての山田詠美、文体が慈雨に合っていて 好きでした。 お父さんが亡くなった悲しさを受け止めてくれる、 受け止めて貰えると疑わない中年の恋愛サイコーです。
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45才、慈雨ちゃんと栄くん。 中年になってから出会い、始まった大人の恋。 読んでて恥ずかしくなるくらいあけっぴろげの小学生のような二人。でもなぜか少し羨ましい。 まったく恋愛小説っぽくない恋愛小説。 二人の周りにチラホラと見え隠れする「死」の気配によって、大人の恋は盛り上がる。 ...
45才、慈雨ちゃんと栄くん。 中年になってから出会い、始まった大人の恋。 読んでて恥ずかしくなるくらいあけっぴろげの小学生のような二人。でもなぜか少し羨ましい。 まったく恋愛小説っぽくない恋愛小説。 二人の周りにチラホラと見え隠れする「死」の気配によって、大人の恋は盛り上がる。 本当にお互いを必要としあうことで結び付いている二人、きっとずっとこのまま無邪気な関係のまま年を重ねてゆくんじゃないかな。 2017/10
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友人と花屋を経営する斎藤慈雨と、古い日本家屋にひとり棲みの予備校講師・北村栄。お金をかけなくとも、2人で共有する時間は“世にも簡素な天国”になる。 「心中する前の心持ちでつき合っていかないか?」。人生の後半に始めた恋に勤しむ2人は今、死という代物に、世界で1番身勝手な価値を与えて...
友人と花屋を経営する斎藤慈雨と、古い日本家屋にひとり棲みの予備校講師・北村栄。お金をかけなくとも、2人で共有する時間は“世にも簡素な天国”になる。 「心中する前の心持ちでつき合っていかないか?」。人生の後半に始めた恋に勤しむ2人は今、死という代物に、世界で1番身勝手な価値を与えている。 裏表紙にあるこのあらすじがとても綺麗で素敵だったのでそのまま載せてみた。 慈雨と栄の2人に“死”という意識がないわけではない。でも悲劇的な空気はなくて、どちらかと言うとラブラブな2人の可愛らしさを味わえる。 章と章のあいだには必ず、短くいろいろな小説からの抜粋がある。 それに何の意味があるのか分からないまま読みきって、後から分かったのは、抜粋された小説たちは全て登場人物が死ぬ恋愛小説だということ。 (読書家の栄が慈雨に貸して慈雨が読んだ小説である、というダブルミーニング) この小説が出る少し前、いわゆるケータイ小説だとか、登場人物が死んでしまうお涙頂戴系の恋愛小説がとても流行った。具体的にタイトルが出てくるわけではないけれど、たぶんセ●チューとかのことだと思われる。 それらが悪いわけではないけれど、あまりにも出来すぎたストーリーに辟易した人もいたはずで、この小説はそれらの対極にあるという…そういう位置づけ。 “死”は当たり前に誰の隣にもある。だけど話を盛り上げるために“死”を使うことはない。 40代、中年の2人の恋なのだけど、可愛らしさが溢れている。たくさんの過去を乗り越えて出逢った2人。一筋縄ではいかないことも多いけれど、何より2人でいることが一番幸せ。 「無銭優雅」とタイトルがびっくりするくらいしっくり来る小説。心の豊かさと経済状況は、必ずしも比例するとは限らない。
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慈雨ちゃんと、栄さん、ほっこりかわいいなー素敵だなー くだらないけど、そんな日々こそ幸せなんだろうな、きっと。 幸せで楽しい日々が一番だ。 栄くんみたいなタイプ、頼りないかなって思ってたけど、穏やかで、思いやりのある優しさ、包み込んでくれるあたたかさ、そんな人と過ごせるのが一番幸...
慈雨ちゃんと、栄さん、ほっこりかわいいなー素敵だなー くだらないけど、そんな日々こそ幸せなんだろうな、きっと。 幸せで楽しい日々が一番だ。 栄くんみたいなタイプ、頼りないかなって思ってたけど、穏やかで、思いやりのある優しさ、包み込んでくれるあたたかさ、そんな人と過ごせるのが一番幸せなのではなかろうか。みかけだけではない。その人の本質を見なきゃ いつでも直球で、思うアラフォーとは全然違うけど、こんなカタチも素敵だなー いくつになっても、こんな気持ち、忘れずにいたいなー 最後は涙もあふれ、他愛ない幸せとか思いやり、アタタカサこそ大切で幸せだなって思えるほっこりした本でした
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終盤までとくになにも起きない、 恋するふたりがゆっくりと時を重ねていくのが丁寧に描かれていくだけ。 この話は短編でもよかったんじゃないかと思っちゃうくらい、なにも起きない。 山田詠美らしい言い回しが大炸裂で、 それを噛みしめたいときに読む本。かな。 大人になればなるほど、恋...
