無銭優雅 の商品レビュー
別マが読者に勧める本ではない様な…。 だって、別マの読者って女子高生とかじゃないの? 四十路の読者が言うなって感じだけど(^^; 女子高生が読んで解るのかなぁ…。 ともあれ、所々に差し挟まれる名作の引用が効いてる。 その引用も、「ここ?」って部分なのが凄い。 それが無ければ浮か...
別マが読者に勧める本ではない様な…。 だって、別マの読者って女子高生とかじゃないの? 四十路の読者が言うなって感じだけど(^^; 女子高生が読んで解るのかなぁ…。 ともあれ、所々に差し挟まれる名作の引用が効いてる。 その引用も、「ここ?」って部分なのが凄い。 それが無ければ浮かれた中年ラブストーリーなんだけど、 それはそれでほのぼのしてて、 とっくに現役引退宣言してる私でも、「あれ?まだアリ?」なんてイイ気分にさせてくれる。 栄君の嘘。 そんなに嫌悪感感じなかったけどなぁ…私は。 「自分を能天気なままに保つのには、才覚がいるのである。根性もいるのである。」 うん。うん。
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恋愛の仕方 好きの表現方法 《文中より》 「慈雨の好きになるのって、頼りない感じの人ばっかだよね」 「頼りになるよ」 「え?どこが?」 どうせわかってもらえないだろうから、言わないでおこう。 人の考える頼り甲斐と、私にとってのそれは決定的に違っているのだ。 体が大きいことや...
恋愛の仕方 好きの表現方法 《文中より》 「慈雨の好きになるのって、頼りない感じの人ばっかだよね」 「頼りになるよ」 「え?どこが?」 どうせわかってもらえないだろうから、言わないでおこう。 人の考える頼り甲斐と、私にとってのそれは決定的に違っているのだ。 体が大きいことや経済力があることなどに安心を感じるなんて有り得ない。それは、ただの便利だろう。 たとえば、私の伝えようと言葉を正確に受け取ってくれる人に出会った時、頼りになるなあ、と目頭が熱くなる。 大袈裟みたいだけど、でも、ほんと。 そういう瞬間、自分でも驚くほど、口数は多くなる。客商売をやってるくせに無愛想を自認している私だけど、伝えたいことが伝えたいように届く人の前では、ひどく饒舌だ。 けれど、ほとんどの人はそのことを知らない。 私が寂しいと本当に感じるのは、にこやかに、通じない言葉で人と関わり合うことだ。
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130522出し惜しみせずにどんどん湯水のように愛情を使っても、相手も自分のためにそうしてくれるなら、すぐまた新たに溜まり始めるのでいつだって潤ったままである、と。なるほど
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ページをめくる手がとまらなくて、あっという間に読んでしまった。こんな恋がしたいなあと思った。栄くん素敵!! 「出し惜しみした思いは、その側から使いものにならなくなって行って、やがて賞味期限が切れちゃう。そんなものばかりを心に保存していたら、新しい思いを入れる場所もなくなっちゃう...
ページをめくる手がとまらなくて、あっという間に読んでしまった。こんな恋がしたいなあと思った。栄くん素敵!! 「出し惜しみした思いは、その側から使いものにならなくなって行って、やがて賞味期限が切れちゃう。そんなものばかりを心に保存していたら、新しい思いを入れる場所もなくなっちゃう。」 私も恋人に自分の気持ち、賞味期限切れになる前に、ちゃーんと伝えていきたいって思った。栄くんも慈雨も、相手に愛情を注ぎこむのをやめない。そんなふたりが、とっても素敵で、羨ましい。 「目移りする男との恋なんて趣味じゃない。お互いしか見えない恋以外なんて恋とは呼ばない。」 ほんとに、その通りだと思う。相手のことが好きで好きでたまらなかったら、他の人に目移りするなんてことないだろう。お互いしか見えないだろう。そんなふうになるくらい、相手に惚れることができたら、相手を好きになれたら、どんなに幸せなのだろう。 山田詠美さんはほかの本でこのようなことも言っています。 「女を知っている男はたくさんいるけど、恋を知らない男がどんなに多いことか」(たしか、AYM saysで読みました) 本当に恋をしているひとって、どのくらいいるのだろう? 栄くんと慈雨ちゃんのように、愛を注ぎあえる関係ってとっても素敵だなって。恋愛に年齢は関係ない。
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40歳をすぎた男女。若いときには若いときにした味わえないことがあるように、きっと40歳をすぎてからじゃないと味わえないものもある。それを誇りに思いつつ、自分の年齢の「年相応」を意識しないで生きていきたい。
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山田詠美さんの日本人の話大好き。文体が軽いが読んでるとどきっとする。 「…情報って、そんなに必要?季節の移り変わりが教えてくれるもの以外に。」 着古した服の人を「好きなもんに忠誠を誓っているんだよ。」 「どうやら、私は、お金の匂いのする男にそそられないらしいのである。お金のない...
