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終の住処 の商品レビュー

2.5

187件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    26

  3. 3つ

    52

  4. 2つ

    52

  5. 1つ

    32

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2011/05/07

温度がなく、だけど、そういうこともあるんかねぇと思わせるナゾの小説。うしろに入ってたペナントは全然興味ないが、標題作はそれなりの吸引力があるような不思議な感じ。

Posted byブクログ

2011/05/13

読み始めたときから終わりまで続く、疲労感のようなもの。人生ってなんなんだろうと感じる。そんな中にも、妻とのちょっとしたやりとり、姑と妻の関係、家族、にあたたかいものを見いだす主人公。 登場人物すべてに名前はでてこない。主人公のなんでもないような人生がとても愛しくなる。

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2011/04/24

話がよくわからない・・ つかめない。 面白くないからあげるといわれ、読みました。 芥川賞受賞作品なので、少しは期待しましたが・・ しかも短い。 ふ~ん・・ えっ!?終わり?? 見たいな感じです。 暇つぶしには なると思います。

Posted byブクログ

2011/04/22

【感想】 (正直、一度読んだだけでは掴みきれない世界観がある。) 「生きる」ということがとてつもなく小さな、虚しいもののように感じられた。 人間は生きている限り、様々な寄り道をするだろう。 終(なれ)に行きついたとしても、立ち返る住処(すみか)があるということ。 それだけで、人...

【感想】 (正直、一度読んだだけでは掴みきれない世界観がある。) 「生きる」ということがとてつもなく小さな、虚しいもののように感じられた。 人間は生きている限り、様々な寄り道をするだろう。 終(なれ)に行きついたとしても、立ち返る住処(すみか)があるということ。 それだけで、人間はまた新たな一歩を踏み出せるのだと思う。 そして、その住処は人それぞれなのだろう。 自分にとっての、「終の住処」とはなんなのだろうか。

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2011/04/09
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第141回芥川賞受賞作。表紙に味がある。情の通ってない夫婦の数十年。 うーん、暗い。淡々と暗い。最後まで暗い。けどまた読み返したいと思った。 情もないのに家に帰りたいって何だろう。「すみか」が「棲家」ではなく「住処」って テストに出そう。何か意味あるんだろうなあ。

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2011/04/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2011年10冊目。 142頁。 芥川賞読破計画2冊目。 2009年上半期受賞作。 地元の図書館で借りる。 妻はそれきり11年、口を利かなかった――。 30を過ぎて結婚した男女の遠く隔たったままの歳月。ガルシア=マルケスを思わせる感覚で、日常の細部に宿る不可思議をあくまでリアルに描きだす。過ぎ去った時間の侵しがたい磐石さ。その恵み。人生とは、流れてゆく時間そのものなのだ――。小説にしかできない方法でこの世界をあるがままに肯定する、日本発の世界文学! 第141回芥川賞受賞作。 (Amazon内容紹介) p.24  当時から自分でもうすうす気づいてはいたのだが、要するに彼は、自ら外堀を埋めて退路を断つような、自由を放棄するような選択ばかりを繰り返していたのだ。 p.27  日本経済が長い好景気に入るのはまだもう少し先のことだが、個々人の悩みは経済の好不調などとはまったく別の場所で生まれるべくして生まれ、それぞれに克服されていたのだ。 p.45  そういう結末が用意されていたのか、ぐずぐずと思い悩んでいるあいだに、時間のほうが俺を追い抜いてしまっていたということじゃないか! p.53  子供というのはじつは、世間一般に思われているような弱い、虐げられた存在ではなく、あらゆる社会経済情勢の変化や大人側の事情に対して、問答無用で優位に立つことができる圧倒的な強者なのだ。 p.78  「ひとりの、定められた女であればこそ、すべての時間を往き来することができる」 p.84  いままでの俺は複数の、さまざまに異なる女と付き合ってきたつもりになっていたが、これではまるで、たったひとりの女と付き合っているのと同じことだ。それはひとつの人格と付き合っているといっても良いかもしれない。 p.103  まったく不思議なことだったが、人生においてはとうてい重要とは思えないようなもの、無いなら無いに越したことはないようなものたちによって、かろうじて人生そのものが存続しているのだった。

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2011/03/28

いけないって思ってても、うだうだその状態を続けてしまったり、考えず流れに任せて問題をそのまま放置したり、自分では普通だと思って行動していることが、悪い状況を生み出していたり。 それでも自分の人生は平均点以上だと思ってる。 男の人の弱さを、美しい言葉で現実的に書いている。 内容...

いけないって思ってても、うだうだその状態を続けてしまったり、考えず流れに任せて問題をそのまま放置したり、自分では普通だと思って行動していることが、悪い状況を生み出していたり。 それでも自分の人生は平均点以上だと思ってる。 男の人の弱さを、美しい言葉で現実的に書いている。 内容は少し悲しくなったけど、 文章の雰囲気が静かで品があって、好きな感じでした。 芥川賞受賞作品。

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2023/02/19

うーん、この世界観はちょっと理解できません。主人公の心理がつかめませんでした。芥川賞らしいとは思うのですが。。機会があれば、もう一度読み返して見ようと思います。 【第141回芥川龍之介賞】

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2011/02/12

★思索の文学★読む前の想像とまったく異なっていた。妻と11年も話をしなかった男、とあらすじを聞いていたので、商社マンが物語を読ませるのかと思っていた。そうではなく純文学らしい純文学であり、思考と文章で読ませる。ただ著者のほかの本をそれほど読みたいと思うほどではなかったが。  この...

★思索の文学★読む前の想像とまったく異なっていた。妻と11年も話をしなかった男、とあらすじを聞いていたので、商社マンが物語を読ませるのかと思っていた。そうではなく純文学らしい純文学であり、思考と文章で読ませる。ただ著者のほかの本をそれほど読みたいと思うほどではなかったが。  この瞬間をあきらめることによって、将来だけでなく過去に起こったすべてを失う。なぜなら過去に無駄に捨てられた時間はなく、今を失えば永遠の時間を失う。長い人間の一生でも目の前の一瞬より長いことはない――過去にすべて意味があったのかは悩ましいが、興味深いテーマだ。 【追記】著者の小説の師匠は保坂和志だとインタビューで読み、小説の雰囲気に納得がいった。保坂も「季節の記憶」など何か起きそうで起きない小説を書き、いっときはまって随分と読んだ。しばらくして遠ざかってしまったが。

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2011/02/11

彼も、妻も、結婚したときには三十歳を過ぎていた。一年前に付き合い始めた時点ですでにふたりには、上目遣いになるとできる額のしわと生え際の白髪が目立ち、疲れたような、あきらめたような表情が見られたが、それはそれぞれ別々の、二十代の長く続いた恋愛に敗れたあとで、こんな歳から付き合い始め...

彼も、妻も、結婚したときには三十歳を過ぎていた。一年前に付き合い始めた時点ですでにふたりには、上目遣いになるとできる額のしわと生え際の白髪が目立ち、疲れたような、あきらめたような表情が見られたが、それはそれぞれ別々の、二十代の長く続いた恋愛に敗れたあとで、こんな歳から付き合い始めるということは、もう半ば結婚を意識せざるを得ない、という理由からでもあった。じっさい、交際をし始めて半年で彼は相手の実家へ挨拶に行ったのだ。それから何十年も経って、もはや死が遠くはないことを知ったふたりが顔を見合わせ思い出したのもやはり、疲れたような、あきらめたようなお互いの表情だった。

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