終の住処 の商品レビュー
まるで、長い詩を読んでいるような感じでした。主人公の持つ不安感と私の感じる(将来への)不安感はとても似ていて、作者にそれを言い当てられたようで、人間皆、同じような感覚と悩みで生きているのかも…と考えさせられた、少し恐い作品。私には読んだ全てを理解するにはだいぶ時間がかかりそうです...
まるで、長い詩を読んでいるような感じでした。主人公の持つ不安感と私の感じる(将来への)不安感はとても似ていて、作者にそれを言い当てられたようで、人間皆、同じような感覚と悩みで生きているのかも…と考えさせられた、少し恐い作品。私には読んだ全てを理解するにはだいぶ時間がかかりそうです。難しい。
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超本格的難解さか。 もう、文学的な感想なんか書けるはずないので、オチャラケてみる。 なんだな、この既視感は「男子高校生の圧縮弁当」としか言いようがない。でなければ、ナンシー関がデビュー当時は改行しない文体だったことへのオマージュだな。 彼なんだけど、彼女ではなく、妻。家庭は異常だ...
超本格的難解さか。 もう、文学的な感想なんか書けるはずないので、オチャラケてみる。 なんだな、この既視感は「男子高校生の圧縮弁当」としか言いようがない。でなければ、ナンシー関がデビュー当時は改行しない文体だったことへのオマージュだな。 彼なんだけど、彼女ではなく、妻。家庭は異常だけど、不倫はする。でも、不倫の相手も、これまた異常。 税金に生命保険の話も娘を通じてって、「会話の無くなった老夫婦が、ペットを経由して会話する」っていうのは、須賀原洋行の漫画にあったぞ。 改行は偉大。たとえ、アマゾンの樹木が、無駄な改行に恐れ戦いているとしてもだ。
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一人の男が結婚してから最後までの人生を必然との理解で生きていく。おそらく文学性があると思うのだがよくわからなかった。
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結婚適齢期を超えたと焦り、誰でも良いから結婚しようとしている人が読むには良いのかも? 現実に有る話で、あ~、同じような状況の人を知ってる!って思いました。 全てを諦め、神経質、思い込み激しく、自分の本当の幸せを見失い、主体性が無い。文章も物語の進み方も、締りがなく的をつかない...
結婚適齢期を超えたと焦り、誰でも良いから結婚しようとしている人が読むには良いのかも? 現実に有る話で、あ~、同じような状況の人を知ってる!って思いました。 全てを諦め、神経質、思い込み激しく、自分の本当の幸せを見失い、主体性が無い。文章も物語の進み方も、締りがなく的をつかない感じにしているのは、わざとなのか、作風なのか。 現実よりは泥沼化させないだけ、よけいに絶望を強調させたのかも。
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先日、『文藝春秋』で今年の芥川賞受賞作品「冥土めぐり」を読み、ふと最近の芥川賞受賞作品を読んでないなと思ったので、磯崎氏のこの本に手を出してみた。 ストーリーとしては主人公と妻の20年の結婚生活、ということになるが、あくまで主人公が見た・感じた出来事や体験が、主人公の中での記憶の...