山田詠美さんの日本人の話大好き。文体が軽いが読んでるとどきっとする。 「…情報って、そんなに必要?季節の移り変わりが教えてくれるもの以外に。」 着古した服の人を「好きなもんに忠誠を誓っているんだよ。」 「どうやら、私は、お金の匂いのする男にそそられないらしいのである。お金のない分だけ身が軽い、そういう男に心惹かれてしまうようなのだ。」 「私の伝えようとする言葉を正確に受け取ってくれる人に出会った時。頼りになるなあ、と目頭が熱くなる。」etc. 変わんないなー昔から。大好きです。
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「大人げない恋をしよう。一緒に死のうという気持ちで楽しもう。」会っていないと堪らなくて、ずっと側にいないと気がすまないような恋を40代でする。もうあなたら高校生かと。一生手を繋いで歩け。「ちゃん」「くん」付けで呼びあえ。思う存分懐け。…なんでしょう、そういう恋愛は羨ましくはないけ...
「大人げない恋をしよう。一緒に死のうという気持ちで楽しもう。」会っていないと堪らなくて、ずっと側にいないと気がすまないような恋を40代でする。もうあなたら高校生かと。一生手を繋いで歩け。「ちゃん」「くん」付けで呼びあえ。思う存分懐け。…なんでしょう、そういう恋愛は羨ましくはないけれど、微笑ましいんですね。地に足を付けている感じのする、まさに総武線沿線の雰囲気です。独身の実家暮らし、店の開店資金に親の退職金を借りている、などなど、ふらふらしてると家族には言われる慈雨だって、ちゃんと仕事をして生活をしている。規格外なんてない、人それぞれ自分の「普通」がある、飄々としてるようですが、本人は結構しんどいと思う。そういうところを掬いとって、分かってくれる存在がいたらそりゃあ運命です。手放しちゃいけない。 ところどころに挟まれる古典恋愛小説の一節を読むと、それぞれ全部読み通してみたくなります。ちゃんと出展を紹介してくれるのも嬉しい。
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42歳の慈雨と栄は「栄くん」「慈雨ちゃん」と呼び合いながら“大人の恋”とは程多い“中央線の恋”にはまっていた。慈雨の家族の問題があり、終盤には、古い日本家屋に一人きりで暮らす栄の過去が思わぬところから明らかになるが、結局のところシリアスになりきれない。二人にとっては今、恋愛至上な...
42歳の慈雨と栄は「栄くん」「慈雨ちゃん」と呼び合いながら“大人の恋”とは程多い“中央線の恋”にはまっていた。慈雨の家族の問題があり、終盤には、古い日本家屋に一人きりで暮らす栄の過去が思わぬところから明らかになるが、結局のところシリアスになりきれない。二人にとっては今、恋愛至上なのである。 私にとって42歳の恋愛は、その歳が近づきつつはあってもやはり慈雨の姪の言うところのオトコイ(大人の恋)であって、その対極にある慈雨と栄の恋愛は初めて触れる、もやもやふわふわした実態の掴みにくいものであった。 そういう意味で、地の文より、随所で引用されている古今東西の小説のほうが心に残って、あ、この本読んでみよう!とそんな事ばかり考えてしまった。
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愛読書なのですが・・・また読んでしまいました。今回は文庫で。 なんとなくハードカバーで読むのと印象が違ったけど、どうしてかな?私の心持によるのかしら。ハードカバーにはない解説文がなかなか良かった。
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