終の住処 の商品レビュー
いわゆる新しい文学を志向していて、ユーモラスな部分もあり、好感。 今後も読みたい作家の一人となった。 「終の住処」5 夫婦生活のシニカルな面というよりも、ポジティブな諦念が説得力を持つ。 作者が力を入れる時間の操り方はもちろん、小さな事件も印象的だ。 婚活婚活とうるさい世の中へ...
いわゆる新しい文学を志向していて、ユーモラスな部分もあり、好感。 今後も読みたい作家の一人となった。 「終の住処」5 夫婦生活のシニカルな面というよりも、ポジティブな諦念が説得力を持つ。 作者が力を入れる時間の操り方はもちろん、小さな事件も印象的だ。 婚活婚活とうるさい世の中へのカウンターパンチとしても面白い。 「ペナント」2 正直、どこを/何を捉えたものやら分からなかった。
Posted by
こういったよくわからない文章は好きではありません。きっと好みの問題なんでしょうが。猫街や1Q84を読み終えたときのような腹立たしさが後に残ります。前者よりズイブン劣るぶん、余計に。
Posted by
マジリアルに訳わからん。これが芥川賞というもの??謎すぎる。まぁ自分には書けないのでその点はやはりすごいのかも。物産に負けてるなー。
Posted by
何を描こうとしているのか全く理解できなかった。日常に潜む非日常なのか、不条理なのか、倫理と破壊の相克なのか、ディスコミュニケーションなのか。「現実」の描写に魅力もリアリティも無い。重刷されていることに驚いたが、これを面白がる人の意見を聞きたい。
Posted by
短い文章なのに、いつもより読むのに時間がかかりました。 この文体。 携帯メールのように、だらだらと思っていることや事象を綴った、独自の文体になかなか慣れなくて。 この文体こそが、芥川賞を取った大きな一因だったのかもしれません。 でも読み終えて、今も残っている風景は本当に殺伐...
短い文章なのに、いつもより読むのに時間がかかりました。 この文体。 携帯メールのように、だらだらと思っていることや事象を綴った、独自の文体になかなか慣れなくて。 この文体こそが、芥川賞を取った大きな一因だったのかもしれません。 でも読み終えて、今も残っている風景は本当に殺伐としたもので、 はるか昔読んだカミュの「異邦人」の読後と酷似しています。 結婚前の夢ある若者が読んだら、人生に絶望してしまいそうな・・・。 既婚で、夫婦の、夫婦なのに寂しい時間があったりすることを知っている・・・ そんな枯れた大人には、なんとなく理解できる内容だと思います。 あとは、カフカやカミュのような、不条理系が好きな方向けですね。 この傲慢な(笑)文体、内容が、作者の人となりも現しているのかどうなのか・・・・。 とにかく不親切な小説です(笑)
Posted by
芥川賞受賞作。 各頁のヘッダとフッタに余白があり、改行や段落分けはほとんどない時点で興味深かったのですが、それら演出の効果は特に感じないまま読了。 一体なんの話だったのか本当にわからなかったので、禁じ手ではありますがここに記すより先にAmazonのレビューをチェックしてしまいまし...
芥川賞受賞作。 各頁のヘッダとフッタに余白があり、改行や段落分けはほとんどない時点で興味深かったのですが、それら演出の効果は特に感じないまま読了。 一体なんの話だったのか本当にわからなかったので、禁じ手ではありますがここに記すより先にAmazonのレビューをチェックしてしまいました。 が、皆さん私と似たような感じ方で…。 抽出して言うなれば「途方もない人間という正体不明の思考」みたいな感じでしょうが、それを伝えるにはあまりに遠回しだし、感じ取る技量もないので、単純に肌に合わなかったのです。 個人的にはパークライフに似た感触を覚えた、あっちは世間的にはもっと評価を受けていますが。 芥川賞はホント振れ幅が大きいなぁ
Posted by
芥川賞受賞作品。 30を過ぎてから結婚した夫と妻の長い時間を、夫の目線から淡々と描く。 かわった文体でとまどいました・・・ 妻が「結婚初夜からどこか諦めた目をしていた」というのは本当? 夫の思い込みじゃないの? 私は、妻はずっと夫を愛していたと思う。 だって、女ってそういうもん...
芥川賞受賞作品。 30を過ぎてから結婚した夫と妻の長い時間を、夫の目線から淡々と描く。 かわった文体でとまどいました・・・ 妻が「結婚初夜からどこか諦めた目をしていた」というのは本当? 夫の思い込みじゃないの? 私は、妻はずっと夫を愛していたと思う。 だって、女ってそういうもんでしょ? 何十年も心が交わらない夫婦・・・ でも、妙にリアルに感じてしまったのはなぜだろう。 2009年芥川賞受賞作。
Posted by
何とも言えない唐突さと曖昧さ、不思議な話だったけど2編とも面白かった。 芥川賞受賞作品だったとは読了後に知った。
Posted by
結婚して8年たった今読んでよかった。若い頃の自分では楽しめなかったかなと。淡々とした感じがよかった。
Posted by
「妻はそれきり11年、口を利かなかった。」 あっさり、11年が過ぎてしまう。 その間は小学生の娘が妻とのあいだのすべての会話の仲介をした。本当か? 数人の浮気相手と出会うきっかけや、 企業買収の交渉人として渡ったアメリカでの、日本の上司からの手紙、 その間に娘がアメリカに...
「妻はそれきり11年、口を利かなかった。」 あっさり、11年が過ぎてしまう。 その間は小学生の娘が妻とのあいだのすべての会話の仲介をした。本当か? 数人の浮気相手と出会うきっかけや、 企業買収の交渉人として渡ったアメリカでの、日本の上司からの手紙、 その間に娘がアメリカに渡ってしまったことを帰国直前に知る・・・ 作り物の話を、本当の話のように、作ろうとしてないとすら感じる。 書籍として読むには、物語としても、読み手の感覚としても、心が満たされることはない。 決して、エンターテイメントではない。 映画にすれば、いい味を出せそうではあるが、 小説であるが、一種のクスリだと思えばいいのかもしれない。 クスリだから、時間をかけたくはない。効きさえすればいのだから。 いや、時間を覚醒させるクスリかもしれない。 芥川賞受賞作。
Posted by