終の住処 の商品レビュー
流れるような文章に驚く。 自分だけの、他の人と違うようなことをして生きてるように思えるが、過去を振り返ればみんな同じような人生なんだよね。 これから長いと思っている人生に虚しさを覚えた。
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正直なところ、独りよがりの読みづらい文章にとても感情移入できなかった。人生の虚しさとかを描いているのだろうけど、ドラマの総集編を見ているような、あまりに性急な展開について行けませんでした。
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年齢的に後がない二人が結婚し、かみ合わない日々を送っています。主人公は浮気相手には事欠かず、バブル期に忙しく仕事をし、一人娘はいつの間にか成長、注文建築でマイホームを建てたりと世間的には恵まれた境遇ですが、やがてはろくに口も聞かない妻と二人っきりの未来があるばかり。そのゴールに近...
年齢的に後がない二人が結婚し、かみ合わない日々を送っています。主人公は浮気相手には事欠かず、バブル期に忙しく仕事をし、一人娘はいつの間にか成長、注文建築でマイホームを建てたりと世間的には恵まれた境遇ですが、やがてはろくに口も聞かない妻と二人っきりの未来があるばかり。そのゴールに近づきつつある嘆きにこちらも気が滅入りました。
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短い作品なので、レビューも短く。 最初はタルイな、と思ったけど、妻が口を効かなくなったところから劇的に面白くなる。 音読したせいだろうか? 人間の 過去・現在・未来 が、長い生命の歴史の中で、いかに無価値であるかを、メタファー(暗喩)によって表現した作品。
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11年間、妻と口をきかなかった彼は浮気を繰り返し、 気付けば会社が1番心安らげる場所となっていた。 ずっと孤独を感じていたが、実は孤独とは確立された楽観的な生き方なのかもしれないと悟ったとき彼は過去のために生きはじめた。 過去と向き合うということはつまり自分と向き合うことで...
11年間、妻と口をきかなかった彼は浮気を繰り返し、 気付けば会社が1番心安らげる場所となっていた。 ずっと孤独を感じていたが、実は孤独とは確立された楽観的な生き方なのかもしれないと悟ったとき彼は過去のために生きはじめた。 過去と向き合うということはつまり自分と向き合うことで、彼は妻と娘から避け続けてきたと同時に自分とも向き合うことなく生きてきたのだと思う。 人生の最後の最後の時も結局自分自身と向き合うしか生きていくすべはないんだと思う。
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どこを取っても文章が冗長。話の内容すら冗長に流れている気がする。言わんとしていることはわかるものの、そこへの持っていき方はうまくない。伏線っぽく登場する男にも特に意味はなく、とにかく平坦な内容という印象。 ただ風景描写は上手い。かなり具体的に思い描けたし、匂いや色が想像出来たの...
どこを取っても文章が冗長。話の内容すら冗長に流れている気がする。言わんとしていることはわかるものの、そこへの持っていき方はうまくない。伏線っぽく登場する男にも特に意味はなく、とにかく平坦な内容という印象。 ただ風景描写は上手い。かなり具体的に思い描けたし、匂いや色が想像出来たのには少し感動。反面、人物表現は残念。 久々に読むのがしんどい小説だった。
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んん…イマイチ「ボディーソープを流しきれない」感じの、歯切れの悪さ。表現力は「なるほど」と思うけど、なぁんか、なぁ…
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「終の住処」(磯崎憲一郎)読了。えーっと、この作品はフォースの暗黒面(笑)のように、たまらずに人を惹きつけるものがあって、そこが好きです。文章は初期の保坂和志さんを髣髴とさせる。チャーリー・ミンガスの「直立猿人」を聴きながら読むといいかもしれない。今度試してみよう。
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なんというか、大根役者の一人芝居を見ているような感覚に、とうとつに陥る。純文学というのは解説なしでは理解しえないものでなければならないのであろうか。もしくは何度でも読まなければ理解し得ないものであろうか。この本は一般的な行数と文字数で印刷していたら、どれだけ薄っぺらい本になったで...
なんというか、大根役者の一人芝居を見ているような感覚に、とうとつに陥る。純文学というのは解説なしでは理解しえないものでなければならないのであろうか。もしくは何度でも読まなければ理解し得ないものであろうか。この本は一般的な行数と文字数で印刷していたら、どれだけ薄っぺらい本になったであろう。それにしても、主人公の容姿の説明は全くないが、浮気しすぎではないだろうか。そんなにも女がホイホイついていくのか。とりあえずは、誰の感想も読まずに書いてみたが、このあと、この本の評価をいろいろ読んでみるであろう。 といった感じの文章
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走馬灯のように過ぎ去っていく人生。戦おうと決意した瞬間にそれは無意味なことだと思い知らされるような徒労感。 内容をなぞればそういうことだとは思うけれど、この作品の価値はそんなところにあるのではないと思うのだ。つまり、この、言葉に対して意識的な文章。そこに私はひきつけられる。今まで...
走馬灯のように過ぎ去っていく人生。戦おうと決意した瞬間にそれは無意味なことだと思い知らされるような徒労感。 内容をなぞればそういうことだとは思うけれど、この作品の価値はそんなところにあるのではないと思うのだ。つまり、この、言葉に対して意識的な文章。そこに私はひきつけられる。今まで読んだことのない、誰の言葉とも似ていない、なんだか不思議な文体。磯崎憲一郎独特の感性。私は彼の書く今後の言葉が知りたい。
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