終盤までとくになにも起きない、 恋するふたりがゆっくりと時を重ねていくのが丁寧に描かれていくだけ。 この話は短編でもよかったんじゃないかと思っちゃうくらい、なにも起きない。 山田詠美らしい言い回しが大炸裂で、 それを噛みしめたいときに読む本。かな。 大人になればなるほど、恋にかまける、 慈雨も栄も可愛くて微笑ましかった。 そして羨ましい。 「恋は中央線でしろ!」笑。
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初めての山田詠美さんの本。 恋愛小説には全く興味がなかったんだけどタイトルに惹かれて自然に手がのびていた。 自分でもビックリする選択だったけど読んでみてなんだか納得。 面白かった。 こう言う出会いがあるから直感という物はあなどれない。 やられた感満載。 40代。大人の恋愛小説だけ...
初めての山田詠美さんの本。 恋愛小説には全く興味がなかったんだけどタイトルに惹かれて自然に手がのびていた。 自分でもビックリする選択だったけど読んでみてなんだか納得。 面白かった。 こう言う出会いがあるから直感という物はあなどれない。 やられた感満載。 40代。大人の恋愛小説だけど、いやいや純粋な子供でしょうと思える二人。 でも、慈雨の言葉にも栄の言葉にもしれっと名言が登場する。しかも惜しみ無く沢山。 人生の積み重ねから出てくる言葉達。 やっぱり大人なのか。 けして軽くはない、でも重た過ぎない大人ポップな素敵な人達。 最後から2ページで泣いた。ポロポロ涙が出てきた。涙がまだ出て来ているのに最後の1ページに入ったら笑ってた。 泣きながら笑うなんて大人じゃないか! 詠美さんにしてやられた。 泣き疲れて眠るよりも、笑い疲れて眠りたい。うん。まさにそう。 ページタナーか…いいなぁ。
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思わずため息が溢れるほどに、日本語の使い方がとっっても私好み。なんでこんな言い回しが思いつくのだろう。。。すてき ーいつの間にか同い年の男と少しずつ過去を作り始めている ー経験は人を学ばせるけれども、強くはさせない。強がる術を身に付けさせるだけ ー若者の諦めは不甲斐ないものです...
思わずため息が溢れるほどに、日本語の使い方がとっっても私好み。なんでこんな言い回しが思いつくのだろう。。。すてき ーいつの間にか同い年の男と少しずつ過去を作り始めている ー経験は人を学ばせるけれども、強くはさせない。強がる術を身に付けさせるだけ ー若者の諦めは不甲斐ないものですが、年寄りの諦めは美学にも通じていますの... 40代の大人の恋愛は決して洒落てはいないけれど、時の積み重ねたことによる人生の重みを背負って、暗い過去や苦い経験も全てを包み込んだ恋だの愛だのの心の拠り所があるんですね。
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2015/01/24再読。 豊島ミホの解説が分かりやすく纏まってた。解説を読んでやっと色々と納得。 解説にもあったが、若くして恋人と死別する流行りの恋愛ものとは違って、40を越えた栄と慈雨の純愛小説。それもおしゃれで大人なバーで繰り広げられる会話ではなく、中央線沿いの古くて狭い家...
2015/01/24再読。 豊島ミホの解説が分かりやすく纏まってた。解説を読んでやっと色々と納得。 解説にもあったが、若くして恋人と死別する流行りの恋愛ものとは違って、40を越えた栄と慈雨の純愛小説。それもおしゃれで大人なバーで繰り広げられる会話ではなく、中央線沿いの古くて狭い家が話の中心。周りの人間もあきれてしまうくらい二人の世界に入ってて、でも本当は家族や友達と自分なりにバランスをとっていて。最後の方は少し応援したくなった。
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結構前に「文学作品をあらすじで読む」みたいなことが流行ったけれど、それがいかに無意味なことか、改めて実感させてくれる本だった。 味わい深い作品ほど、そう。 序盤から終盤まであちらこちらに、心の琴線に触れる言葉が散りばめられてある。 それらをすじだけを追って、拾い集めることなどで...
結構前に「文学作品をあらすじで読む」みたいなことが流行ったけれど、それがいかに無意味なことか、改めて実感させてくれる本だった。 味わい深い作品ほど、そう。 序盤から終盤まであちらこちらに、心の琴線に触れる言葉が散りばめられてある。 それらをすじだけを追って、拾い集めることなどできないのだ。 何度も読まなければ。 そしてそのたびに、欠片たちは以前とは違った輝きを放つ。 慈雨ちゃんと栄くんのやりとりは、一読の価値あり。 私は「おから」のくだりが好きだ。 死の気配ただよう哀愁ある作品でありながら、ブラックではないユーモアに溢れているところが素敵だ。 「ばばあな慈雨ちゃんでも」じゃない 「ばばあな慈雨ちゃんだから」じゃない 『慈雨ちゃんは慈雨ちゃん』 私も言ってもらいたいよう(栄くん風に) そして慈雨ちゃん。 「好きな男の冴えない姿は、色気を感じる」ってすごく分かる。 …なあんて、とりとめがなくなってしまったが、これにて。
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