先日、『文藝春秋』で今年の芥川賞受賞作品「冥土めぐり」を読み、ふと最近の芥川賞受賞作品を読んでないなと思ったので、磯崎氏のこの本に手を出してみた。 ストーリーとしては主人公と妻の20年の結婚生活、ということになるが、あくまで主人公が見た・感じた出来事や体験が、主人公の中での記憶の重さと時間の流れに沿って描かれるので、日常の連続を綴っていても非日常な歪みが生じていて、独特な世界になっている。主人公が感じること、思うこと、考えること、それの対象が妻であっても、妻自身の感じたことや思ったことは語られず描かれず、受動的というのも違うのかもしれないが(それなりに色々自分から動いてるし)、全ては主人公の視界の中だけの現実として描かれている印象。世界をレンズで覗きこんでいるような…レンズ越しの景色ゆえの隔絶感・非現実感がある作品なのに、描かれる物語自体は妻や母や娘に囲まれた普通のサラリーマンである主人公の平凡な人生(の一部)で、「大事件があったわけではない人生」が独特の重量を伴って描かれ、「終の住処」というやけに重たい響きの言葉へ集束していくのが小説として面白い。 ストーリーというか、起きる事件に意味があるわけではなく、こうやって時が流れて、いつしか一生のゴールまでもが見えてくるところまで来てしまう、そういう、「当たり前」の連続が導いたはずの結果が何となく自分にとって「当たり前ではなかったはずのもの」になっている、その違和感や驚愕自体がこの作品の核なのでは。主人公の世界の固有名詞を持たない家族や女たち、区切りが少なく連なり続ける文章、そうした世界の終わりにある「終の住処」。ただし、こういう人生は本当に逆らいがたく現出するものではなく、生き方次第で変わるものだから、共感とかそういうものは…でもその、生き方を変えたら人生変わった、的な話になってないところが、文学としていいのだと思う。 時代の大きな流れに置いて行かれているような感覚をぼんやり感じながら、自分の小さな世界の、大きな目で見ると変わり映えのない日々の、けれど目の前に次々立ち起こり少しずつ自分を疲れさせて行くささくれのような小さな波風を、一つ一つ飲みこんでいく。毎日が、すなわち人生がそんな風に感じられた時期の私なら、もっと近く、身につまされる気持ちになったかも。別にそうした共感を求めている作品でもないだろうが、今はそういう風には人生が見えていないので、単純に「ふむふむ」という読後感だった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
全体的に、陽と言うよりは陰な感じ。 ぱっとした事件が起こるわけでもなく、細々と、冴えない感じで、男の人生が進んでいく。 なんでこんなにくたびれた感じなのに次々に女の子が現れるのか、不思議だった。 結婚って不可思議なものなのかしら。
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今更2009年の芥川賞作品を読んでみました。が。 石原慎太郎氏の選評の通り、的が定まらないっ! 他の審査員は好きみたいだけどね。 決して読みにくいわけではなく、なんやかんやサラッと読んでしまったのですが、、、 ん~。言いたいこともわからなくもないんだけど。。。作品として楽...
今更2009年の芥川賞作品を読んでみました。が。 石原慎太郎氏の選評の通り、的が定まらないっ! 他の審査員は好きみたいだけどね。 決して読みにくいわけではなく、なんやかんやサラッと読んでしまったのですが、、、 ん~。言いたいこともわからなくもないんだけど。。。作品として楽しめたか?!というと 印象が… でもサラリーマンしながらこれだけの作品を書けちゃうのは、非常にかっこいい!!
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公私において人生経過の大きな出来事から、小さな些細な事まで、こうも過敏に積む表現をされてしまうと所々、笑ってしまう。乾いている様でも、何か健気♪固有の人名が全く出てこない!メッセージ性も匂わせる箇所は有るが断定はしない!渦の中心を考えてさせる作品。
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★☆☆☆☆ 純粋にイマイチ 【内容】 第141回(平成21年度上半期) 芥川賞受賞 【感想】 よく読み終わったな。えらいぞ俺! とにかく一文がダラダラ長くて読みにくいことこの上なし。何度途中で脱落しそうになったことか。唯一の救いである、分量の少なさに救われました。 国語のテス...
★☆☆☆☆ 純粋にイマイチ 【内容】 第141回(平成21年度上半期) 芥川賞受賞 【感想】 よく読み終わったな。えらいぞ俺! とにかく一文がダラダラ長くて読みにくいことこの上なし。何度途中で脱落しそうになったことか。唯一の救いである、分量の少なさに救われました。 国語のテストで、”主語はどれか?”という問題に使われそうです。 文学オタクの人はご覧ください。他の人はスルーがオススメ。
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私の読解力のなさか芥川賞をとる良さが全くわからない。 だらだらと永く展開がとんでいく。 短編の「ペナント」はどう解釈したらいいの? ”自転車で顔をすりむいたら、人生大活躍する時がいつか きっと来るにちがいないと誇らしげな気持ち”に何故なる? この人の作品はもう読まないだろう。
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