技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか の商品レビュー
[○10/12/13完読]日本人技術者ならば本書を読んで熱く啓発されるはず。教科書としてではなく現状の日本の製造業を知る上でも有益な内容を含む。分析と主張の多くに強く共感(痛いほどに・・・、しかし達観しているのみでは駄目なのだろう)、唸る内容も多々。戦略というものを本気で思考しな...
[○10/12/13完読]日本人技術者ならば本書を読んで熱く啓発されるはず。教科書としてではなく現状の日本の製造業を知る上でも有益な内容を含む。分析と主張の多くに強く共感(痛いほどに・・・、しかし達観しているのみでは駄目なのだろう)、唸る内容も多々。戦略というものを本気で思考しなければならないと改めて奮起、本書で得た知識を今後の糧としたい。若手軍師を目指す、とか。多くの方々が一サラリーマンに徹するのではなく、“軍師”の戦略・戦術に対してもきちんと思考し・議論する力を身につけていかなければいけないと感じた。マイナス1したのは、同じ話、解説が頻出するので、自身の頭とページ戻り等を繰り返し、咀嚼しながら読む人にとっては、若干くどく感じるかもしれない。また読者の立場・専門性によっては事例に疑問を感じる部分もあった(本筋ではなく、些細なことではあるが)。他の点では圧倒的にお勧めの本。
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会社で特許の仕事を始めてしばらく経ってから、上司から紹介されて読みました。 この本を読むと、インテルのようにコア技術を押さえているわけでもなく、アップルのようにプロデュース力があるわけでもなく、ただ単に製品の組み立てをしているだけの日本企業が非常に危険であることが分かります。
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技術系の方にひ読んでほしい1冊 技術戦略=特許取得という教育をしている日本はすでに10年以上世界の流れに遅れていると思う。 イノベーション=インベンションのモデルは終わり イノベーション=インベンション×ディフュージョン(拡散)となっている。 最近、オープンイノベ...
技術系の方にひ読んでほしい1冊 技術戦略=特許取得という教育をしている日本はすでに10年以上世界の流れに遅れていると思う。 イノベーション=インベンションのモデルは終わり イノベーション=インベンション×ディフュージョン(拡散)となっている。 最近、オープンイノベーションなる思考停止ワードが反乱していることに対する危惧も同様であった。 拡散のためには自社だけでなく、他社を与力として巻き込む必要がある。 単に特許を取るのではなく要所技術をとることで自社に優位性を持たせつことで勝つ。 (インテル・アウトサイド型モデル) 知的財産と知的財産権の違いもしっかり押さえた上での対策が必要である。 自分がお世話になった若手の先生は技術バカを作る必要があると話していたが、これでは日本の製造業はつぶれると改めて認識した。 その技術をどのように活かすのか、ある目的のためにどのような研究を行うのかを考えないとおいしいところを外にもっていかれる。 真の意味で科学技術創造立国になるためにも理解しておきたい一冊です。
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新しい視点もあるし、確かに興味深い指摘は多い。日本企業がビジネスモデルで負けているというのは、私も同意見だし、知財マネジメントは(形はともかくとして)強化すべきポイントだと考える。 しかしながら、「嫌い」。本としての出来が稚拙。全体の構成もさることながら、文章がひどい。ですます...
