終の住処 の商品レビュー
ペナントは終始夢の中のお話みたいでよくわからなかったが、「終の住処」は男性的な小説だなと思いました。 不倫のエピソードは男性にしてみれば、長いスパンで見るとそれくらいの思い出にまとまってしまうのかなという感想です。
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淡々と語られるため、あまりにも読後感が感じられない。 自らの終末を感じさせるまでの間は、考えさせられるところがあったのだが。
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終の住処では、同じ家に居て11年間、口を聞かない夫婦、あるか、ないか。妻の機嫌が悪くなりコミニケーションが無くなって夫の不貞の行い。これは仲睦まじい方が読むとイラッとするかな。羨ましく思うか、旦那元気で留守がいい。と思うか。 ベナントでは、ボタンを探し求める内容には、ゾッとして、...
終の住処では、同じ家に居て11年間、口を聞かない夫婦、あるか、ないか。妻の機嫌が悪くなりコミニケーションが無くなって夫の不貞の行い。これは仲睦まじい方が読むとイラッとするかな。羨ましく思うか、旦那元気で留守がいい。と思うか。 ベナントでは、ボタンを探し求める内容には、ゾッとして、落とし物は諦めが肝心だなと思いました。不思議な時間に引き込まれそう。
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遅めの結婚はしたものの、妻の気持ちをつかめきれず、ある時から10年以上も言葉を交わすことがなかった主人公の物語。芥川賞受賞とのことだったが、やはり私には難解な、何が伝えたかったのか全く分からない小説だった。
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読書開始日:2021年5月24日 読書終了日:2021年5月26日 所感 難しい作品だった。 著者の独白のよう。 妻視点が無いため、結局は主人公の見たこと感じたことしか情報が得られない。 予め夫が浮気することを前提としてたからこその常時不機嫌、なんとなく理解が出来る。 しかしなが...
読書開始日:2021年5月24日 読書終了日:2021年5月26日 所感 難しい作品だった。 著者の独白のよう。 妻視点が無いため、結局は主人公の見たこと感じたことしか情報が得られない。 予め夫が浮気することを前提としてたからこその常時不機嫌、なんとなく理解が出来る。 しかしながら妻がどうして遠くを見てたのか、どうしてもわからなかった。 わからないのが正解なのかもしれない。 相手の気持ちを全て理解することなんて死ぬまで出来ない。 この作品はリアルすぎたのかもしれない。 妻の目を見て、一つの結論を出せたようだが、あくまで主人公の見解。 自分がその妻の目を見ればまた違うことを感じるだろうが、その答え合わせは出来ない。 だとしたら正解と思える時まで1秒、一瞬を諦めない。敗北はせず戦い続ける。理解しようとすることをやめない。 どこかでオセロが黒一色から白へひっくり返る時がくる。 やがて黒がふえるが、いずれ白になる。 それでもやめない。 最後は娘がいなくなり恐らく盤面は黒。 それでも、徐々に白が増え景色が変わる瞬間がくる。 あくまで自分の世界だけだが。 ひたすらにリアル。 どうして彼の感情が追いついたときにはもうそこには彼女はいないのだろう ぐずぐずと思い病んでいる間に、時間の方が俺を追い抜いてしまっていた かくも野蛮な賭けが日常的に行われている=出産 あらゆる社会経済情勢の変化や、大人の事情に対して、問答無用で優位に立つとができる圧倒的な強者なのだ ならばすべての過去のなかで、一度でも俺は妻の目を見たことがあっただろうか ひとりの、定められた女であればこそ、すべての時間を行き来することができる=予め計画された復讐 歳をとるにつれ夕日を見るのが好きになることと、同じ夕日の時間に眠くなることとは、比例して強まる=死と無関係ではない。 人生の大半が孤独なのであれば、それは確立された、自信に満ち満ちたむしろまえむきぇ楽観的な生き方 まったく不思議なことだったが、無いなら無いに越したことはないようなものたちによって、かろうじて人生そのものが存続している。 この1秒をあきらめることによって、お前は永遠の時間をあきらめることになるのだ 無尽蔵の時間という魅惑的な考え方は、お前の周りにもいる多くの無能な人間たちが陥っている罠 勝利を期待せず、死ぬまで戦い続け敗北を脱がれ続ける
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人生は予め決まっていて、心配せずとも自然に収まっていく あきらめ疲れきった結婚生活が虚しく感じてしまった 2021/5/25 ★3.3
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何か抽象的な作品と感じました。人生の全てのことは予め決まっていて、だから心配せずとも自然に収まっていく?伝えようとしていることが分かるような見当違いのような、不思議な作品でした。
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『電車道』の磯崎ワールドが割とよかったので、遡って芥川賞受賞作の本作読んでみることにした。 思ってた以上に観念的で、読みやすい小説ではない。 まあ『電車道』も決して読みやすくはないのだが。 赤の他人だった男女が出会って結婚して所帯を持つ。 そのことに根源的に潜む「闇」を寓話的...
『電車道』の磯崎ワールドが割とよかったので、遡って芥川賞受賞作の本作読んでみることにした。 思ってた以上に観念的で、読みやすい小説ではない。 まあ『電車道』も決して読みやすくはないのだが。 赤の他人だった男女が出会って結婚して所帯を持つ。 そのことに根源的に潜む「闇」を寓話的に表現していると感じた。 自分の身に照らして恐ろしくなるとか、身につまされるとかは全くなかったけど。 切り口としては面白いけど、小説としてはやや技巧に走りすぎていてイマイチかな。 巧いのは巧いんだけどね。
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マジック・リアリズム風サラリーマン小説?もっと長いやつが書ければウソにも厚みが出ていいんじゃないかと思う。「ペナント」併録。
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毎日そばにいる同僚の私生活と心の中をのぞいてしまったような、面白さと後味の悪さと。かつて普通の会社員の男性がその生活目線のままここまで書けたものはなかった気がする。季節や風景の感性豊かな描写が、全体を流れる乾いた感じを際立たせている。 今に始まったわけではない孤独。今に始まったわ...
毎日そばにいる同僚の私生活と心の中をのぞいてしまったような、面白さと後味の悪さと。かつて普通の会社員の男性がその生活目線のままここまで書けたものはなかった気がする。季節や風景の感性豊かな描写が、全体を流れる乾いた感じを際立たせている。 今に始まったわけではない孤独。今に始まったわけではない不機嫌…夫婦者でなくてもすごくわかる。 人生も中年期に差し掛かったが、自分の人生も考えてみればどうでもいいことばかりでできていることに気づく。
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