新しい視点もあるし、確かに興味深い指摘は多い。日本企業がビジネスモデルで負けているというのは、私も同意見だし、知財マネジメントは(形はともかくとして)強化すべきポイントだと考える。 しかしながら、「嫌い」。本としての出来が稚拙。全体の構成もさることながら、文章がひどい。ですます調が個人的に嫌いということもあるけれど、「...と言われています」ってどこでだ?とか、文章の並列関係が一致してないぞ、とか、意味不明な比喩やずれた例示が多用されていたりとか、「ちなみに」(不要な知識のひけらかし)が途中で入ることで文章の流れが不明瞭になっていたりとか、怒りがこみ上げてくる。 何が最も嫌いかと言って、「ほらほら、すごいでしょ?知らなかったでしょ?もっと勉強しなきゃ」的な妹尾氏の上から目線のスタンスがにじみ出ているところがもっともイヤ。 教科書ではなく啓発書として書いた(P390)とのことだけれども、そうはいっても一応学者なわけで、もう少しアカデミックな文章を書くべきだと考えます。出典なく通説を書いたり、根拠のない決めつけを並べたりするのは勘弁してほしい。繰り返します。嫌い。
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これを読まなきゃ、日本の製造業の未来はないかもしれない。 http://blog.livedoor.jp/nobb07_15/archives/51088104.html
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非常に面白く、かつ新しい視点を得る事ができました。 米国ではイノベーションモデルが単純な発明活動、あるいは改善活動から発展し、プラットフォームの奪取戦争になっているものの、日本企業がそもそもパラダイムシフトに気付いていない等の理由からまだそのレベルに達していない事が理解できます...
非常に面白く、かつ新しい視点を得る事ができました。 米国ではイノベーションモデルが単純な発明活動、あるいは改善活動から発展し、プラットフォームの奪取戦争になっているものの、日本企業がそもそもパラダイムシフトに気付いていない等の理由からまだそのレベルに達していない事が理解できます。 よって、製品アーキテクチャと知財戦略をすりあわせ、市場拡大・利益確保を狙った事業戦略を描ける軍師が必要になると説明しています。 ではその軍師にはどのようにしたらなれるのか。 これについては残念ながら書かれていません。 ただこの能力を有する人材の価値の高さについては理解できました。 どのように有するかは今後個々人で考えていく必要がありますが、 日本企業の事業戦略及び個人キャリアの方向性については示唆してくれる本になっています。
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メタ視点で日本社会がどうあるべきかを説いていて、日本社会に危機感を抱ける本でした。ただ、細かいところで論理の飛翔が見られたり、論理展開に誤解が存在した。読者に信頼性を疑わせる部分があり残念。
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2010.8.28 2回目 技術力はあるのに勝てないのはなぜか?それはイノベーションのモデルが変わったからである。日本が強かったのはプロセスイノベーションだっだけど、時代は変わってしまった。 ・イノベーション=インベンション×ディフュージョン 日本の製造業は技術力はあるけど...
2010.8.28 2回目 技術力はあるのに勝てないのはなぜか?それはイノベーションのモデルが変わったからである。日本が強かったのはプロセスイノベーションだっだけど、時代は変わってしまった。 ・イノベーション=インベンション×ディフュージョン 日本の製造業は技術力はあるけど、収益につながっていない。というのは良く聞く話。漠然と戦略がよくないとか、マーケティングが弱いとか思ってたけど、ディフュージョンという概念は初めて知った。 ・研究開発戦略、知財戦略、事業戦略の三位一体の経営。 急所技術の開発 「市場の拡大」と「収益の確保」を同時達成するビジネスモデル クローズとオープンの使い分けを中心とする知財マネジメント 【To Do】 勉強会の前にインテル・アップル、サムスンの事例を読もう。
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・インテルインサイド,アップルアウトサイド ・発明がヒットの必要十分条件である時代→必要条件ではあるものの十分条件ではない時代へ ・電気自動車はモジュラー化された製品 →トヨタ等のインテグラル型技術では通用しなくなる ・オープンイノベーション:「どこを」オープンにしてどこをクロー...
・インテルインサイド,アップルアウトサイド ・発明がヒットの必要十分条件である時代→必要条件ではあるものの十分条件ではない時代へ ・電気自動車はモジュラー化された製品 →トヨタ等のインテグラル型技術では通用しなくなる ・オープンイノベーション:「どこを」オープンにしてどこをクローズドにするか=その製品の急所を見極めることが重要
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アップルの強みは、上位レイヤーの工夫、すなわちモノとサービスの相乗効果。下位レイヤーの工夫、すなわちオープン化戦略。 日本の携帯電話は技術力では間違いなく世界一だと思うが、売れていない。ブランドがないのか販売力が悪いのか、知的財産権処理が下手なのか。がんばれ!日本!
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